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 ONEOR8「グレーのこと」

 @淺草 浅草九劇(2017/11/29-12/10 15ステージ)
 全指定 前売3900円 当日4300円

 作・演出:田村孝裕 舞台監督:筒井昭善、岩谷ちなつ 舞台美術:稲田美智子
 照明:吉川ひろ子 音響:今西工(山北舞台音響) 映像:ワタナベカズキ+CO2
 ヘアメイク:小嶋博美 衣装:冨成友子 演出助手:河口高志
 宣伝美術:金原由佳(bank to)美香(pri-graphics) 宣伝写真:引地信彦
 当日運営:矢島緋名子 制作:和田ひろこ 制作協力:馬場順子
 企画・製作:ONEOR8
 出演:
 阿知波悟美:白井
 山野史人 :杉下
 恩田隆一 :古賀
 冨田直美 :真知子
 山口森広 :大林
 伊藤俊輔 :進藤
 長尾純子 :野々村
 関口敦史 :中外
 松本亮  :堂上
 羽田美智子:翠

 2017/12/02(土)晴 2:04-4:04PM(1'58)前方上手 客席ほぼ満員(100?人)
 客層:大人客席、女性過半数。
 客入れ:ベンチ1、椅子7列。相変わらず狭いので若い番号の人は早め入場、トイレを
 済ますのが吉。折り込みチラシそれなり。パンフ B5 3ページ。次回公演 来年秋。
 物販。台本1200円 Tシャツ2000円 タオル1000円。カーテンコール2回2分。羽田さん
 から挨拶。

 舞台。床、壁、天井(板)、机と椅子の調度を含めて、グレー一色。どこでもない
 場所感濃厚。
 お話。あの世とこの世の中間、生まれ変わったら何になるかが決められる場所。
 一応希望アンケートがあるが、その女性・翠は人は絶対嫌、虫もダメと何になると
 決まらず、会議が始められない。厳しめの委員は生前の罪から人にならせたのは
 自分達の判定ミスであったと悔いる始末。顛末にいたる恵まれなかった翠と息子の
 親子、二人を補助したアパートの住人のありさまが再生されていく。

 現実を裏打ちしたファンタジー、袋小路に到った人の悲劇、無為なることの罪、
 生き続けなければいけないという罰…、観劇後にボディーブローの痛みが走ると
 いうスルメ系の後味。勘違いとすれ違いらデフォルメした会話と、キャラ芸で
 クスクス笑いが絶えず。そんな糖衣の内側には、恐ろしい毒(というクスリか)が
 仕込まれ,事件経過と折々のポロリで露呈して、ぞくりと堪らない。善意にあふれた
 世界の中の悪意、どちらも否定せず,目の前におかれてうーむ、と感慨ねこ。
 久々の舞台出演という羽田さん。魅力ある優しい美人さん、への作家(作品)の
 仕打ち。やるせないのうねこ。山口さん、和みの演技を今回もありがとう。
 
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