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＠駒場東大前 こまばアゴラ劇場（2022/08/20-23 6ステージ）
全自由 一般前売3500円 当日4000円 U30 前売2500円 当日3000円
障碍者とその介助者 前売当日2500円 高校生および18歳以下 前売当日1000円
上演台本付きチケット（一般）前売のみ4500円
上演上演台本＋サイドストーリー本付きチケット（一般）前売のみ5000円
上演台本・演出：山口茜 作曲：茂木宏文
舞台監督：下野優希 舞台美術：竹内良亮 音楽：茂木宏文 照明：池辺茜
音響：森永恭代 衣裳：清川敦子 宣伝デザイン：山口良太（slowcamp）
宣伝イラスト：渡部真由美 宣伝写真：松本成弘 演出助手：田中遙
制作：合同会社syuz’gen、合同会社stamp ドラマトゥルク：ウォルフィ―佐野
提携：（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 助成：文化庁文化芸術振興費補助金
（舞台芸術創造活動活性化事業）独立行政法人日本芸術文化振興会
企画/製作/主催：合同会社stamp
出演：
山口茜(体調不良で降板した豊島由香から変更）：古家衿子(寺の家族 次女。実家に戻る）
福角幸子：古家隆子(寺の家族 長女。脳性まひがある。実家暮らし）
芦谷康介：永山大（寺のバイト。僧侶ではない）
佐々木ヤス子：原谷和江（隣家に住む。親に黙って寺に通っている）
中筋和調：巴田亜希子(介護ヘルパー。シングルマザー）
高杉征司：古家智明（衿子の夫。僧侶の資格をもつ）
温井茜 :古家真利（衿子、智明の娘。巴田と小中同級生)
達矢 ：菅大樹（寺の庭師。樹木医。原谷と中学同級生）
2022/08/22(月)晴 7:03-8:49PM(1'45)前方寄り 客席満員(45人)
客層：3世代、学生〜シニアまで。障碍者と介護の方あり。男性過半数。
客入れ：感染対策。検温、手指消毒。開場時12人。雛壇に椅子4＋パイプ椅子1列。
当日パンフ A5 5ページ。物販。上演台本、Tシャツ。開演前に障碍者へ向けた
舞台美術の説明あり。カーテンコール1回。
コロナ禍で初演(2020年）再演とも東京は中止、今回改訂3演で東京公演実現。
舞台。斜に置かれた日本家屋(寺、下手側から本堂の設定）。襖障子戸、縁側、
踏み石にサンダル、手前中庭から勝手口までのとび石。下手に大振りの松の木。
葉がわんさか、屋根に掛かり。後ろの塀向こうにも庭がある設定。
お話。地方都市の小さな寺。両親と安寧に暮らす長女だったが、父が倒れ、戻って
きた妹夫婦が差配を始めたことで周囲の様子が変わってしまう。長女は黙って受け
入れていたのだが、周囲はそうはいかず…。
価値観、人となりの違いですったもんだ、やがて違いを認め自分をとりもどしていく
物語。ドタバタあるいはシリアスしごくとベタになりがちだけど、芯がしっかりした
台詞や、黙した間、交わす視線らインタープレイの充実で、案配良い会話劇とし。
繊細でほんわりと口当たりよく、スパイスも効かせて描き、甘くはないけど、やがて
滋味滋養となる感。さりがない音楽もいい。へそ＝役にたたないもの を主人公と
する隣家女性の物語創作と事情を併走して、面白くも深く思索理解へ誘ってにくい。
演じる佐々木ヤス子さんの悪戯好きそうなとこ、かつ生来の品のいい感じミックスも
にくい。強権を振るう次女は、悪の女王でなく、ねばならぬの奴隷でもあると
伺わせるなど、フラットかつ深い視点に裏打ちされた上々の舞台と思うねこ。
12月の新作は関西遠征かなあ。