ＯＭＳプロデュース　ともだちが来た

　＠新宿・シアタートップス　(1997/3/4-9　8ステ-ジ)　前売り3200当日3500
　作：鈴江俊郎　演出：岩松了
　出演：吹越満［ＷＡＨＡＨＡ本舗］、中山祐一朗［iOJO!（オッホ）］

　1997/3/9(日)晴れ　2:05_3:20pm　前方より　客席超満員(220?人)
　客層：20歳代中心。女性多め。推定吹越ファン６割。
　客入れ：階段ごちゃごちゃ。早めに誘導して並ばせてほしい。場内では楽しげに
　誘導してる係員あり。TOPSで座布団桟敷がでたのは久方ぶり。

　第２回ＯＭＳ戯曲賞受賞作。「零れる果実」の鈴江俊郎作。
　舞台。剣道の道場。中央、一段高く畳。正面に細長く窓。青空とたなびく雲。
　お話。夏。なんでか死んだ高校の同級生が、今は大学生の友を訪ねてくる。

　悲しいほどお天気、ドライな孤独感◎。切り取られた青空と、死にきれない青年
　の淋しげな微笑に、なんだかほろほろねこ。時間無限大な、庭の立木、畳のゴミ
　など些末を語る暇ある青年。羨ましくも感じる。過ぎればあこがれ、当人には青
　春残酷な無為の時かな。

　淡々とした演技が好ましくて、退屈。ぼーとするねこ。とほほな味わい、好き。
　なんで死んじゃったんだ（というような台詞）の後、痒いと壁でずりずり背中掻
　くとか。ばっかりじゃない、人らしさあって○。

　役者。童顔の中山祐一朗さん。なんともいえない、シャイさがいい。見直したね
　こ。吹越満。しらっとしたクールさに、淋しさと焦燥が同居してて○。

　カーテンコール。作家と演出家があいさつ。と思いきや、鈴江氏が行司役で他
　三人が土俵入り。段ボール製軍配には「両性具有」の文字、月と太陽のマーク。
　うーん、なんなんだ。