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 坂東玉三郎 特別舞踊公演「雪/鐘の岬/楊貴妃」

 @京橋 ル テアトル銀座(2002/7/6-27 22ステージ)
 http://www.theatres.co.jp/letheatre/
 全指定 前売り当日とも A席12600円 B席8400円 C席3150円 BOX席13650円

 製作:松竹 http://www.shochiku.co.jp/ 主催:松竹株式会社、ル テアトル銀座
 後援:TOKYO FM
 坂東玉三郎(公式HP http://www.tamasaburo.co.jp/) 
 
 2002/7/14(日)晴れ 2:05-3:50PM(17/休15/19/休23/27) 中段より 客席満員(780人)
 客層:お姉さまおばさま・9割。着物姿、おしゃれ着で決めてる人、ちらほら。
 客入れ:当日券あり、詳細不明。物販。パンフ(A4版 26ページ)写真多、やさしい解説
 、上演データ掲載。ポスター1000円、舞台生写真500円。
 
 「女の思い」をテーマにした、玉三郎・舞踊三題。

 白の桃源郷。メローでめろめろ、なおばさま客席。生活のしがらみから解き放たれ、
 忘我のひととき。「雪」、純化された恋の切なさ、思い切れぬ辛さ。「鐘の岬」、
 逝ってなお恋に遊ぶ、若く激しい妄執。反対に「楊貴妃」は囚われない、蒸留された
 恋という夢。女性の憧れと夢な舞台に思わず、はぁと嘆息、ほろ酔い気分ねこ。
 

・「雪」17分
 振付:梅津貴昶
 地唄:富山清琴社中
 出演:板東玉三郎

 2年前初演作品。世を捨てて仏門に入った女性。独り寝の侘びしさ、過去恋の切なさ
 と置き火のような煩悩を静かに綴っていく。白い着物、黒地に金の帯。小道具は傘。
 削ぎ落とされたシンプルな舞いに、情感がはんなりと匂い立つ。しみじみとした
 趣◎。
 
・「鐘の岬(荻江)」19分
 美術:前田剛
 箏曲:川瀬白秋 萩江寿友、萩江露春社中
 出演:
 板東玉三郎:清姫

 道成寺もの。ライフワークとか。上手中央に鐘が吊られ、背景画は一面の桜。黒地に
 桜の着物、帯は錦絵のよう。しっとり、可憐に娘心。白の着物に引き抜き、蛇に
 変身した後も荒ぶることなし。どこまでも品よく、恋する娘を描いて上等。

・「楊貴妃」一幕 27分
 作曲:唯是震一 美術:天野喜考 装置:田中義彦 振付:梅津貴昶
 箏曲:唯是震一、中島靖子社中 胡弓:森 雄士
 出演:
 板東玉三郎:楊貴妃
 板東功一 :方士

 11年前初演、6年ぶり再演。嘆く玄宗皇帝を見かねた道士は、天国に部下・法士を
 派遣、楊貴妃の魂を探させる。楊貴妃は、会った印のかんざしと玄宗への愛の言葉
 を法士に託すのだった。優美な舞い、いろいろ。なまめかしい手使い、扇を使った
 舞いが独特。とろけるチーズのように、くたくたにトロかされるねこ。時々、字余り
 になる歌詞にちょっと苦笑。