俳優座劇場プロデュース「いぬもあるけば 別役実の時間と空間part5
五人の紳士シリーズ６」
＠六本木・俳優座劇場 (191998/2/24-3/1 10ステージ）
全指定前売り当日5200 2700(19歳以下会場のみ)
作：別役実 演出：岸田良二 美術：島次郎 出演：三谷昇、西本裕行、田村勝彦
草野裕、豊川潤、楠 侑子、福井裕子、塚本千代
1998/2/27(金)晴れ 7:00-8:25PM 前方より 客席８割(240人）
客層：中年以降男女中心に幅広く。客入れ：特記無し。
男優５人、女優１人をレギュラーとし、1973に始まったシリーズ。第二回(1979、
「小さな家と五人の紳士」）から別役実の新作をほぼ隔年で上演。
舞台。とても古び、煤けた公会堂？舞台。中央に縁台とマイク。上手に題目を書い
ためくり幕「いぬも・・」、傍らに椅子。頭上アーチが二重。あちこち漆喰の壁が
はげ落ち、背後の幕はグリーンというより既にグレイ。
お話。おりしも講演を始めようとするところに、ベットや備品が次々と。じゃまに
怒りまくり講演者。は実は病院医員。いつのまにかすっかり病室風景。頭に棒が当
たり治療を受ける金沢という男、病気でもないのに治療を受ける金沢という少女、
治療好きのただのおやじ、金沢という見知らぬ人を見舞いに来た紳士。棒をもって
どこかで格闘している医者達。なんか変な病院にやがて死が次々と。頭に棒が当た
った男はなんとか逃げようとするが・・。
得体の知れない、恐さ。ぞくぞくきちゃっうねこ。前半は、すっとこどっこいで妙
に論理的なおなじみの会話。ずれてるおかしさにくすくす笑いねこ。しだい、ブラ
ックな笑いに。否応なく、患者、病人になる成り行き。理性を越えた暴力。その結
果な死が日常となってる淡々さ。近年のテロやら、衝動殺人やら、大量虐殺やらに
巻き込まれを連想。棒（災難）に当たるまいと平成にしても×。リアルな恐さあり
不安にちと胸苦しねこ。古びた不気味さある美術○。後半、後方幕をあげ奧をみせ
霊安室な冷たさ空間を演出。ラストは部屋自体撤去、霧中に沈ませ、手がかりなし
の存在の不安を体感させ○。
役者。感情レスの不気味さをみせながら、ドライなおかしみが同居した独特さ。手
慣れた、アンサンブル○。三谷さん。なさけなさととまどいなユーモアある演技○
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