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 一跡二跳「赤のソリスト 93」

 @新宿・スペース107 (1993/10/6-11)
 作・演出:古城十忍
 出演:奥村洋治、松浦光悦、遣水古太郎、長田マキ、横田みはる、小嶋朋、
 田中浩三、尾崎裕、西晴美、徳持美郷、加島三紗子、奥田雅史(長田、奥田は客演)    

 1993/10/7(木)7:00-9:00PM 雨   客席8割

 お話し。ちょっと未来。お仕事は家で。出勤は、ホログラフィ映像。なんて世界。
 とあるソフトハウスのプログラマ− スギタ(奥村)は、極秘システムを設計中。
 コ−ドネ−ム”OZ”。オズの「ブリキの男」。不老不死。それが、ヒント。
 ところが、ウィルス「トロイの馬 新版」が侵入してきて・・。

 最後、男のことばによって種明かし。でも、中途はそれがわからない。だから、
 ウィルスの正体がわかっても、なぜ阻止しようとするのか。釈然としないまま、話
 しは進む。「ブリキの男」に、反発することの説得力がない。感じられない。首ひ
 ねひね。プログラムを生業とする人。このウィルス、むしろ欲しがるかも。

 人間とは。とか。精神と体とはなあに。て、テ−マ。F.ポ−ル ゲイトウェイの
 機械知性とか、SFじゃ割とある。なんだかなあ。むしろ見たいのは、なっちゃた
 あとのお話し。再演じゃなくて、続演。
 それとも、ことばを失った現代のディスコミュニケ-ションがテ−マ?。スギタの父親が家族
 と会話しようとする姿が悲しい。そうなのかも。

 でも、黙って観てれば、わかりやすい構成。演出もスム−ズ。いまいちギャグが、
 ちと、多い。ハ−ドに徹してほうが好み。ジェスチャ−会話は、役者さん、ご苦労
 さまです。
 CG(?)は、ほとんどテキスト画面。へんなグラフィクよりは、お芝居にあって
 る。輝度はもっとほしいよ。