兵庫県立ピッコロ劇団第11回公演「裸のヴィーナス」
＠池袋・東京芸術劇場小ホール１ (1999/11/12-14 4ステージ)
尼崎10/6-11 滋賀11/20 岡山12/5 全指定前売 一般3000 中高生2000円
作：岩松 了 演出：藤原新平 美術：石井強司 照明：古川幸夫
音響：深川定次 衣裳：加納豊美 舞台監督：村上浩
主催：兵庫県立尼崎青少年創造劇場
出演：
平井久美子：アスカ （寝取られた？婚約者カネコが心中死）
谷山佐知子：モモコ （アスカの友人。波風ないのが淋しい女性）
江原玲奈 ：ヤヨイ （アスカ友人、夫に逃げられた？女性）
安達朋子 ：フジコ （アスカ友人、家庭内暴力を受けている女性）
石本興司 ：マエダ （精神科医、モモコらに誘われて参加）
孫 高宏 ：モリタニ（明日嫁ぐ娘の父。リストラ無職中の紳士）
木全晶子 ：チサト （明日嫁ぐという娘。婚約者行方不明に猛烈反発）
森 万紀 ：レイカ （ハズキの妹）
高橋健二 ：コマツ （ハズキの婚約者）
1999/11/13(土）晴れ 2:05ｰ4:50PM(1'45) 前方より 客席７割(120？人）
客層：老若男女。学生〜和服のおばさままで。おじさんが結構多し。
客入れ：千鳥配置の席なれど、同高さの後列は見難し、悲しい。B5変形パンフ(600)
作家、演出家寄稿。配役を添えた写真付役者紹介は親切。
初見のカンパニー＠尼崎。新劇系の上演企画などいろいろ活動してるよう。
（ＨＰ参照。 http://hyogo-arts.or.jp/）
舞台。前面に断崖絶壁、後方に丘な緩い砂原。不安と安堵感、ない交ぜな装置。
頂上にぽつんとあるトランクが不思議。
お話。婚約者が知らない女と心中死（女ハズキは蘇生）したアスカ。を元気つけよう
と友人はピクニック企画。なるも、アスカが相手の女を呼んでいるらしいことを
聞いて、不可解不快になる周囲。隣に居あせた結婚前日にピクニックしてる父娘
も、相手の男性が行方不明らしくて変。謎な心中事件をきっかけ、夫に顧みられて
いない友人、蘇生した女の婚約者らの不可解な愛（や病）が噴出していく。
岩松了が別役実を意識して書いたとかな、不条理な人間関係劇。
タガがはずれたように岩松了。対人関係で傷つく恐れに過敏反応する「裸のヴィー
ナス」達。無駄な饒舌、虚言、自閉、攻撃に走る行状はエキセントリック。浮足
だって、ろくに考えてなくて最低な有様。それを自覚、正気な日常帰還をしようと
じたばた。コミカルでいて哀れ。といっても感情移入はあんまりできず、呆れる、
距離感じるな方向印象。瑣末にこだわり、本来忘れるとこは別役してる。もっと
生臭く、笑いもすっとこどっこいなかわいさとは離れるけど。興味はあれど、もう
いいですよ、わけわかんないし、とちとげんなり。正気よりのモモコ、マエダが
もっと強力だと、狂気の気迫も増して面白かったかも。
役者。アスカ役、平井さん。美人、よく通る声。くっきりした明晰な外観と、とち狂う
有様のアンビバレンツにうーん、ねこ。
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