市村正親ソロ・パフォーマンス「クリスマス･キャロル」
＠ル テアトル銀座(2001/12/23-29 9ステージ)
http://www.theatres.co.jp/letheatre/
全指定前売り当日共 BOX席7350円 A席7350円 B席5250円 C席3150円
原作：チャールズ・ディケンズ 脚本；パトリック・ステュアート
演出：ボブ・トムソン 翻訳：川本燁子 照明：塚本 悟 音響：実吉英一
衣装：黒須はな子 ヘアメイク：佐藤 満 振付：館形比呂 舞台監督：赤塚幸信
制作：真藤美一 製作：松竹株式会社
出演：市村正親
市村正親公式HP：http://www.ichis.com/profile/
インタビュー：http://www.pia.co.jp/hot_play/ichimura/index.html
2001/12/28(金)晴 2:08-4:22PM(52/休18/64) 前方より 客席８割(700人）
客層：老若男女、でも30-40才代男性ほとんどおらず。母子連れ結構。
客入れ：当日券。整理券10:30から配布。開演1時間目に販売、昼は10人ほど。
A席本席2、両サイド補助席20。B席を中心、後方にばらばら20席ほど(ならびも）
あり。補助席は全然売れず。物販。パンフ(1000円 A4版28ページ。竹中直人との
対談収録）、Tシャツ(2300円)、手ぬぐい(1000円)、カレンダー(1500円)、
ポスター(700円売り切れ）
3年ぶり三演とか(初演96年）。初見ねこ。
舞台。素舞台。簡素な木製の椅子とテーブル、上蓋開く式机と丸椅子、朗読本を置く
高足の台。役者が場面毎に置いて、装置設定。背景に窓、ステンドガラスを都度投影
明かりは月光な醒めた白色、暖炉な飴色、摩訶不思議な青緑。音響は鐘、ショックな
打音、不気味な持続低音とか。いずれもわかりやすく、イメージしやすいものばかり。
お話。クリスマスイブの夜。冷徹なスクルージのもと、亡くなった商売のパートナー
が現れる。彼が告げた三人の精霊とともに、過去、現在、未来に旅立つスクルージ。
そこでみたのは、忘れていた気づかなかったことばかり。あんまりに嫌われ者の自分。
逝ってしまった愛しい妹。そして幸薄く、死を迎えようとしている子供。スクルージ
は目が覚まされるような思いがするのだった
市村さん、チャーミングすぎ。たつ口舌、しなやかな動き、と今更の魅力。嬉しい
ごちそうな幸福感あり。わかりやすいビジュアルな表現。マンガなサブキャラ、擬音
擬態でのさまざまを、似顔絵書きのようにポイントとらえ形態模写。舞台効果と一緒
にすっとイメージでき、親しみやすい。茶目に客席に話しかけて引き込み、すっかり
いい雰囲気造りも忘れず。そんな優しい語り口調に、原作の説教臭さを感じさせず。
とりわけ、愛おしい妹の死、その記憶の哀しみが、生きている子供への慈しみへと
変わる場面は涙もの。カーテンコール。生き抜いたティムを（見えないが観客の心に
はあるを）抱きかかえる市村さんとスクルージが重なり、ますますしみじみねこ。
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