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 劇団Ugly duckling 第32回本公演最終公演「凛然 グッド・バイ 春眠チーム」

 @下北沢 駅前劇場(2011/1/7-9 3ステージ)
 http://www.honda-geki.com/ekimae.html
 全自由 前売3000円 当日3200円 ペアチケット5500円
 大学生以下 前売・当日共1500円
  @伊丹 アイホール 12/16-19 6ステージ 春眠・冬眠 
  @福岡 ぽんプラザ 1/29-30 2ステージ 冬眠

 作:樋口ミユ 演出:池田祐佳理
 舞台監督:永易健介 音響:金子進一(T&Crew) 照明:皿袋誠路((株)PAC
 west) 舞台美術:池田ともゆき 制作:植田宏美
 出演:
 春眠チーム
 出口弥生 :デモ
 ののあざみ:セン

 声の出演:井尻智絵、菅本城支、山田一幸、サカイヒロト、福島弘子、菊地順子、
 Chris Kiessling、姜尚美

 2011/1/9(日)晴 2:05-3:36PM(1'29)最前方中央 客席ゆる満員(60人)
 客層:平均30才代な大人客席、男女半々。
 客入れ:通路を挟んで2列/4列のゆったり配置。前側が見やすいと誘導。折り込み
 チラシ少々。パンフ 文庫サイズで観音展開 オールカラー。物販。台本1000円?。
 ポストカード500円。DVDとビデオ。 カーテンコール1回2分。役者と作演出を
 紹介。

 久々にみるねこ。劇団公演はこれで最後とか。
 舞台。一抱えもある大きな透明ボックス2つ。奥は空(かと思ったら拳銃入り)、
 上手のはカラーボールで一杯、下にミニ椅子が置かれ。

 構成。地球外惑星探査の報道。宇宙服を着た2人(中は作と演出)はそれぞれ、透明
 ボックスの上に寝るチャイナドレス女性の股間(子宮)を覗き込む。操縦装置か船外
 惑星かという見立て。ここから本編。チャイナドレス2人が死と生の人生ゲームを
 短いシーンで目まぐるしく展開していく。

 世界を救う詩人であると思いこんだ学生は、戦場へゆき、撃たれる。銃弾を頭に時限
 爆弾と残し、復員後であったのは知的障害をもつ少年。詩人探知機によれば適応性は
 メガマックス。拳銃を片時も離さない少年に詩人を自覚させようと、ヘレンケラーと
 サリバン先生のような激しい教えが繰り返される。苦闘。100年後に消えてなくなる
 のに、なぜあえぐのか。絶望の果てに決意をして歩み、棺桶の列を前に今考えるのだ。

 ぶっちぎるアバンギャルド芝居。次々立ち現れるエピソードとイメージの高速度
 万華鏡に、振り落とされそうなねこ。ドライバーな2人はしっかりと舵取り、熱くも
 クールに演じて、まあ凄い。終盤は疲れも見せず、コンタクトダンスするし。
 銃に象徴される戦争と苦難の不自由な時代をおいて、視点はミクロからマクロ宇宙まで
 自由に飛び。誕生と滅びを見つめ、絶望と慈しみを込めて、ただならぬ筆圧で描かれた
 舞台。作演出と役者達の奮闘に、花束を贈りたいねこ。

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