＠下北沢 本多劇場(2011/6/10-7/10 36ステージ)
http://www9.big.or.jp/~otona/
全指定 前売・当日6500円
＠大阪 シアター・ドラマシティ 7/13-18 8ステージ
作・演出 :宮藤官九郎 舞台監督 :舛田勝敏 照明 :佐藤啓
音響 :大木裕介 舞台美術 :小泉博康 音楽 :向井秀徳
衣裳 :戸田京子 ヘアメイク :大和田一美 振付 :八反田リコ
宣伝写真：金井尭子 宣伝美術：吉澤正美 チラシイラスト：篠崎真紀
スタイリスト：伊賀大介 制作：長坂まき子
企画・製作：大人計画、㈲モチロン
出演：
松尾スズキ：タツオ(老舗和菓子屋・銘菓光月堂六代目）
宍戸美和公：志乃(後妻）
宮崎あおい：翠（長女）
矢本悠馬 ：ふとし(長男)
田辺誠一 ：けん坊（ご近所 自称七代目）
岩松了 ：犬吠(長女の婚約者)
少路勇介 ：小堀(マネージャー)
荒川良々 ：ボイジャー(ストレンジャー)
宮藤官九郎：灰野(担当教師)
曲名
1 ダイニング・キッチン
2 サッドソング
3 ああ正当防衛(作詞 宮藤官九郎)
4 写真
5 アグリードーター
6 心のつぶやき(作詞 宮藤官九郎)
7 ベランダの笛吹き男
8 銘菓光月堂けんちゃん体操第二(作詞 宮藤官九郎)
9 Sad Song For UgOy Daughter
10 拳銃
11 天国までひとっとび
歌・演奏/向井秀徳
2011/7/1(金)曇 7:05-8:53PM(1'47)後方下手 客席超満員(400人)
客層：20-30才代中心に中年層も結構。女性過半数。
客入れ：前方通路と最後尾に補助椅子20ほど。通路前はなし。折り込みチラシ
それなり。パンフ A4 1枚に配役，スタッフ。物販。パンフ A4 40ページ 1200円。
昭和・和装想定。座談会沢山。サントラ1500円。カーテンコール1回1分。
芝居もうまい作演出家3人に、宮崎あおいちゃんが加わり、盆と正月が一緒にきた
ような特別公演。
舞台。大正昭和の古びた店舗のある2階4部屋を御開帳。１階。下手が人形焼きみたい
な菓子工場。上手に母屋の居間。鴨居にご先祖さま写真がスズナリ。一端が土間で
道具を置き。居間に座卓、仏壇、空気洗浄機、扇風機。正面奥に2階への階段一部。
２階、下手。壁にグラビア写真、脇にベットと正面に押し入れ。
上手。小部屋と物干し場、屋根上に出ること可能な「時間ですよ」浅田美代子仕様。
お話。東京というか山梨という中央線のはずれ。商店街の名物はかっちゃん焼き。
見た目う○こだが、味は抜群。六代目はたたき上げの職人。妻を事故で失い、
元従業員を後妻に連れ子と住んでいる。次ぐべきその子は引きこもりで、近所の男が
七代目を志望。がいまいちセンスに欠ける。そんな鬱々したところに、突然家出した
娘が結婚相手を連れて帰ってくるという。相手は父親より年上で、さらには自称
アーティストという訳がわからない野郎。そのころ、引きこもりの息子の部屋には
とんでもない居候がやってくる。
面白くて太っちゃう、困っちゃうねこ。ご飯が進む君、シニカル塩辛変わり種風味で
駆けつけ3杯はぺろり。青春と家族の残酷物語を手ひどく描いて、こんなに面白いとは！。
今に満たされない人々に心湿る余裕を与えず、我を失ってドタバタするさまをドライ
にニヒルに描く。ラスト、岩松氏演じる働かない男の婚約者へ向けた言い方が虚し
すぎ。タイトルの意味がばーんと突出。いくらでもいい話しに転じたり、感動を
装ったりできるのにそうはしない。駄目は駄目というのが残酷だけど清々しい。
笑ってあげるという、底にある意地悪な愛情が屈託もねこは好感。
役者。加齢なるオヤジ達の共演。岩松の堂々とした脱力ぶり、それへの松尾の生活に
必要のない卑屈なつっこみ。このままフリーズパック（ＤＶＤとかじゃなく、生で）
にして持ち帰りしたいねこ。思い切りのいい、宮崎と田辺の芝居っぷりもナイス。
アバンギャルドな荒川良々がいちいち過剰で可笑しく、一番まっとうな事を言って
いるのに苦笑。
向井秀徳・音楽もまたいちいちいい。宮崎と田辺のアットホームメロディに毒注入な
歌詞のヘタウマデュエットなんて素敵。
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