[ホーム] ［月間一覧］ （本ページは劇団ページが出来次第、そちらにリンクします。）
＠下北沢 ザ・スズナリ (1997/8/22-31 13ステージ)
前売指定3000フリー3000当日3200
作：杉浦久幸 演出：渡辺えり子 出演：土屋良太 杉嶋美智子
1997/8/31(日)晴れ 追加公演 6:00-7:30PM 前方から 客席超満員(200人)
客層：老若男女。おじさんおばさん多し。幅広くて○な客層。情報誌に非掲載な
追加公演だというのに超満員。口コミな人も多いのかしら。
客入れ：誘導きちんと。携帯off、たまごっち託児案内は渡辺えり子さん自ら。
前方ベンチ席はちと前後狭し。
舞台。会社、アンバー色基調の小会議室。天井付きで狭苦しい。テーブルに椅子
４。窓にブラインド。上手下手にドア、▼マークがアクセント。壁際の食器棚上
にコーヒーセット。
お話。できレースな会社面接。担当者もいい加減切り上げたし。そこに困った女
が。納得がゆかないと×、突き詰めるけど、ルーズなんです。えっなやり取りな
内、もう数十分経過。脅しすかし、泣き落としても帰ってくれず。できレースも
ばらされ、２人だけ。いつしか、形勢逆転。面接官は私生活、妻とのことを面接
され、２人の本音告白に。結局。意志疎通ができない面接官、夫に絶望した女は
自分だけの望ましい「２人の」世界に自閉。その時、舞台は一瞬にして、会議室
からアパートの台所に変容。女・妻と彼女の中の夫の姿から、今や阻害された自
分を見いだす面接官・夫。その苦悩な夢！？から醒めれば、また会議室、面接休
憩時間。ノックする音にドアを開けるが、そこにはまた・・・。
鮮やかにエンゲキするラストも印象的なディスコミュニケーション劇。かつてな
小劇場らしい仕掛が快感な、やっぱ渡辺えり子、好きねこ。１時間超の「面接」
を成立させる演出と、お客引っ張る・役者の刺し違えるよなバトル○。面接され
る女性の悲痛さ、社会で家庭で人生で自分を認識してもらえない、は身近なもの
だけに訴えかけ大。戸惑うだけで分かることができない、男性も悲しい。相容れ
ない両者の永遠を現すかのような、エンドレスな展開には怖いものあり。
杉嶋美智子さんの目、どこをみるでもないようで凝視してる、は不安となんか快
感ねこ。土屋良太さんのメリハリ演技も○。
［月間一覧］