ENBUラボ 西島明[ベターポーヅ]班 「顔の敵」
＠代々木 フジタヴァンテ (1999/12/10-12 4ステージ)
全自由 前売1500 当日1800
装置：近藤惠一／福島直美[空間工房タシプトフクシマ] 照明：川原敬貴[ロンプル]
音響：水元健一 衣装：吉田奈美子 振付：鈴木邦江 宣伝美術：東大路道恵
当日パンフレット：ENBUラボ西丸班＋山崎和如[ベターポーヅ]
舞台監督：池亀和枝[小嶋舞台] 製作：ENBUゼミ
出演：
荒絵里世、伊藤千鶴、上原妙子、大日向美名子、加藤弘子、川端宏美、
鈴木辰馬、須藤合愛子、芹澤美江子、田中綾華、中村智弓、中平綾子、
深堀玲子、柳沢茂樹、山田正美。米田智子、渡辺道子[ベターポーヅ]
1999/12/10(金)晴れ 7:05-8:15PM(1'10) 前方より 客席ほぼ満員(110人）
客層出演者とお友達年齢な20才代ほとんど。女性過半数。
客入れ当日券は開演10分前入場。値段で差をつけてるんだから、入場は一緒に
してほしいねこ。桟敷２後方椅子６の結構ゆったり目。客入れ音楽なし、小道具
多数。物販。演劇ブック関係のとかがあれこれ。しぶきが飛ぶので、最前列には
自分の身は自分で守るビニールが配布され。
ベターポーヅ主宰西島明を講師とした、演劇ブックゼミナール１年間の修了公演。
舞台。黒と白。床、壁の黒。両袖に２×６尺くらいの生成の布が幾つか重なり。
調度はほとんどなし。初めは足がアーチを描く長机、籐かごにクロワッサンが。
お話。パン工場で働く女工達、少ないお楽しみは芋掘り会だったりの慎ましい毎日
そこに城の王子様がお忍びで嫁探しの噂。玉の輿も夢じゃないとときめき胸算用。
女工な日々がとち狂い始め、憧れの方向は歪んでいって・・。
やりたいことは変なこと。食べ物をエロに食べる、ヤクルトでタンニング、小枝
もった雅なもてもて男、無造作な中国式お茶入れ、はなかみとティッシュ音を拡声、
微乳ｖｓ巨乳、足裏油美顔術・・。,３０はあったかなシークエンス。
沢山の役者とシークエンスのすっとこどっこ。生理的にこそばゆいあれこれ、と
ベタポおなじみのあれがてんこ盛りに展開。過度なお茶目仕草、呑気やらへんな顔
食べ、飲みそれを誇張したりの生理的表現。蟹歩きユニゾンやらおどけたリズムの
踊り。やっかみ、しっと、悔恨、憧れ、とじたばたした感情の往来、すれ違い。
本公演も役者芝居以前、西島演出が隅々行き渡ってるのね、と改めてよくわかりん。
何をしたいか、なりたいか、ずれていくシニカルさ。虐げられるイノセンスな女工
達は、ここじゃないどこか、何時かへとじたばた。するほどにとほほ、あれれと
離れていく哀しさ、おかしさ。希望などを一言ずつ言わせる場面いくつか。
そうじゃないだろな、妙に捻った外した内容で。役者をジレンマに対向させようと
してるよう。
役者。思ってより、世界体現。がんばってる印象。ダンスの振りが合わないのは
ご愛敬。ちと性急で独特の間が保てない演技は△。
印象に残った役者。第一王子、小枝をもった男役の人。とろんとしたチープ入った
雅加減がベタポ的ではまり。深掘玲子さん。きりりとまとまった容姿と造作、声が
いい感じ。中村智弓さん。げっし系のかわいさあり。渡辺道子さん。思いのほか
登場多し。一拍置くの間合いと表情の強さに持ち味。
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