R.U.Pプロデュース 月影十番勝負第八番「ダブルアルバム」
＠新宿 スペース・ゼロ（2003/11/19-24 8ステージ）
http://www.spacezero.co.jp/
全指定 前売り当日とも 4800円
＠大阪 MIDシアター 11/28-30 4ステージ
作：永井愛 原案：る・ばる 演出：木野花
美術：川口夏江 照明：宮野和夫 音響：内藤勝博 衣装：川名澄恵
演出助手：菅野将機 舞台監督：高橋大輔＋至福団 宣伝美術：永瀬祐一
制作：岩間多佳子ほか
初演 再演 今回
改訂版
グループる・ばる ← 月影十番勝負
1992/9/3-10 1994/2 2003/11/19-24
10ステージ 8ステージ
THEATER/TOPS ← スペース・ゼロ
ほか各地
上演1時間40分 2時間20分 上演2時間5分
全指定3000円 4800円 作：マスオメノス（永井愛） ← ←
演出：永井愛 ← 木野花
美術：大田創 ← 川口夏江
出演：
姉・秋子/母・和代の若い頃：松金よね子 ←、田岡、岡本麗 高田聖子[劇団☆新感線]
妹・夏子/母・絹恵の若い頃：田岡美也子 ←、松金 内田春菊
使用人・立花 北見敏之 ← 大森博
ナレーション 村岡希美[ナイロン100℃] 2003/11/23(日)曇 7:05-9:11PM(2'05) 中段より 客席ほぼ満員(400人)
客層：20才代後半〜中年層中心の大人客席。女性過半数。二兔社の二人も客席に。
客入れ：当日券あった模様。客席配置は通常(約25×17段)。折り込みパンフ。
B5 3ページ。出演者、演出から「家族の思い出」。結構みなトラウマもの。
次回公演は早くも準備中とか。物販なし。
劇団☆新感線・高田聖子アナザーサイドな個人ユニット、企画８回目。姦しおば様
ユニット、る・ばるの旧上演作品（永井愛原作）を取り上げ。
舞台。素の劇場を庭に見立てた、ダイニング。壁の無い円形の平台にマホガニーな
落ち着いた色合いの調度類。両側が丸いダイニングテーブル、背もたれつき椅子
三脚。上手端にまったりソファ椅子、背後に藤製ついたて、上手端にサイドボード、
上に黒電話と鷲？の彫刻像。背後に前庭をみせ。上手に幹や実をデフォルメ、
鮮やかな色をいれたへちま？瓜？の幹と枝葉、藤棚。下手がわは劇場の壁や
装置が剥き出し、衣装掛けがぽつんと置かれ。
お話。同居してる異母姉妹はまるで性格が違う。几帳面で優等生顔の姉、ざっくばら
ん、でも細かく機転が利く妹。その姉が毎度のことながら、自殺の決意表明。そうで
すかあと聞き流していたが、どうもいつもと様子が違う。念の入れ方にただならぬ
ものがあるのだ。姉妹とそれぞれの母の２世代の女たち、関わって足抜けができない
元使用人の男が繰り広げる、すったもんだ。または懲りない所行、確執の行方。
女のいやらしさ、男のいじましさを笑い混じりに描く、大人芝居。新感線のもちキャ
ラとは、真逆な女ぶりを見事にみせる高田聖子。実力派女優と改めて思うねこ。
もっと他の芝居、役柄に挑戦してほしいとも。母と娘がまたキャラ違い、演じ分けも
丁寧でしっかり。
姉妹な憎しみと争いを畳み掛け。どろどろになりそうなとこを、やたら口が軽くて
秘密にできないキャラ立てで陰に沈めず、とほほ笑いで浮かばせ。懲りない面々の
逞しさ、いじましさに、憎んでも離れ得ぬ姉妹の結びつきの暖かさを絡めて、ほろ
にがの味わい。男気と情熱の木野演出は、ねちこい部分も欠かさず見せ、いつもより
湿った印象。舞台背景は、装いと素の両面を行き来する人物に合わせたのかしら。
役者。高田聖子。ストイックな演技◎。内田春菊。楽しそう、余裕しゃくしゃく。
とりわけ、開放的な母親役○。大森博。独り言上手で振り回され下手な、とほほ男
ぶり○。
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