＠赤坂見附 赤坂RED/THEATER(2010/3/19-24 6ステージ)
http://www.red-theater.net/
全指定 前売・当日とも4500円
＠弘前 スタジオ・デネガ 3/6-7 2ステージ
＠札幌 コンカリーニョ 3/13-14 2ステージ
作・演出：長谷川孝治 舞台監督：野村眞仁 照明：中村昭一郎 音響：伊藤和人
舞台美術：鈴木徳人 宣伝美術：デザイン工房エスパス
制作：有限会社 弘前劇場
平成21年文化芸術振興費補助金（芸術創造活動特別推進事業）
出演：
青山 勝 ：鈴木孝夫(元俳優・随筆家)
小笠原真理子：飯倉あきら（姉・お手伝い）
谷村実紀 ：飯倉もとめ（妹・お手伝い）
2010/3/23(火)曇 7:31-8:51PM（1'19）前方中央 客席7割(100人)
客層：学生、20才代後半、中年層と大人寄りにとりどり。男性過半数。
客入れ：全自由席。最前C列。折り込みチラシそれなり。パンフ A5 3ページ。
あらすじ、配役、スタッフ。次回公演。6月「春の光」再演。10月新作「地域演劇の
人々」。物販。上演台本 A4 1000円。 カーテンコール1回1分。
長谷川孝治新作。主人公の作家役に故・山田辰夫氏を想定した作品とか。
舞台。語らずとも物語る、本物で創られた美術。◇の突先床。上がり框に下駄。
座卓は一目で作家机と知られ。原稿と本、ピース缶、仁丹がおかれ。平積みの本が
座卓周りとそここ。下手に椅子２。上手に高く書架。12段すべてに平積み、中央に
リアルな手こぎボートがでんと固定され。転じて下手奥に反射型望遠鏡。
お話。断崖に立つ一軒家。崖は自殺の名所、往路の洞窟には老猫がいつき、梢に鶯が
鳴いている。元役者の作家は末期ガンを患い、そこを終の棲家としている。姉妹が
身の回りの世話と介護をしている。姉妹は家付きを条件で働き、仕える主人はたび
ごとに替わっているようだ。作家は姉妹と男女の関係を結んでいて、それが姉妹の
生き続けるためのたくらみであることが、終盤暗示されたりもする。
具だくさん、濃厚でいてスパイシー。頭と心の充足感高し。持ち味の知的で含蓄に
富んだ会話は、シニカルなユーモアをたたえて楽しく。死に向かう作家と見守る姉妹
はリリシズムに墜ちることなく、ノワールな持ち味も添えて味わい深く。それぞれに
一意ではない訳ありの人生を覗かせて、魅力的。美術に加え、食事場面は、本物が
登場。炊きたてご飯に北海道？の筋子や生卵。なんとも場を豊かにする演出で○。
役者。作家役・青山さん。ぎゅっと入れ込んだ演技○。姉妹役2人はしっかり地に
足がついてるにも関わらず、危うい微香もさせて魅力的。
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