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 維新派「nostalgia <彼>と旅をする20世紀三部作 #1」

 @与野本町 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(2007/11/2-4 4ステージ)
 http://www.saf.or.jp/
 全指定 S席5000円 A席4500円 当日券+500円
  @大阪 大阪城ホール西倉庫内特設劇場 ウルトラマーケット 6/29-7/11
  @京都 京都芸術劇場 春秋座 2/2-3

 作・演出:松本雄吉 音楽:内藤和久
 舞台監督:大田和司 美術:黒田武志(sandascape)  ジャングルジム製作:友井隆之
 挿絵製作:太田裕範 照明:三浦あさ子
 音響:松村和幸(Kazuyuki Matsumura a.k.a ZAK) 、田鹿充(move)
 SE:佐藤武紀
 映像製作: 監督:高岡茂(スタジオデルタ)
       撮影:岩爪勝(グレアプロジェクト)、岡田透(グレアプロジェクト) 
       合成:青島英男(マグネット)、天野貴史(マグネット)
       照明:平田タカヒロ(マジックハンド)、朝倉良樹(マジックハンド)

 衣装:中嶋祐一、木村陽子、高野裕美、維新派
 ヘアデザイン:新宮延子(マーブル図鑑) メイク:名村ミサ
 宣伝美術:東學(188) 宣伝文:村上美香(188) 記録:大沢佳子

 舞台:井上憲次、羽柴英明、金城恒次、池田剛、白藤垂人、阿部弘秀、栃下亮、
 柏木準人、大鹿展明、百々寿治、野口雄介、五十嵐大輔
 制作:山崎佳奈子、清水翼
 制作協力:高岡茂、小堀純、安藤光夫、野平久志、富島美奈、福田忠宏
 主催:維新派 財団法人埼玉県芸術文化振興財団

 出演:
 藤木太郎 :ノイチ
 大石美子 :アン(ポルトガル移民)
 岩村吉純 :チキノ(先住民)
 田口裕子 :リオ(アンの息子)

 木戸洋志 :少年ノイチ
 尾立亜実 :少女アン
 
 升田学、坊野康之、森正吏、西塚拓志、まろ、金子紗里 :新聞記者・印刷工
 
 石本由美、平野舞、エレコ中西、稲垣里花、江口佳子、中麻里子、境野香穂里、
 大形梨恵、辻本真樹、土江田賀代、近森絵令 :サトウキビ畑の女たち

 金子仁司 :大農場主の男
 吉本博子、石橋秀美 :大農場主の女

 2007/11/2(金)曇 7:08-9:11PM(2'00)1階中段上手 客席ほぼ満員(600人)
 客層:中年層最多に幅広く、男性7割?。
 客入れ:入口、ロビーとも素のまま、展示掲示類なし。物販は終演後、DVDなど。
 折り込みチラシそれなり、折り込みパンフ A4 1枚。あらすじ、シーン、配役、
 スタッフ。 カーテンコール2回4分。
 
 前回に続いての屋内大ホール公演。ホールロビーには屋台村どころか潔くなんも
 なく、広々すっきり。

 舞台。巨大スクリーンには実写コラージュやCG映像。搬入される装置はいずれも
 巨大。サトウキビ畑と工場、ジャングルジム、鉱山壁。そして3〜4m身長の巨人。

 お話。ブラジルに移住した人々の有為転変、若い恋人達の軌跡とともに綴る苦難と
 再生の物語。

 帰ってきたスペクタクル、際だつ物語性と新鮮な恋愛模様。いままでで、最高クオリ
 ティの作り込み。野外を離れて洗練された舞台に不満の向きもあろうけど、挑戦と
 成果には拍手をしたいねこ。

 導入は少年と少女がラップ乗りで歌唱とシーケンシャルな動きのおなじみ。キートン
 以来のモノクローム空間美術の美しさは筆舌に尽くしがたい。うっとりするねこ。やがて
 始める移民達の史劇。一転カラフルに彩られる空間の中、恋人達の出会いと蜜月の
 時が浮かび。いまだかつてない維新派のラブシーン、健康的な官能がまぶしいねこ。

