一跡二跳「眠れる森の死体」
＠渋谷・青山円形劇場 (1995/7/5-9)
作・演出：古城十忍
出演：稲城圭二郎、遣水古太郎、田村茂一、奥村洋治、新野照久、横山直子、
小嶋朋、佐藤潤、神林真紀
1995/7/8(土)7:00-9:00PM 雨 ほぼ満員（250?)
草に囲まれた空き地。捨てられたバイク、ブランコ・・。大型の白いキャンバ
ス。円形の舞台にとてもあう装置、◎。影ある、青い明かりの中で、風にかそ
けく葉音。照る強い日に草いきれが、感じられそう。
かなわない愛しい気持ちの出会いの物語。出会いたい気持ちがさせた幽体離脱。
でも、幻視できたのは、好きな人でなく同じ痛みをもった人。二人の物言わず
見つめる場面が、切なかったねこ。大島弓子にこんなのあったかと。少年達の
意味も行き場もなく、苛立ち、暴力に走る姿、印象的。狂ったように漕ぐブラ
ンコ。フラッシュバックする明かり、音楽、○。
ただ、あの少年の魅力はあんま感じられず。なんか、ステレオタイプな暴走す
る十代風なんで、ちとね。二人の少年に恋した理由も？？。爆せざるを得ない
悲しさ、痛みがもっとあればなあ。
前半の謎めいた運びに、引っ張っていかれる。わくわく。後半、病院内の軋轢
、同僚との会話はうざったい。意外性はわかるけど、終わらないように続く高
揚には、ちと疲れたねこ。体調、確かに悪いんです。
音響いいです。もし、青空が劇場に広がり（サードステージ「トランス」みたいに）、
この抜けのいい音でラストを迎えられたら、とちと残念ねこ。ともかく、これから
一跡二跳を観続ける気にさせる公演でした。
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