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 星屑の会 アパート三部作 南風荘の人々「親友」

 @下北沢ザ・スズナリ (1997/11/5-16 15ステージ)全指定前売り当日共350O
 作・演出 水谷龍二
 出演:ラサール石井、植野葉子、小宮孝泰、でんでん、星野園美

 1997/11/9(日)晴れ 6:35-8:05pm 前方から 客席満員(150人)
 客層:20〜30才代中心に幅広く。男女半々。客入れ:場内誘導は随時。上演時間
 1.5Hは足りないくらいの程良さで○。

 古アパート、住む人それぞれの等身大の姿を、同じ部屋割りで見せよう趣向。
 舞台。2DK。上手、板敷き台所、奧に玄関。ポスターはギエム?。居間にはきち
 んとした食器入れ。上には手作りらしいレターケース。壁には墨書で「福」とある
 色紙。下手窓際にはお花と観葉植物、隅には本棚。中央、引き戸の奧は寝室。
 花と本と清潔な食器あれどTVなし、エアコンなし、お風呂なし。過ぎない質素、
 慎ましくも豊かな生活ある心地よさ。元アパートだった、スズナリの空間がぴったり。

 お話。古アパート。長く慎ましく暮らしてきた、ちと年離れた夫婦(ラサール、植野)。
 妻は夫から他の部屋で観てきたTV番組のお話を聞くのが楽しみ。結構高額な
 貯金で、そのうち世界旅行でもと微笑む2人。ある日、小学校時代の夫の親友と
 名乗る胡散臭い男(小宮)が訪ねてきて・・。

 温室から逞しくも外へと、再出発する男女。矛盾を抱えながらも、前へと生きて行
 く人達。そんな周囲と向き合った夫は妻との間の矛盾、不吉な印象から生き埋めに
 してきたことにある決意をする。個性的で身近にいそうな人物達。善人とはいえ、
 聖人君子ではない等身大な姿に共感ねこ。ちと批判な苦みも負わせながら、見守る
 視点は暖かい。終演後の拍手。劇中夫婦への激励な思いもありねこ。他のお客も
 幾分かはそうじゃないかしら?。

 さりげに気持ちを感じさせる演技とアンサンブル◎。困った、けど根はいい親友役
 、小宮さん。酔っぱらいおやじぶり◎。気が弱そうでやるときはやる夫役、ラサール
 さん。突き出しぎみ唇での困惑ぶりがなんかかわいい。内から満ち足りる質実剛健
 +愛らしさな妻役、植野さん。こんな嫁が家にもほしんもんじゃのう、ばあさんやと
 頑固じじいも陥落な、その様◎。

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