 幾何学的でシンプルな装置が続いたけど、今回は巨大セットが続々と登場。意外と
 良く動く巨人にはほよよ。巨大帽子をかぶって逃げる少年=巨人の物語は二部以降に
 なるのかしらん。

 主な構成覚書

 開演前にカンテラの列が風に揺れる映像。夜の船上?。

 M1 海の近くの運動場
   映像の運動場。セピアに染まる、モノクロームの少年達。映像ではごみに埋まる
   老人めいた男が目覚める。舞台。ぽつねんと佇む1人、取り巻く3人。ジャングル
   ジムと佇む巨人のシルエット。4×4等間隔で展開、手を振る少年達。映像の
   少年は大人に。

 M2 移民たちの肖像
   鞄を持った人達。箱船の物語。背景は実際のブラジル移民達のニュース映像
   コラージュ。帽子を取って、いろんな国に挨拶。

 M3 身体検査
   4×4等間隔でワイヤフレームの箱、中に1人ずつ弁号札をつけた移民達。
   ジャンジャンオペラ。左右の扉のことなど歌詞。押し出しては後方から新たに
   1人入り、繰り返し。

 M4 <彼>
   再び運動場映像。4×4配置 バスケやら球技振り、カウンティング。夕暮れ。
   2人組で後ろから抱きかかえる。ジャングルジム、帽子をかぶった巨人。
   下手から、3〜4m身長の巨人の男が登場。彼が落とした帽子をかぶって逃げ
   回る少年。追いかける巨人。

 M5 7拍子のサンバ
   明転。一面のサトウキビ畑と、農婦の女性達。コロニアル風の建物が前面に、
   事件を報じる新聞紙面が吊し渡され、左右に歯車機械。職工達が働く中、サトウ
   キビ畑でかくれんぼをする赤い女と恋人の男。赤い女は現地の男と写真モデル、
   ちと猥雑なポーズ。ジャンジャンオペラ、年号と病名やら災禍の歌詞。赤い女と
   恋人はキス。はぐれた隙に地元の金持ちにレイプされる赤い女。恋人は金持ち男
   を撃ち殺し、現地の男と3人で逃走。1930年革命の火の手が上がる。赤く染まる
   畑。

 M6 渡河
   水面の映像。赤い女と恋人、遅れて現地の男。ピラニアにパニック。次々川を
   渡り、南米 縦断。

 M7 難民
   前後3層、移民、農婦、赤い民族衣装?の女。トランクや旗をもち。ジャン
   ジャンオペラ、赤い色は何の色♪と歌詞。赤い女達はそれぞれあやとりを
   したり。

 M8 風の旗
   映像に風にはためく旗の列。風音、赤い女と男2人。地図が砂に埋もれる、
   指でなぞると地名が現れる。ジャンジャンオペラ、地名を呼び上げる歌詞。
   風になびく人々。

 M9 ジャングルジム
   巨大なジャングルジム2基。背中に小さな羽をもった黒衣の少女達。ジャン
   ジャンオペラ、さまざまなものを〜ですか?と問いかける。

 M10 白と赤のタンゴ
   シールの重なり合い、ずっと奥まで続くパースペクティブ。病院?。シーツの影
   で浮気する男、赤い女はみつけて激怒。やがて、わき起こる反日活動、日本人
   帰れの合奏。赤く染まり破れた国旗、戦死者。戦乱に巻き込まれる赤い女達。
 
 M11 護送列車
   檻の中の人達。トランクをもちアメリカへ逃げる。光と影、トランクの人の列。
   遠く自由の女神像が望まれ。ジャンジャンオペラ 楽園ですか?♪。

 M12 El dorado
   三度、映像の運動場。巨人と逃げる帽子をかぶった少年。切り立った鉱山の
   ようなセット 、背景は次々縄ばしごを昇る人達の映像。ジャンジャンオペラ、
   水銀♪など鉱物づくし。

 M13 山高帽
   巨大な男と帽子を拾って逃げていた少年は出会う。
 

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