＠駒場東大前 こまばアゴラ劇場(2015/9/10-20 15ステージ）
http://www.komaba-agora.com/
全自由（整理番号付）一般前売3600円 当日4000円 初日・二日目 前売3200円
当日3600円 大学・専門学生2800円 高校生以下2000円
作：古川健[劇団チョコレートケーキ］
演出：日澤雄介[劇団チョコレートケーキ］ 舞台監督：今村智宏［青年座］
舞台美術：根来美咲[青年座] 照明：鷲崎淳一郎（ライティングユニオン）
音響：平井隆史 衣裳：藤田友 演出助手：森井沙織［青年座］
宣伝デザイン：武内雄介 当日運営：小野智美 制作：髙橋ゆうき
企画制作：On7、（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催：（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
取材協力：服部道子（埼玉県原爆被害者協議会しらさぎ会）、中嶋寿々江
（広島被爆の語り部）ほか 助成：平成27年度 文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
出演：
安藤 瞳［青年座］：智子
尾身美詞［青年座］：敏子
渋谷はるか[文学座］：弘子
吉田久美[演劇集団円］：昭代
小暮智美［青年座］：信江
宮山知衣[テアトル・エコー放送映画部]：美代子
保亜美[俳優座]：節子
2015/09/11(金)にわか雨 7:00-8:59PM(1'58)奥側中段 客席ほぼ満員(80人)
客層：通常アゴラと異なる大人客席。中年層中心、ついで30才代。男女半々。
客入れ：ロビーでチラシ写真の別バージョン展示。センターステージ。入口側、
奥側とも4列、最前は低い椅子。全体が見える中段以降が見易し。折り込みチラシ
極厚。パンフ B5 11ページ。次回公演 来夏 イヴ・エンスター「ヴァギナ・
モノローグス」翻訳演出：谷賢一。物販未確認。カーテンコール1回。
在京新劇劇団・女優7人のユニット第2弾公演。劇団チョコレートケーキの座付き作
演出の書き下ろし作。
舞台。ニューヨークの病院設定。シンプルで抽象的美術でロビーを見立て。
真白床、中央斜にブラウンの通路。同色のボックス椅子３とベンチ１。焼け焦げが
ある帯布がいくつか吊され。
お話。戦後11年、広島で原爆を被爆し、熱線によってケロイドが残ってしまった
「原爆乙女」、選ばれた25人が善意によってアメリカで整形手術を受けた史実を
ベース。モデルはないとのことだが、その内7人が登場。順調に進んでいた手術
だったが、1人の女性が術後原因不明で急死してしまう。動揺する病院と患者達。
手術自体が中止になるかもしれない状況で、彼女達は行く末とそれぞれの境遇と
思いを語り、話し合う。逝ってしまった女性も追想と今を見守る役で登場。
終演後沸く拍手は舞台を越え、何時も犠牲になる庶民の苦難と乗り越えてきた勇気
へ向けられたものかと胸迫り。戦争や災禍に怯え、日々に惑う観客の共感をも呼ぶ、
普遍性のある好舞台と思うねこ。On7のオファーを受けた劇団チョコレートケーキ、
さすがの仕事ぶりなり。
潔よくも会話劇1本。女性達は患部の場所や重度、家族状況、そして性格もさまざま。
原爆症発症や結婚・出産の不安を抱え、考え方は少しづつ異なり、時にすれ違い、
対立する。ポイントはあくまでも日常発の思いとして赤裸々に、かつ対等に
プレゼンス良く描いたところ。女優達は登場人物に寄り添うどころか、憑依した？、
な身を砕いた演技で大健闘。花束を贈りたいねこ。
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