＠渋谷 青山円形劇場(2005/4/7-17 13ステージ)
http://www.aoyama.org/
全指定 前売4800円 当日5000円
原作：谷崎潤一郎 脚本：内田春菊 演出：木野花
照明：宮野和夫 音響：内藤勝博 衣装：maruca 演出助手：菅野将機
美術・舞台監督：武藤晃司、福澤諭志＋至福団 選曲：佐野敬子
宣伝美術：永瀬祐一 宣伝写真：西村淳 宣伝ヘアメイク：中俣明美、竹内裕介
制作：花本理恵、児玉ひとみ プロデューサー：岩間多佳子
企画・製作：アール・ユー・ピー
出演：
高田聖子［劇団☆新感線］ ：品子
土屋久美子：リリー
中谷さとみ［劇団☆新感線］：福子
利重 剛 ：庄造
2005/4/16(土)曇 6:05-8:05(1'59) 奥側上手前方 客席ほぼ満員（300?人）
客層：20-30歳代中心に幅広く。女性8割。いのうえひでのり氏の姿もあり。
客入れ：当日券不明。開演後3分間は入場不可。折り込みパンフ。B5 3ページ。
大事にしていることについて。配役、スタッフ、予定掲載。来年3月 東京スペ
ースゼロ 大阪IMPホールにて 最終第十番「女囚サソリ(仮)」作：千葉雅子
演出：池田成志 衝撃のキャスティングとか。 カーテンコール2回1分。
高田聖子アナザーフェイス シリーズ。マイペースに９年９本目。なんでか、
文豪作品（ねこ未読）を取り上げる今回。内田春菊＋木野花となじみの女傑と
タッグ。
舞台。中間色、シンプルな形のおしゃれな調度。ていうか、巨大おもちゃブロック点在。
舞台は上からみて前方後円墳。円形部にお茶の間、縁の２方向に出入口門型。
床カーペット上に、サーモンピンクとチャコールグレーの引き出し付箱＝ソファ。
隅に踏み台（猫の窓用？）と、茶器やＴＶをおいた小ラック。
扇部は別部屋設定。下段に製図台、ケント紙と筆でイラストレータ・品子の小さな
仕事場。片側に巨大ねこ寝床。あがって、巨大遊具ブロック。爪研ぎつき。
お話。マザコン＋生活力ないダメ男なのに、なぜか女がかまってくれる庄造。
母親の圧力で前妻品子と別れて、資産家の娘福子と再婚。でも、二人の女、母親
より彼が愛しているのは、猫のリリー。もう文字通り猫かわいがりに溺愛。
捨てられたほんとの訳がわからず、女のプライドが傷つけられた品子。もう未練
つうか女の意地から、リリーを手元におけば、夫も同伴＞復縁と画策。ダメ男＋猫
最優先の夫に気が狂いそうな福子を焚きつけて、まんまとリリーをゲット。
でも庄造は帰ってくる気配なし、寂しさ募り。そんな内に憎かったリリーが愛しく
なって、ミイラ取りがミイラ状態になったりして。こんなはずじゃなかった？、
まんざらでもない？。
ヘンテコな愛憎劇から灰汁を抜き、朗らかに彩り、愛し哀しさ添え。原作からして
変化球＝三角関係に小動物な猫参加。さらに舞台は生活感薄目の部屋、テンション
高めのドッヒャーまたトホー演技と演出 でやや浮世離れ。ありげなドロドロさに
突っ走らず、上澄みをすくう・愛憎の本質になんとな迫ってく、な印象ねこ。
女の孤独と哀しさ、男の万年子供ないじましさとかわいげとか。全体に急進なく、
関係性はかわんないから、どこをとっても同じよう＝安堵＞眠気誘う のがいい
やら悪いやら。愛すべきマイペースさには好感ねこ。
役者。高田聖子。寝入って意のままにならない猫に怒ったり、不安になったり。
自分語りに自分を励ます、等身大の淋しさといじらしさに微笑みねこ。利重さん。
たれ目の惚け顔でわがまま発言、憎みきれないろくでなしぶり○。
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