＠渋谷 PARCO劇場(2005/7/1-24 28ステージ）5,12,19(火)休演
http://www.parco-play.com/web/page/
全指定 前売り当日とも7500円
＠大阪 梅田芸術劇場 シアタードラマシティ 7/28-31 5ステージ
作・演出：長塚圭史[阿佐ヶ谷スパイダーズ]
音楽：岡崎 司、松崎雄一 美術：小松信雄 照明：佐藤啓 音響：大木裕介
音効：加藤温 衣装：山本美漸[Future eyes]feat.Yu Okada ヘアメイク：河村陽子
アクション：アクションクラブ／田尻茂一、川原真嗣、前田悟
演出助手：山田美紀[至福団] 舞台監督：菅野将機
アナウンス：犬山イヌコ[ナイロン100℃]]
小道具：高津映画装飾・石崎三喜 特殊小道具：江久保暢宏
動物プロダクション：湘南動物プロダクション・坂本篤煕
宣伝美術：河野真一 宣伝写真：岡田貴之
製作：伊東勇 プロデューサー：佐藤玄 プロデュース：(株)パルコ
出演：
北村有起哉 ：石川琢哉（地方テレビ番組制作会社の売れないディレクター）
永作博美 ：石川美弥子（琢哉の妻 女優 元名子役）
風間杜夫 ：石川勝哉（琢哉の突然現れた父）
中山祐一朗 ：中島 （こだわりのあるカメラマン）
古田新太 ［劇団☆新感線］ ：渡部トオル（動物愛護家）
市川しんぺー ［猫のホテル］ ：ワタシ
2005/7/2(土)曇 2:05-4:11PM(2'04) 中段上手 客席満員(460人)
客層：20歳代中心に幅広い年齢層（親子連れとか）の女性9割。おじさん結構。
客入れ：当日券あり、詳細不明。補助椅子は通常通り。折り込みパンフなし。
チラシ束はやや厚目。物販。ロビーの中程でもパンフ、DVD販売。パンフ(A4横
55ページ 1500円) 役者インタビュー中心。ポスター2種500円。Tシャツ2種1500円
カーテンコール2分2回。譲り合いの精神な茶目っ気に笑い。
終演後、いつも通り、エレベータ混雑をさけるため、ロビー階段＋エスカレータへ
誘導あり。でも昼間店舗はバーゲン中、3Fから混雑。エレベータを待った方が吉。
ここ2,3年で、PARCO劇場はや4作目と、進境著しい長塚圭史・最新舞台。風間杜夫、
永作博美、古田新太との初タッグも、むむと関心を呼ぶ今回。
舞台。むき出しのマンション２間。小ぶりのダイニングと寝室、間にトイレらサニ
タリー。壁部にプラモ・ランナーとパーツ然としたホイールやパイプ美術、床部
にも敷き詰められて、なんかメタリック。
お話。小さなＴＶ制作会社のディレクター。夢見がちで空回り！？な彼を暖かく
見守る妻、は元名子役で今も芸能活動中。話題の動物愛護家のハートウォーム特番
のチャンスに共に喜び。動物愛護家には良からぬ噂あり、クールでマイペースな
カメラマンは秘密を曝こうと提案、ディレクターと対立。そんな折り、実家を追わ
れ、長らく疎遠だったディレクターの父親が突然やってくる。それは、事をおこせ
ない夫婦を襲う、予想がつかない恐ろしい事件の序章で…。
衝撃と感動に揺すぶられねこ。やってくれちゃう長塚作品、新たな頂点。
巷にはびこる、感動を装う、予定調和に誘導するゆるい作品と真逆。演劇（に限ら
ないけど）は、どう伝えていくかでなく、そこに如何に造りこむかが肝要つうのが
よくわかり（て何いってんだか？ですね）。
ラストショウ、タブーの解禁。それを言っちゃお終いよ、やっちゃ人間失格、
決して起こっちゃいけない事 がドンドコドン。過激さの狭間で露呈する、人の
いじましさや情けなさに期せずして起こる笑い がぽつぽつ。ダークな長塚圭史の
魅力を存分に発揮した、恐ろしいシチュエーション(コメディ)ドラマ。冷徹で凶悪な
演出の数々に子供は夜泣き必至、大人は酒の肴話に杯が進むよな、こわ面白さ。
予測できず急展開する物語の中、登場人物に潜む心理を、しっかりとクールに
炙り出してみせ。真正直で孤独な人達が、抱える愛憎にずっと苦しめられる。
やがて、わだかまりは歪んでしまい、舞台のよな恐ろしい事になってしまう。そんな
きっつい人間ドラマ、人の情念や闇をベテラン俳優はしかと受け止め、演じてくれ。
とりわけ、古田さんのひたむきで愛情に溢れた（狂っているのだけれど）演技には
涙ぽろぽろ。喪失の哀しみと行方知らずの苦しみを共感できるものとして描いてて
、感動するねこ。終盤、彼らさえ知らぬ更なる「ラストショウ」を示唆、終演も
未来に続く苦しみを想わせ、いやーん、なとこもらしくて○。
役者。適所適役、いい感じなチーム。アクションがもろ段取りぽいのが玉に瑕。
もっとシャープになったら、言うことなし。風間さん。目の動きが怖い、得体の
知れない人物ぶりに寒気。古田さんとも、崩れて人間味をみせる後半に味わい。
北村さん。間が抜けた、情けない役回りを柔らかく好演。しかし、それが無自覚な
悪意（前半の妻とか）となるな役柄でふふーん。永作さん。自然体がＴシャツ姿が
すっとはまって素敵。中山さん。いつに増して男前、いつものようにトリッキーで○。
市川さん。なんなんだキャラに目が点。でも、人と人生を肯定する言葉に客席の
感動と人気を一気に集め、退場には拍手あがり。
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