＠天王洲アイル 天王洲銀河劇場(2008/9/26-10/19 26ステージ)
http://www.gingeki.jp/index.html
全指定 S席9000円 A席7500円 当日引換券学生席3000(20席限定)
翻案：ジャン・ポール・サルトル（アレクサンドル・デュマの原作より）
翻訳：小田島恒志 演出：ウィリアム・オルドロイド 美術：二村周作
照明：塚本悟 音響：高橋巖 衣裳：小峰リリー ヘアメイク：宮内宏明
演出助手：渡辺光喜 通訳：家田淳 舞台監督：加藤高
主催：ホリプロ、銀河劇場、テレビ朝日 企画制作：ホリプロ
出演：
市村正親 ：エドマンド・キーン(Wikipedia)
須藤理彩 ：アン・ダンビー（キーンの熱烈なファン、ネヴィルの強制許嫁)
鈴木一真 ：皇太子 （キーンのファン、屈託した愛情込み)
高橋惠子 ：エレナ （デンマーク大使夫人。キーンの恋人）
中嶋しゅう：サロモン（キーンの付き人）
西牟田恵 ：エイミー（アンチキーン派の貴族）
廣田高志 ：コーフェルト伯爵（デンマーク大使）
樋浦 勉 ：執事、ピーター・ポッツ
小林正寛 ：ダリウス
田原正治 ：ネヴィル侯爵・上院議員
飯野めぐみ：セイディ
高山春夫、大橋一三、村松えり、松本翔
2008/9/28(日)曇 1:35-4:14PM(73/休15/66)1階最前中央 客席ほぼ満員(740人)
客層：20-30歳代最多に女性7,8割。お供の中年男性ちらほら。
客入れ：当日券不明、2、3階は空席ちらほら。折り込みチラシ多め。捨て箱あり。
物販。パンフ □22cm 1500円。内容不明。ポスター1000円。携帯クリーナー600円
ポストカード3枚500円。市村さん関係のチケット販売。リピータ割引1000円。
10/10金にアフタートークありとか。 カーテンコール。気が利いた演出に親近感
ましたか、なりやまず4回5分。
イギリスの伝説的俳優を取り上げた原作舞台、なのかな。デュマが戯曲として書き、
サルトルが翻案。どれほど？と構えるも思いの外、くだけた俗っぽい内容なのには
ほよよねこ。 演出は英国の20代演出家、どんな経歴かは不明。
舞台。重厚な石壁の間に暗い楽屋。中央に巨大な鏡、小さなランプとテーブル。
上手に入口とゆったり寝ソファ。下手奧に衣装部屋。ほか、なにより紅い緞帳、あと
貴族屋敷や、盛り場とか装置持ち込み式。汚れた鏡に映る姿に嘘で本当、本当で嘘な
役者生業、小さなライトに人の愛おしさをにじませ。
お話。酒と女は欠かさないと噂の破滅型・名俳優キーン。実は約束は必ず守り、
決めた女に一途な快男児であることは意外と知られず。大使夫人と道ならぬ恋、
パトロンの皇太子は政治がらみで離別せよと横やり。おかげで逢瀬ならず、無理婚
から逃げてきた女優志願の熱烈ファンからはアタックされて、さんざん。けがをした
元芸人仲間のチャリティで「オセロ」を上演する、救った縁で熱烈ファンと共演する
ことなり。恋愛感情がある女との協演が許せない、大使夫人。また、名俳優の恋人が
好きになってしまう、困った性行をもつパトロン・皇太子は積極アプローチ開始。
キーンは困った立場に追い込まれてしまう。
役者の夢、人の誇りと体面の鉄面皮、を脱いだ姿を人間味たっぷりに見せる娯楽作。
そんな末とばかりにみせるカーテンコール演出、素顔美人達の笑顔に心から花束を。
破天荒な人気俳優・キーンを中心とした、バックステージ恋情混戦模様。威風堂々と
した大の大人がすったもんだと悋気、負けん気で大人げない。政治絡み、屈託した
愛情とコンプレックス、また逆にストレートな愛情が絡んでちょっと面倒コメディ。
重厚な美術を背景に、砕けた口語会話で交わされる会話と役者芝居が引き立ち。
卑俗も活きのいい登場人物達が愉快。キーンは反骨精神＋やけっぱち？から不平
不満を客席に遠慮なく放ち、お前らなんか嫌いと毒づき。むしろ爽快な「リップ
サービス」にお客は拍手。
ほどよい緊迫感とテンポを保つけど、なんだろ前半話が転がらないこともあり、睡魔
もよおすねこ。後半、熱烈ファンを救済〜仲間のチャリティ公演場面に向かい、
ぐんぐん吸引、市村さん独断場となり。楽しかったけど、時間と空間をぎゅっとした
演出でみたい気になるねこ。
役者。市村さん。毒を吐いても、死にそうになっても愛嬌ある男ぶりに愛情感じ。
須藤さん。ポジティブ、違和感ありそうでない人間賛歌なこの舞台に一番似合い
かも。高橋さん。まったく美人、だから嫌みがひとかたならず効き。中嶋さん。
肩から力を抜きつ、キーンを見守る愛情は確かで暖かい。西牟田さん。かわいい顔で
毒をはく、嫌みならず清々しい。
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