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 エビス堂大交響楽団 第12回公演「ロマンス!最☆終☆版」
 KAVCチャレンジシアター’01-’02参加

 @神戸 神戸アートビレッジセンター(KAVC)(2002/3/1-3 5ステージ)
 http://kavc.or.jp/
 一般 前売2000円 当日2200円 高校生以下 前売1600円 当日1800円

 脚本・演出:オカモト國ヒコ 舞台監督:武吉浩二[STAFF空海]
 照明:三浦あさ子[賽【sai】] 音響:児島塁[T&Crew] 衣装:水野奏彰[∧-Sura]
 舞台美術:久太郎[鉄人王者]小道具:金哲義[劇団メイ]
 映像:石田拓 宣伝デザイン:儘田聰[VSTOL]

 制作:高見健次[劇団赤鬼]&柳澤尚樹[M.C.S.] 制作協力:rise-1シアター
 協賛:アサヒビール株式会社 (社)メセナ協議会認定
 後援:兵庫県 兵庫県教育委員会 神戸市 神戸市教育委員会 神戸新聞社
 提携:神戸アートビレッジセンター
 劇団HP; http://bravo.jp/~yebisu-do/

 出演:
 山本操  :小原紅緒 (夭逝した英雄政治家の娘。革命軍に組し汚名を負う)
 植田浩輔 :赤城真太郎(その幼なじみ、終生の恋人。天才的爆弾使い)
 
 副島新五  :ハカセ(紅緒幼なじみ。革命軍幹部)、吉田検事 *[劇団赤鬼
 梅本真里恵 :梅本真理恵(紅緒幼なじみ。革命軍兵士)    *[売込隊ビーム
 菊地秀之  :ロジャー関根(従軍カメラマン)   *[T∀NTRYTHM

 年清由香 :紫の宮(後の末永天皇)、お婆様  *[劇団☆世界一団
 土性正照 :マンモス(紅緒幼なじみ。革命軍兵士)、隊員(帝都防衛軍兵士)*[劇団赤鬼]
 竹田幸弘 :ヨシダ(革命軍兵士)、ほか   *[展覧劇場]

 植村好宏 :隊長(帝都防衛軍 部隊長。)、ほか
 入谷啓介 :藤袴(帝都防衛軍 バイオレンス隊員)、ほか
 星見陽介 :タカハシ(小原家の侍従)、ほか

 浅田百合子:太田(帝都防衛軍兵士)、ほか
 猪平浩美 :笠井(革命軍 影の爆乳参謀) 、ほか
 山根美輝子:サチコ(帝都防衛軍兵士)、ほか
 中瀬芳邦 :隊員(帝都防衛軍兵士)、ほか

 2002/3/2(土)晴れ 3:07-5:22PM(2'10) 前方より 客席超満員(230人)
 客層:20歳代中心に幅広く。男女半々。親類縁者、友人なアットホーム雰囲気。
 客入れ:受付。ホール前2Fにて1時間前から。1Fの待機列は40ほど。2列に
 わける配慮あり。当日券(精算含む?)は整理番号100以降のよう。チケットに
 氏名記載済みの人多く、常連客の多さ伺わせ。抽選くじをもれなく配布。賞品不明。
 荷物預かりなし、つうか無料ロッカーあり。いつもながら利用率が低く、案内が
 あっても良さそう。整列はなく、呼ばれた順に入場。場内誘導は頼めばあり。全椅子
 席なのでらくちん。通路席はなし、遅れた客は入り口よりの追加席に。
 折り込みパンフ。B5 8ページ。挨拶、作品設定年表、主宰の役者コメント掲載。
 役者顔写真付きなのが親切。次回公演。3/8追加公演@rise-1シアター。8/7-10
 @シアトリカル應典院。物販。今回から。Tシャツ(2500円)、ステッカー(100円)。

 初見劇団。「エビス」にはエンタテイメント&ビジュアル&ストーリー融合な志が
 込められているとか。98年初演作、改訂を重ねて三演。神戸初進出。

 舞台。黒色ベースに赤配色。赤色縁の中二階両端から、階下へ階段。両袖側に赤い
 鎧戸状の板壁。上方にビル上部を模した大型オブジェ、各2が傾斜して置かれ。

 お話。2035年日本。内戦の混乱から復興なった新首都「帝都」で歴史裁判が開廷。
 裁かれるのは亡き一人の女性。10年前、破壊と大量虐殺、未曾有の経済危機をもたら
 した革命の首謀者・小原紅緒だ。悪名高き女を駆り立てたものはなにか。日本を崩壊
 させてまで貫かれた、男女の小さきロマンスがいま証される。大乱戦の中、窮地に
 立つ紅緒。彼女に課せられた「呪い」とは。ロマンスの片割れ・赤城慎太郎は果たし
 て、紅緒を救い出すことができるのか。

 大スペクタクル・大河ラブコメ。疾風怒濤に熱く、ロマンティックに香しく。アニメ
 まんま劇化したよな、前半〜中盤。さくら大戦なレトロ衣装。勝ち気な美少女と
 シャイな無骨男子のお約束キャラ。キリリと決める会話、時々ギャグは三等身;
 (心に思ったことを)ドキッ、口に出していってシマッタ(汗)みたいな。アニ声
 混じりにメリハリくっきり、キャラメルボックスな滑舌。あれよあれよとてきぱき、
 テンポよい展開。ハードで早間な殺陣、アクション。場景が浮かぶよなカメラワーク
 構図。これも映画みたい臨場感あふれる音楽をタイミングよく挿入、盛り上げ。
 
 綻びなく、タイトでスピード感ある仕上がりにほよ〜ねこ。わたしについておいで!
 、位なのがいい感じ。再演と稽古のたまもの、かしら。客席には、うわーうわー顔で
 前のめりになってる子、少なからず。さもあり。

 アニな前半から、「飛龍伝」に男女ドラマ入る後半。紅緒と友を救うため味方を欺く
 赤城。それを裏切りと暴走、憤怒の白刃を向ける紅緒。互いに愛していることを
 知りながらの主人公達のやむなき闘い、という名の恋。焦がれる革命に逝く若者の
 哀切。赤城に敬意を抱く政府軍隊長の友愛。紅緒をライバルと闘いを挑む剣士の華。
 1人で1000人の兵士と斬り結ぶ、なんて紅緒の超人ぶりな熱気。峰藤子なくせ者
 キャラのむやみセクシー。そして、永遠に続くストーリーの夢。とドラマに憧れる客の
 琴線、触れまくり。個々の心の底までは深く描かず、むしろ荒っぽくしたことが功を
 奏し、エンタメとしてからりと上等。わくわく楽しくみられたねこ。これで、既存リミックス
 からさらに先をゆく、オリジナリティがあると、もっといいんだけどね。

 役者。山本操さん。凛とした佇まい、明るい表情、小気味よい動き。気持ちよい女優
 さんなり。菊地秀之さん。今回、地味キャラをまんまして、ちと欲求不満。らしい、
 裏切りがほしかったねこ。