劇団Ugly duckling「誰もが手にしたるもの〜エンドロール'04 Bキャスト」
＠大阪旭区 大阪市立芸術創造館(2004/2/19-22 6ステージ)
http://www.art-space.gr.jp/
全自由(各回共通) 前売2000円 当日2300円 高校生以下1500円（前売・当日共）
ＡＢセット券3000円 （劇団予約のみ 先着順特典付）
作：樋口美友喜 演出：池田祐佳理
舞台監督：中村貴彦 照明：皿袋誠路[PAC] 音響：金子進一[T＆Crew]
舞台美術：柴田隆弘 衣装：出口弥生 小道具：植田宏美
画提供：でぐちやよい 宣伝美術：HIPSTER
制作：福井愛、村上桜子 専属トレーナー：木原敬司
出演：
Ａキャスト Ｂキャスト
銅 はがね：早川丈二 上田泰三[MousePiese‐ree]
菫 すみれ：吉川貴子 ←
まっくろ ：原真（水の会） ←
AKANE ：出口弥生 ←
MOE ：後藤七重[WI’RE] ののあざみ
AOI ：山下平祐 樋口美友喜
2004/2/21(土)晴 3:07-4:29PM(1'20) 中段より 客席9割(80人)
客層：20才代中心に幅広く、女性7割。親類縁者お友達関係、多そう。
客入れ：いつものようエレベータで上階。丁寧に案内あり。常設の雛壇に椅子席。
最後尾2列の関係者席以外はほぼ満席。舞台幅いっぱいを使うので、後方でみたほうが
○。活舌がとてもいい制作による、開演前開演中の注意、物販ＰＲなどあり。
劇団優先予約だとオリジナル絵本（セット券のみ）特典ありとか。劇団ＨＰ、メル
マガほかのアドレス記載の小カードをパンフと一緒に配布。頻繁に使うものでないけど
、便利はよし。折り込みパンフ。A4 3ページ。挨拶、写真付き配役、スタッフ、予定、
物販記入。次回公演。10/30-11/4新作「フルオーケストラ」＠HEP HALL。
物販。今回の脚本販売はなし。過去作品の戯曲、ビデオ販売(1500円)。
近々のメイシアターＰ（演出：内藤裕敬）があるためか、旧作を取り上げ（改訂は
ほとんどないらし）。演出２タイプ（Ａはさわやか系？）企画。
舞台。後方中央に小さく家の形。窓がある壁と天窓の一部。テーブルと椅子。前方
広くとったスペースに四角いキャスター付き枠組み。大(緑と青）、小(赤)の三つ。
劇中ゲームキャラな登場人物が入って、伴って移動。
お話。街角、男にバイト？を持ちかけられ、暇だったので承諾した女子高生・菫。
事務所？なマンションに連れ込まれて暴行、なんてことはなくＴＶゲームモニター。
男・銅はゲーム作家、なんかいわくありげ、なのを煙にまきつつ開始。キャラは
三人。理知的な、でも感情をもてないＡＯＩ（青フレーム）。対人恐怖、でも文字
フェチのＭＯＥ(緑フレーム）。壊れ瓶な心をもつＡＫＡＮＥ（赤フレーム）。
どこかしら欠けているキャラ達を補い、光の三原色を合わせたように白い光とできるか
、色の三原色のように闇になるか。キャラ紹介、しょぼいアニメにあきれる菫は辛辣
コメント。1ステージ、チャットとリアルの出会い編、ＳＬＧな選択肢もなんなく
クリア。２ステージ、ＡＯＩは実験を思いつく。脆い心をもつＡＫＡＮＥにドキドキ
体験をさせて、成長させる。苦痛、猥褻などきついドキドキ。自責の念を感じる一方
、有様を文字にしていく快感に震えるＭＯＥ。しかし、たまらずＡＫＡＮＥは壊れて
しまうと止めが、ＡＯＩは復帰プログラムもしてあるという。３ステージ。いままで
の女子高生モニターでだれも面クリアしたものがいないという。どころか、菫には
伏せているがモニターは失神。銅は会社を引責辞職し、個人で完成を目指している。
欠陥のあるゲーム、それは銅の現実、欠落感を抱えた人生を投影したもの。モニター
菫はゲームにはまり、ＡＫＡＮＥに共鳴していって…。
近作よりわかりやすく描いた、自分探し。パソ通チャット、ＴＶゲームら、一昔前の
仮想と現実錯綜設定を借り。現実感が薄い女子高生と、喪失感を抱えた青年の姿を
入れ子構造の中に描いていく。登場人物を色分け、人形ぶりをさせたり、装置で見栄
えを増したりと、言葉によりがちな話に彩りを加え、工夫。それでも、言葉で一杯
一杯の冗漫な感じは拭えないけど。結局、どっこい逞しい女といじましい男を浮かば
せ。その地に足が着いた視点には、にやり笑いねこ。
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