＠渋谷 PARCO劇場 (2004/7/4-25 26ステージ)7/13,20休演
http://www.parco-city.co.jp/play/
全指定 前売り当日とも 8000円
＠大阪 シアター・ドラマシティ 7/28-8/1 7ステージ
＠新潟 新潟テルサ 8/3 1ステージ
＠名古屋 愛知厚生年金会館 8/5 1ステージ
＠福井 福井フェニックスプラザ 8/7 1ステージ
＠仙台 仙台市民会館大ホール 8/9 1ステージ
＠広島 広島郵便貯金ホール 8/11 1ステージ
＠福岡 福岡市民会館 8/13-14 2ステージ
作：後藤ひろひと[Piper] 演出：G2
美術：古川雅之 照明：小川幾雄 音響：井上正弘 音楽：佐野史朗
衣裳：遠藤百合子 ヘアメイク：小島裕司 演出助手：山田美紀
舞台監督：二瓶剛雄 宣伝美術：河野真一 イラストレーション：洗智樹
宣伝写真：岡田貴之 宣伝ヘアメイク：小島裕司 稲葉功次郎 佐々木貞江
広報：米田律子 制作：大西規世子ほか 長谷川ゆみ子
プロデューサー：尾形真由美、高橋典子、G2 製作：伊東勇[パルコ]
企画：G2プロデュース 制作協力：キューブ
企画・制作：(株）パルコ／リコモーション
出演：
木場勝己 ：大貫（入院患者 貿易会社会長）
犬山イヌコ[ナイロン100℃] ：木之元（入院患者 主婦）
山内圭哉 [Piper] ：竜門寺（入院患者 暴力団員）
片桐 仁 [ラーメンズ] ：滝田（入院患者 消防団員）
加藤みづき ：パコ（入院患者 少女）
後藤ひろひと[Piper] ：堀米（入院患者 ？）
伊藤英明 ：室町（俳優 自殺未遂）
小松和重 [サモアリナンズ]：浩一（大貫の甥）、浩二（浩一の息子）
山崎 一 ：浅野（医師）
長谷川京子：光岡（看護士 室町の担当）
瀬戸カトリーヌ ：雅美（看護士 浩一の妻）
2004/7/19(月祝)猛暑 2:07-4:44PM(64/休17/74) 後方より 客席超満員（460人)
客層：20-30才代中心に幅広く。男女カップル多め。女性過半数。
客入れ：当日券あり、詳細不明。キャンセル券はでた模様。後方と脇に補助椅子
あり。折り込みパンフなし。チラシは4,5mと厚め。いつもより小劇場のものが多め。
物販。パンフ(A4 ページ 1800円)オールカラー、きれいなデザイン。
Ｔシャツ ガマ版とザリガニ版 3000円 サントラＣＤの予約あり。
後藤ひろひと、ＰＡＲＣＯ童話シリーズ（ていうの？）第三弾。おなじみ、きれい
もの好きなＧ２演出。
舞台。レトロな木造建築、アーチを描く窓にそれぞれ。内部を、本形式で開き見せる
仕掛け。背表紙の部分に遠く夏空。下手に語り部とゆかりの聞き手の部屋。上手に
昭和レトロな病院待合室と中庭花壇。
お話。憎たらしい、仕事の鬼な初老の男。入院なんて、立身出世の高見から引きづり
おろされたような体たらく。もう行き場のない怒り沸騰、罵詈雑言。同じ入院患者達
は死んでくれと日々願うほど。あんまりな彼に、一人の少女と出会いが奇跡をもたら
すことなるのだった。タイトルから、ディケンズのクリスマスキャロルが連想される
けど、まさにスクルージの本歌取り。
正統派のウェルメイドプレイ。へんてこ副題と後藤ひろひとからすると意外。毒気を
抜いて、万人向けのマイルド仕立て、キャラ芝居の笑いを添えるけど、あくまで全体
のバランス重視。ちとねたばれに書くけど、映画「メメント」の設定で、ほろり泣きの
切ない物語を造り上げ。木場氏演じる初老の男と相手役（相手にされてるのは
男の方か）の少女が、ずるいほどに嵌り。70-80年代小劇場演劇の伝説・怒れる
木場演技を、人生あれこれ刻んだ今に透かしみせて味わい。少女の染まらない
無邪気さとの対象で、いっそう感。悔恨に泣く姿に思わずもらい泣きねこ。設定と
いい、配役といい、ずるいんだものなあ。
脇役も人生あれこれ。自殺常習の男、怪我をした消防士ら、ままならない人生と
その再生を併せ描き。群像劇つうほど個々に深くは描かないけど、二人の物語の
よいスパイスとなり。役者は作品に応え、気持ちを込めて好演。とりわけ、犬山
さん、片桐さんの二人が◎。ほか、男勝り看護婦役・瀬戸カトリーヌ、飄々としつ
つ訳知りの医師役・山崎一。こわおもしろい、実は人情家なヤクザ役・山内圭哉が
印象に残ったねこ。
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