ＦＩＣＴＩＯＮ VOL.19「お前の場合、トラウマとは言わせんぞ」
＠新宿アイランドホール(2002/5/24-27 5ステージ)
全自由 前売り2500円 当日2800円 学割前売り当日とも2000円
サービスチケット（複数回特別料金）1500円
作・演出：下記 照明：高橋秀彰 音響：別所ちふゆ
舞台監督：BATAYANと山田一雄 小道具：荻田忠利 車両：井上唯我 雑用：奴隷軍
宣伝美術：西山昭彦 DJ：KENKAIDA 受付：FICTION受付ガールズ
企画・制作；OFFICE FICTION 製作：原田裕と井上淳司
出演：
１「初舞台」(24分) 作：山下澄人とFICTION 演出：矢田政伸とFICTION
山下澄人：ダイネンジ（全然売れてない映画役者。代役で初舞台）
山田一雄：タチバナ（演劇プロデュースユニット・演出家）
井上唯我：スガタ （小劇場役者）
荻田忠利：デン （小劇場役者）
多田明弘：裏方の男
２「かぜぐすり」(23分) 作・演出：山下澄人とFICTION
山下澄人：シュンちゃん （潰れかけている極道一家親分。関西人？。車いす常用）
矢田政伸：トウドウ（シュンに拾われてきた、ホームレス。保険金狙いで飼い殺し？)
山田一雄：サエキ （シュン舎弟、使いっ走りをして40数年。関西人？）
荻田忠利：タツオ （シュン舎弟）
多田明弘：ノボル （シュン舎弟）
ちゃちゃ（生犬）：ベル（シュンの亡くした愛犬（メス））
３「ドキュメン」(34分) 作・演出：山下澄人とFICTION
山下澄人：ヒデキ （地方都市を彷徨うホームレス）
矢田政伸：クドウ （テレビ番組スタッフ。ニュース番組企画）
山田一雄：サエグサ（強面のカメラマン）
井上唯我：サノ （得体の知れない照明スタッフ）
荻田忠利：ゴロー （ヒデキの弟分・ホームレス）
多田明弘：カンドリ（人知れず自殺願望青年）
2002/5/27（月)小雨 7:41-9:07PM(1'26) 最前列より 客席満員(250？人)
客層：友人知人親類関係な一般客。男女半々。コアな演劇ファン少、バンド系少々？
客入れ：オリジナルプリントのしおりに丁度いい整理券配布（回収せず全プレ)。
番号順に整列させ、区切らず入場。開場時50人ほどと少、しだい満員に。全椅子席
最後尾６列ほどが緩い壇上。以外ほとんど平床、千鳥配置で見やすさ配慮（効果は
未確認）。上手でＤＪが気持ちよさげな曲流し。また、（幕間も）正面大型スクリ
ーンに楽屋のライブビデオ投影。役者、談笑中。遅刻客を待って、開演押し。
平日なのでありげ、制作優しい。折り込みパンフ。B5版４ページ。とりとめのない
挨拶と座談会収録。配役掲載、スタッフの掲載はなし。
次回公演。７/19-21＠富良野 9/28-29＠神戸KAVC。11か12月新作＠アイランドＨ。
物販。へたうまな絵のポストカード（5枚組500円)
存在も知らずの初見ねこ。イッセー尾形演出の森田氏ワークショップが発祥とか。
役者には富良野塾出身者が結構。うーん、よくわからない有象無象？。いままで演劇
関係に情宣せず（当日の折り込みチラシほとんどなし）、ｅ＋のプッシュもあって
これから力をいれてくらしい（と制作さんの案内メール）
舞台。素舞台。ビールラックで造った、黒い箱６だけ。劇中も装置なく、役者勝負。
１「初舞台」
お話。呼ばれてきたと、熱血入ったお兄さん。代役な助っ人、でも初舞台。すらっと
気負いのない、タメ口の役者達に意外顔。映画業界で上下関係きっちり仕込まれてる
らしい。それでいいのか？と仕切はじめ、演出家を「監督」と呼んではりきり。
でも、言葉と裏腹に人間は結構小さくて、なんかしょぼ。名前はダイネンジなのにね。
さて、あてがわれた役は象徴的な役で意味不明。カット寸前の出番は終盤ワンシーン。
長い出待ち、暇なものだから寝ちゃったりして、いざというとき役立たず。本番も…。
２「かぜぐすり」
お話。いつまで保険金の掛け金支払っとる？。落ち目のやくざ・親分シュンちゃんは
ご立腹。ただでさえ愛犬亡くして、ショックなのにぃ。一家の起死回生を狙って、
たくらみ。拾ってきたホームレスを風邪薬漬けで殺し、保険金せしめはずだったのだ。
でも、ホームレスはいつまでたっても元気。パチンコで勝たれたんですか、たばこ
おおきにと、ホームレスに恵んでもらい。なんで、あいつはわしにタメ口を聞くんだ
とシュンちゃん、溜まってた鬱憤爆発。今晩殺ったる、と準備させ。そんなこととは
知らずのホームレス、手伝ってくれた上に殺し方まで伝授してくれ。おおきに、って
なんでわしの首に手ぬぐいわたしとる？。ああ、そういうこと…、気づいてたの？、
舎弟もぐるかい？。最初は殺されてもいいと思ってたけど、なかなかしてくれない
から、心変わりしたとホームレス。じゃあ、いつかあっちで会おうな。天国には、
急死したパシリの相棒や愛犬、わーいと嬉しいシュンちゃん。
３「ドキュメン」
お話。静かな地方都市のホームレス、相棒は鳥。ＴＶのニュース小特集と取材の男。
有名になれるかもと、静かなのが好き？なくせにはりきるホームレス。撮影を小うる
さく、仕切はじめ。と暗い表情の青年がふらりと。これから自殺する、死体を始末
してくれたら50万あげるという。ホームレス、これは使えるねたと、青年の自殺も
取材に取り入れようと提案。無神経さに呆れる取材班、ホームレスを非難。
という彼ら自身も家庭問題や盗聴趣味とか、胸張って言えない訳あり。みんな帰って
、またホームレスは鳥だけが話し相手。徹夜かよ、疲れたあ。昼は移動しとかないと
追い出される。はあ、文句を言いたいときもあるさ。
しょぼくて愉快、愛情感じるねこ。とほほな面白さをわかりやすく、ちょっと捻って
見せる中編集。幕間では楽屋の着替えをビデオ中継して、なんかイッセー継承。
勘違いにずれた面白さ１、ぴりりとブラック２、無自覚の悪意３。毒気も哀感も盛り
込めど、いやな感じにさせず、テンポよくさらっと仕上げて上等。キャラ芝居と
ストーリーものの魅力がいい案配になってるウェルメイドぶり。19回も見過ごして
きたのかと、満員の客席にちょっと悔しい気持ちねこ。次回は初の１本ものとか、
楽しみねこ。
役者。器用なんだか不器用なんだかな個性。イッセー尾形な芝居する、とほほキャラ
で通じる役者ぞろい。なにをやってもばた臭い、山下さん。妙なテンション、矢田
さん。黙って男気、山田さん。今回は野郎ばっかだったけど、女優(制作兼務？）が
入るとどうなるのかしら。
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