＠下北沢 本多劇場(2010/11/15-12/19 41ステージ)
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全指定 前売6200円 当日6500円
＠大阪 森ノ宮ピロティホール 12/22-28 8ステージ
作・演出：松尾スズキ 舞台監督：榎太郎 照明：佐藤啓 音響：藤田赤目
舞台美術：島次郎 音楽：伊藤ヨタロウ 衣裳：戸田京子 ヘアメイク：大和田一美
映像:上田大樹(&FICTION!) 演出助手：大掘光威、佐藤涼子
チラシ写真：滝本淳助 宣伝美術：吉澤正美 特殊小道具：アトリエカオス
制作：長坂まき子 企画・製作：大人計画
出演：
初演 今回再演 本多劇場 ← 1999/5/2-16 2010/11/15-12/19 19ステージ 41ステージ ほか大阪 前売4200円 前売6200円 上演2時間 2時間15分 出演： ・クマギリ第三農楽天 地介（長男 偽神父） ：皆川猿時 ← 雄介（次男 農楽天頭目） ：阿部サダヲ ← リク（長女） ：池津祥子 平岩紙 ハル子（母） ：山本密 池津祥子 島森 （女警備長） ：宍戸美和公 ← タチ政（養鶏場主任） ：顔田顔彦 ← ブタ吉（養豚場主任） ：宮崎吐夢 ← 赤痢先生（医者） ：村杉蝉之介 ← トビラ（養女 元捨て子） ：田村たがめ ← 蝶子 （養女 元迷子） ：猫背椿 ← 山木 （経理主任） ：伊勢志摩 少路勇介 ・部外者 葉蔵（シカノバルからの流れ者）：宮藤官九郎 ← 万蔵（同上 いとこ） ：荒川上手 ← 荒川良々 一本 （保険手続代行人） ：松尾スズキ 近藤公園 大神さん（謎の中年） ：山本密 松尾スズキ
2010/11/17（水）小雨 2:05-4:26(2'15)後方中央 客席超満員（400人）
客層：20才代中心かと思っ鱈、結構幅広く老若男女。
客入れ：当日券は電話予約。前方と後方の補助椅子は満員。通路階段24人分は空き。
折り込みチラシ厚め。パンフ A4 1枚。配役兼相関図付き。物販。サイン入り著作本。
関連グッズなし。
カーテンコール2回6分。かつてないショー付き。引っ込んだ後、ハリウッド気取りに
ドレスアップしたトム(宮崎)＆カミ(平岩)が登場。彼らの司会で「そこそこ知られた出演者」
をなんちゃって紹介。松尾さんの歌とダンスもあり。
3年ぶりほぼフルキャスト公演は、11年ぶり再演作。
舞台。初演と同じじゃないかな。上手にトタンと板壁の簡素な宿舎。牧牛のペイント
が掲げられ。下手に物置小屋と水洗い場。黒板にはなんて書いてあるかしらん。
中央の柱に拡声器と街頭テレビ。「自給自足自立自発」と看板。ほかスローガンは
正面壁に畜産頭数が書かれ。
お話。東北の農業コミューン。外敵を危惧しながらの閉ざされた世界で、成行で頭目
となった次男坊は暗中模索、真っ直ぐすぎて猪突猛進。そんな切実で滑稽な人達の
生活と事件を描く。
案配よくなった上々再演。哀しいほどの苛烈さはそのままに、伝わるテンポで発話。
面白すぎる松尾スズキ台詞、愉快なキャラ芝居が上滑りせず、楽しめ。多分台詞の粗
もいい意味、取れたと思うねこ。キャストで、母親の男優女優入れ替え。池津祥子の
きちんとした平凡さが現れて収まりよく。演出は映像を一部使うも、アナーキーに
わさわさする初演を再現。人気もでて年もくった中年役者達ががんばってて、とても
うれしいですねこ。
世界は見える範囲にしかない、とどのつまりそれは生活である。との内容は変わらず。
何とかしないといけないと、負い目と欲望（本能的な飢え）を抱えた人たちが、人生
の、生活の意味を間違える。気付きながらも止まらない。面白くて、でも死にたく
なるほど悲劇的。すてきな割り切れのなさ、泥沼万歳世界に大人計画の魅力横溢。
役者。あの頃30代、今は40か50まじか。油が抜けた感、こっぱずかしさの自覚があっ
て○。松尾スズキの怪しい佇まいと動きが卑怯にすてき、愛情を改めて抱くねこ。
顔田、池津、猫背さんが変わってなくて、○。
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