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 Piper第2回公演「Nicholas McPherson 奴らは彼を守れるか+奴らは彼を殺せるか」

 @渋谷 青山円形劇場 (1999/11/20-25 10ステージ) 大阪11/13-17
 全指定前売4000 当日4300
 作・演出:後藤ひろひと ヴィジュアライザー:G2 美術:綿谷登
 照明:池田哲朗[パシフィックアートセンター] 舞台監督:永易健介
 音響プラン:Alain Nouveau  音響オペ:金子進一[T&Crew]
 衣装:わかぎえふ[MeiMei] 大道具:今川恵子[つむら工芸]
 宣伝写真:鎌田輝彦 宣伝美術:つむら工芸 制作:吉川能生、片山大地
 プロデューサー:田中宏幸 企画・製作:吉本興業

 出演:
 後藤ひろひと・・・・:古川、新山 二役
 川下大洋・・・・・・:東海林(とうかいりん)
 石丸謙二郎・・・・・:東海林(しょうじ) 
 三上市朗[M.O.P]・:邦久武雄(くにひさたけお)
 板尾創路[吉本興業]・:竹尾邦久(たけおくにひさ)
 上野みさ[イエローキャブウェスト]:みゆき
 ビル・ロビンソン[U.W.F.スネークピットジャパン]:ニコラス・マクファーソン

 1999/11/21(日)晴れ 6:05-7:27pm(1'20) 正面ブロックより 客席9割(180人)
 客層:老若男女。家族連れの人も。ケラも観劇。
 客入れ:当日券開演1時間前から。販売時で15人列。サイド2ブロック(100席)は
 お客が1人もいないがら空き状態。正面側も特定個所虫食い。A5版パンフ(500)
 横に開くスケッチブック装丁。小じゃれた造りで○。折込パンフはなし。

 舞台。貴賓を迎えるための建物。そのホール前ラウンジ。淡いコーヒーブラウン
 な壁、アーチやら門構えしてる開口、モダンでウッディな調度。中央にホールへの
 どっしり両開き扉。手前下がってソファ、上手上がって平床、脇に食器ラックと
 隣室への開口。下手、手前に演説台二つ、そのまま隣室への開口2つ。擂り鉢状の
 シンメトリもどき、どこか騙し絵のよう。G2らしい豪華でおしゃれなセットなり。

 お話。政情不安の国と日本が国交締結前夜。それがため、訪れる大臣を警備する
 んだけど、いつもよか緊張ぴりぴり。何しろいつ暗殺されても不思議じゃないし、
 そうなれば最悪戦争勃発というのだから。たまんないよお!と生真面目な刑事は、
 段取りあたふた。相棒は昼行灯みたいで不安だし。それと丁度同じ頃、暗殺者達は
 セットでシミュレーションを始めようとしてて。

 と、2箇所同時進行を舞台に重ねるトリッキーな仕掛け。戯曲だと難解だろうけど
 演出でわかりやすい面白さに。笑いはベタだけどね。趣向。同じ劇空間なのが
 ポイント。別のチームが違うシチュエーションで同様の会話を繰り返す(歌舞伎
 だとオウムかな)。チーム混同で台詞をスクランブル、ホントはずれてるんだけど
 会話と演技をいかにもに繋げてく。ソファにくるくるアクロバチック(ちと大げさ)
 に入れ替わり座るとかもそう。で、繋げながらもちょっとずらす。かと思うと、
 超常現象をいれて非現実に繋げたり。そんな、お客しかわからない、お約束遊びが
 面白い。ピザ屋お姉さんに、「同一人物」?なんて台詞を言わせるのもお茶目。

 キャラの表と裏もチーム間シンクロ。ぼけとつっこみ:石丸コミカルと三上ハード
 ボイルドのお約束取り合わせ。ぼけ役が実は・・能あるなんとやらも愉快。
 演技の巧さもあって快調なテンポ。石丸さんのしなやかな身のこなしがラブリー。
 ダンスシーンをいれてほしかったねこ。

 どたばたしながらも、サスペンス?シニカルに締める?。と思って鱈、TVバラエティ
 なラストに。ゆるいのにうーん。作風の幅を広げ、娯楽作として後味よいまとまりな
 今回。でも、あの大王作・演出となると、もう一捻りほしい、物足りないとこあるねこ。
 音楽、スティールギターでブルース、この辺が譲れないハードボイルドさ、かしらん。

 役者。ほか。ビルちゃん。と呼ぶのはおそれ多いらしい、ビルロビンソン。
 まるこっちい巨漢って愛嬌あり。芝居もしっかり締めてたし○。

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