ペテカン VOL.12 「Pop na Room」
＠中野 ザ・ポケット(2000/4/12-16 7ステージ）
全席自由2,200円 当日2,500円 ペア4,000円（劇団前売のみ）あり。
作・演出・選曲：本田誠人 美術・舞台監督：濱田龍司 照明：横幕絵美[満平舎]
音響：斎田吾郎 舞台装置：掘正哉、大治幸雄 ヘアメイク：安藤千花子
制作：ペテカン
出演：
本田誠人 ：男（親の不動産業手伝う男、26才）
小田 恵 ：女（その妻。ちょっと夫と疎遠）
大治幸雄 ：宮本ちゃん（24才 チャボ、成男とバンド組んでる、ライブは未）
掘 正哉 ：チャボ（24才）
住田 仁 ：成男さん（26才。四捨五入すると三十路だよ。)
斎田吾郎 ：虎ノ介（すぐ騙されるいい人。ハイテンション、顔が赤い）
和田ひろこ：ハナちゃん（虎の彼女。性格悪そうだけどそうでもない）＊[ONEOR8]
羽柴真希 ：かなえ（頼まれて？、部屋調べにきた人。25才だよ。）
長峰稔枝 ：たまえ（同上。25才かあ。）
濱田龍司 ：佐藤（なぜか忘れてて２度も部屋をみにきた人。不倫で離婚の危機中）
2000/4/16(日)曇 2:35-4:15PM(1'40) 最後尾より 客席超満員(160人)
客層：20才代中心に、家族親類な幅広さ。
客入れ：当日券。入場、開演１０分前。最後尾の２列割り当て。場内誘導、常駐
３名がちゃきちゃき連携して客入れ。後から来るお客配慮あり。折り込みパンフ。
Ａ４折り畳み、手書き文字のナチュラル派。ごちゃごちゃしてて楽しげ。物販。
ポスター大小販売。
1995年「舞台芸術学院」卒業生の野郎達で旗揚げ。昨年のパル多摩小劇場フェス
で最優秀賞を受賞、なそう。初見ねこ。
舞台。マンションの和室。4.5+6畳の続き部屋。壁クリーム一色。下手に窓、
板敷き床、下駄箱。廊下の一部をみせる間口。舞台上手半分に引き戸、奧に洋間。
そこから玄関、風呂場へいける設定。上手壁には物置引き戸。
お話。なんかなぜか、借り手がつかないマンション。不動産屋な親の仕事をなんと
なく手伝っている男。やってくる人達は一様に２０才代、仲間とか恋人と一緒に。
遊び好き、でどっか淋しそう。男も最近ちょっと妻と距離を感じてたり。妊娠した
のを教えてくれずとか。洗濯は好きと男、だってみんな一緒に回るから。と切ない
ことに、ごめんとぽつりあやまる妻。そんな内、妻はどっか消えちゃう。探す自転
車のペダルこぐ力を借りたか、アイデアぴかり。心地よいけど、一様で物足りない
部屋をポップにペインティング。自分のことはいいとは思わない、けどこの模様替え
はいいかも。２，３人連れの来訪者がマンションで遊ぶ場面に、夫婦の会話を
織り込んだオムニバスな構成。
自由で愉快、ちょっと痛々しい２０才代演劇。KAKUTAとかと同じもの感じた、
おやじねこ。思いのままに筆がすべっちゃう軽すぎる軽妙さ。活きている日常会話
の囚われのない楽しさ。照れ笑いも過剰なほどに挿入。そんな中、ままならない
現実が隠しようもなく、ぽつぽつ。日常に語られる言葉と仕草に感情移入してる
から、留まった時の辛さもまる一層感。留学で不在、妊娠したとか、男に嘘を
つき続ける子、どっか心当たりがあるのか騙され続ける男。なんで嘘をつく、
やりこめるのかと、寂しさにＳＯＳな訳が想われて、切なくなるねこ
そんな気持ちの広がりを感じさせ、しみじみ。通しての流れは、細切れでもひとつ
散漫。最初の３人とか遊びの時間が長すぎて、疲れるねこ。夫婦の場面が浮くのは
狙いだろうけど。あえて絡ませず、個々に醸していくのがスタイルなのかしら。
役者。差はあるけど、演技は器用そうにこなれ。騙す女役、客演和田さんがちゃき
ちゃき、切れあって印象。他の舞台もみてみたいねこ。
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