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＠下北沢 駅前劇場(2012/2/18-29 15ステージ)
http://www.honda-geki.com/ekimae.html
全指定 前売3800円 当日4000円
作・演出：中津留章仁 音楽：高畠洋 映像：鈴木一成 舞台美術：福田暢秀
照明：宮野和夫 音響：佐藤こうじ ヘアメイク：西山香里 舞台監督：白石定
宣伝美術：中塚健仁 イラスト：brakichi 制作：横内里穂
企画・製作：ラストクリエイターズプロダクション http://www.lcp.jp/trash/
出演：
阿部薫 ：薬師寺司(大学生)
龍坐 ：薬師寺翔(呼吸器系外科医。司の兄)
山崎直樹：薬師寺一二三(患者 元厚生労働省。父)、薬師寺六三四(霞製薬 専務取締役)
カゴシマジロー：久松栄明(呼吸器系外科医)
川崎初夏：新島唯(循環器内科。栄明と婚約中。)
林田麻里：湊さゆり(看護士)
星野卓誠：久松高明(循環器系内科 主任教授)
ひわだこういち：根津武揚(霞製薬MR）
片山享 ：行方和馬(丸の内製薬工業MR)
吹上タツヒロ：小宮山新(厚生労働省）
粟島瑞丸：吉成蒼(新島の患者)
2012/02/26(日)曇 6:05-9:13PM(3'07)中段下手 客席9割(110人？)
客層：20-30歳代、中年層ぽちぽち、女性過半数。
客入れ：全指定 パイプ椅子＋クッション9列。できるだけ(椅子で）高低差、
千鳥配置で配慮。でも座る芝居はちょっと見難し。3時間5分 休憩なしの断りあり。
折り込みチラシそれなり。パンフ A5 58ページ。豪華な無料版。余白多めに役者
ページ、対談3つ。次回公演。8/30-9/2「背水の孤島」再演＠本多劇場。
物販。Tシャツ2000円。カーテンコール 1回1分。
初見の劇団。前作「背水の孤島」で読売演劇賞ほか受賞。
舞台。前半リアルな病棟セット、後半同様に応接室。上手にトイレ大小、手洗い場、
廊下を挟んで下手に病室。いずれもカーテン＋引き戸で仕切られ、黙っていれば
隠れてこっそりが可能。後半は昭和モダンな応接、下手に社長室前の子小部屋。
お話。3.11震災後の近未来、甲状腺癌が急増してる背景。薬物の人体実験な投与、
製薬会社と医師の癒着と利益優先体質、出世と性欲にまみれた医師ら男女関係。
など諸問題の渦中で、正義感ある青年の怒りを浮かばせる前半。
後半はさらに未来。ＴＰＰを受け入れた日本で医療の貧富化が拡大する背景。
癌治療に有効なレーザー療法が米国で開発されるが、認可はされていない。
薬剤は海外資本が国内企業を買収統合、陰には政府と製剤会社のまたぞろ癒着が。
青年は癒着体質を正す関連機関で活躍するが、父親と同じ癌に蝕まれ、レーザーの
効果が無いという窮状にある。
綿密な細部と力強い筆致、3時間もトルクフルに圧倒する力作。医療の裏事情と
ダークなメロドラマを描く、日常の非日常題材。造り込みの情熱もあって昭和の
ドラマ、古い新しいでなく、彷彿。そう思うとステレオタイプな印象は拭えず。
舞台装置とステージングを含めて、できすぎ感もあって。見事なのだけれども、
うーん。前後半でがらり舞台転換、噂通りの職人芸を驚き､楽しむねこ。
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