[前頁] [ホーム] [一覧]

 ひょっとこ乱舞 第20回公演「プラスチックレモン」

 @吉祥寺 吉祥寺シアター(2008/10/31-11/5 9ステージ)
 http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/
 全指定 前売一般2800円 学生2000円 高校生以下1000円 平日昼間2300円
 ペア5000円 初日割引2000円 タダ観でゴー!0円(枚数限定)
 当日 一般3000円 学生2300円 高校生以下1300円 平日昼間2500円
 リピーター割引 1000円

 作・演出:広田淳一 舞台監督:宮田公一(Y's factory) 舞台美術:大泉七奈子
 音響:角張正雄(SoundCube) 照明:三浦あさ子(賽【sai】)
 ヘアメイク:増田加奈 宣伝美術:立花和政
 演出助手:荒川大、北川大輔(カムヰヤッセン)、中村達郎(透現演舞)
 制作:柏戸綾 協力:財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
 芸術文化振興基金助成事業
 出演:
 笠井里美 :羽化(離脱者)
 中村早香 :天秤(そのバイト仲間)

 松下仁  :日食(引越業)
 舞香   :珊瑚(引越業)
 チョウソンハ:射的(離脱者 引越業 元理論物理学者)

 コロ[柿喰う客]:新月(理論物理学者)
 広田淳一 :理屈 (理論物理学者)
 平舘宏大 :糸口 (理論物理学者)

 草野たかこ:白夜(挨拶の母)
 佐藤みゆき[こゆび侍]:挨拶(離脱者)
 青木宏幸 :愉快(挨拶の父)

 橋本仁  :帳尻(元理論物理学者)
 齋藤陽介 :沈黙(離脱者)
 根岸絵美 :水飴(沈黙の恋人)

 2008/11/3(祝火)曇 3:04-5:07PM(2'02)後方下手 客席満員(200人)
 客層:20-30才代中心、男女半々。
 客入れ:当日券あり、バルコニー席は空席。折り込みチラシそれなり。パンフ B5
 3ページ。配役、スタッフ、予定。次回公演 来年7月@東京芸術劇場小ホール。
 物販。パンフ700?円ほか。 カーテンコール1回1分。アフタートークは参加せず。

 毎回趣向を凝らすらしい彼ら、たっぷりした空間をもつ劇場での新作公演。
 舞台。大小の白球50個ほどが吊られ。奥から手前までクランクした白い道なり。上手
 手前端に背中合わせのベンチ(間に奈落への開口)。下手奥、ワイヤーすだれ壁の
 向こうに二人がけソファ。

 お話。ある日突然人間が消失する、奇怪現象が世界で多発。層状になった多次元空間
 に引き込まれてしまうのではと理論物理学者の弁。消失後一定期間を経て帰還した
 彼らは、学者の元に集い、研究に協力することとする。やがて、次の消失期間が
 1万年と判明。おとぎ話のように消失話にこうじていた彼らと友人、恋人、家族達は
 、死のように無慈悲な現実と直面することとなる。

 生きている者にとっての死と記憶、を超現実な設定にくっきりと浮かばせ。不条理の
 中の条理=人間くさい情感の行き交いを、等身大の会話とありさまでごく丁寧に描い
 ていく。他人と自分の価値、孤独の意味を見つめ直す真摯さに胸打たれるねこ。
 時折挿入されるモブダンスのユニゾンが、孤独であるが故結びついている人々に
 見えて、以下同文。

 機動力のある役者が多く、ほどよいグルーブ感をもって広い空間を埋め。挿入される
 モノローグで静と動のコントラストが鮮やかも自然体。物語設定は小難しげなれど、
 さりげに情感を込め、空間をグルーブで埋めて 心地良いねこ。

 役者。笠井里美、中村早香 小気味よい会話のリズム○。チョウソンハ、キレよく
 男前。佐藤みゆき すっと響く声、立ち姿○。

[月間一覧