＠日比谷 日生劇場(2007/1/5-29 30ステージ)
http://www.nissaytheatre.or.jp/
全指定 前売当日とも S席12600円 A席8000円
＠名古屋 愛知厚生年金会館 2/8-10 4ステージ
＠大阪 イオン化粧品 シアターＢＲＡＶＡ！ 2/15-18 5ステージ
＠小倉 北九州芸術劇場 大ホール 2/22-25 5ステージ
作詞・作曲:スティーブン・ソンドハイム 脚本:ヒュー・ホィーラー
演出・振付：宮本亜門 翻訳・訳詞：橋本邦彦 音楽監督：山下康介
指揮：西野 淳 美術：松井るみ 照明：中川隆一 音響：大坪正仁
衣裳：前田文子 歌唱指導：北川潤、泉忠道 演出助手：伊藤和美
舞台監督：二瓶剛雄 主催:ホリプロ、フジテレビ 協賛：ぴあ
企画･制作：ホリプロ
出演：
市村正親 ：スウィーニー・トッド(ロンドンの理髪師)
大竹しのぶ：ミセス・ラヴェット(パイ屋の女主人）
キムラ緑子[劇団M.O.P.]：乞食女
ソニン ：ジョアンナ（スウィーニー・トッドの娘）
城田優 ：アンソニー(スウィーニーを救った若い水夫）
立川三貴：ターピン（高名な判事）
斉藤暁 ：ビードル（タービンの片腕）
中西勝之：ピレッリ（イタリア人のインチキな理髪師）
武田真治：トバイアス（ピレッリの助手）
阿部裕、大須賀ひでき、岡田誠、越智則英、小関明久、
さけもとあきら、中西勝之、水野栄治、山田展弘、秋園美緒、
北澤装子、菅原さおり、高橋桂、福麻むつ美、三木麻衣子、
山崎ちか
2007/1/6(土)雨 1:06-4:06PM(1'33/休18/1'05)2F中段中央 客席ほぼ満員(1300人)
客層：20-30歳代中心に女性8割、男性は中年層も結構。
客入れ：当日券不明。折り込みチラシ少々、半透明の手下げ袋入りで親切。帯び
止めの「100倍楽しく観る方法」チラシ同封。相関図付きの簡易パンフの体。
物販。パンフ 1500円 未購入につき内容不明。Ｔシャツ2000円。なめし皮スト
ラップ1200円。トートバック600円。関連DVD,CD。 カーテンコール2回4分。
大竹しのぶ ミュージカル初主演、市村正親とは初共演。市村さんから提案された
作品とか。
舞台。地下の古ぼけたボイラー室、不穏な雰囲気そこはか。銀色のパイプ5,6本が
下手下〜上手上に横断、中途で断ち切れて不穏。煉瓦壁を背景に。さび色の巨大円筒
２本。分解、回転展開して、かまどや居室、ステージとなり。パイ屋＋床屋装置は
持ち込み式、まるで小道具のようにサッサと出捌け。
お話。18世紀ロンドン。悪徳判事に妻を横恋慕され、えん罪島流しの憂き目にあった
理髪師。どうにかこうにか街に戻り、店を再開するが昔を知る客に恐喝されてしまい
ピンチ。一方、一階でパイ屋を営む女は、悪評と肉の仕入れで悩みを抱えていた。
ある恐ろしいアイデアで、2人の悩みが解決できるとわかり、実行に移すのだが…。
復讐、愛憎らに取り憑かれてのネガティブな物語に、パイ屋女将＞トッド、悪徳判事
＞養女、養女＞青年ら情話が併走。
猟奇、狂気も気持ちがかよう、実のところ人情芝居か昼メロ印象。誰かが誰かに思い
をよせ、愛し愛されたいがままならず。そこら内心の普遍性が、運命の皮肉で暴走
する物語の底にあり。日本人にはなじめない、力自慢のブラックでシニカルな顛末
に噛んで含めな味わいを添え。また、必ず邪魔が入る、うまくいかない展開、底意地
の悪さもお約束にお楽しみ。
演出はスムース、スピーディ、でいてエネルギッシュ。装置とともにどんどん進行して
間断なし。途上人物の内外ともにみんな具体的に見せて、わかりやすい。殺人場面
はありげな赤光でなく、白色せん光としてセンス。一方、結果としての血はしっかりと
みせて誤魔化さず、好感。ラストに復讐の連鎖に触れ、「トッド」が世界にあることを
客電点灯らで明示、尾を引く終幕なり。
ミュージカルの楽曲。前半とか、プロコフィエフ？な色彩感あるメロディ、歌う弦と
木管が楽しいねこ。不協和音の入れ方も○。訳？日本語との相性？のせい、そも
そも難曲故か、歌詞とメロディの乗り△。スープはいいのに、具材の煮込みが
足りないよな違和感ありねこ
役者。市村さん。復讐と狂気に取り憑かれた男を堂々とものにして、怖くも安心。
大竹さん。芝居がかりの歌が愉快。入れ込んだ、現実的で逞しくもどこか壊れた
女ぶりはさすが。ほか、適材適所な配役印象ねこ。
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