＠駒場東大前 こまばアゴラ劇場(2012/1/18-2/1 18ステージ)
http://www.komaba-agora.com/
前半割引（1月18日～22日）前売3000円 当日3300円
通常料金（1月24日～2月1日）前売3200円 当日3500円
＠名古屋 七ツ寺共同スタジオ 2/4-5 3ステージ
＠福岡 西鉄ホール 3/24-25 2ステージ
作・演出：岩井秀人 舞台監督：谷澤拓巳 照明：松本大介（松本デザイン室）
音響：高橋真衣、中村嘉宏 衣装：小松陽佳留（une chrysantheme）
映像：ムーチョ村松＋高所浩一 宣伝美術：土谷朋子（citron works）
記録写真：曳野若菜 WEB：斎藤拓
制作：三好佐智子（quinada）、坂田厚子（quinada）、野崎百合香、藤木やよい
企画制作：岩井秀人、三好佐智子（quinada） 主催：ハイバイ、quinada
提携：（有）アゴラ企画、こまばアゴラ劇場、七ツ寺共同スタジオ、西鉄ホール
助成：財団法人アサヒビール学術振興財団、文化芸術振興費補助金（トップレベルの
舞台芸術創造事業）
出演：
菅原永二(岩井秀人 Wキャスト）：タカコ
小河原康二[青年団]：森(タカコの上司・恋人)
猪股俊明 ：定食屋 等々力
上田遥[ハイバイ] ：定食屋の娘 花子
平原テツ[ハイバイ]：小林(SEX教室)
坂口辰平[ハイバイ]：セイヤ(SEX教室)、平田(タカコ元カレ)、吉本(タカコ同僚)
永井若葉[ハイバイ]：若林(SEX教室 生徒)、村田(タカコ同僚)、森の妻、
吉田亮 [ハイバイ]：大久保(タカコ元カレ)
2012/1/18(水)曇 7:05-8:25PM(1'19)中段上手 客席ほぼ満員(70人)
客層：20-30歳代、男女半々。
客入れ：ベンチ3列、椅子3列。上手寄りが見易いかも。正面壁一杯がスクリーン。
ちょっと引いた方がいいか。折り込みチラシそれなり。パンフ A4 両面。
配役、スタッフ、予定。次回公演。7-8月「ポンポン お前の自意識に小刻みに
振りたくなるんだ ポンポン」」＠こまばアゴラほか、名古屋、伊丹、小倉。
客演：荒川良々、安藤聖。 物販。台本 800円、手拭い700円ほか。
カーテンコール1回1分。
私戯曲身上から脱皮した？な注目作。実在するSEX教室に通う女性達に取材し、
エピソードをふんだんに盛り込んだとか。
舞台。床に横長の箱３。一個でベンチ、２つ合わせてベット。下手に小さなテーブル
はそこだけ盛り上がったフローリング床故にあり。正面壁にハンガー付きシャツ、
スリッパ、ティッシュが貼り付き、床か壁か不明と一端まくってみせたりもし。
お話。付き合った男、付き合っている自分のことを考え、深耕して止まぬある女性。
今は不倫の相手からお金をもらったりして、煮え切らず不満足。偶然知ったSEX教室で
活路というのか？、を見いだそうとするが。
「ある不倫女」と関わる人々を探訪して、面白すぎる今回。モノローグとダイアロー
グ、自分と他者でより自由な構成とし。持ち前のつっこみ上手＝鋭い人間洞察を深く
でも軽やかに現して、お見事。シームレスな転換に加え、今回は主人公女性の男性
経歴追想に映像を駆使。ポップでスピード感あるコラージュ、しかも超小劇場レベル
のハイグレード映像が効果的。主人公視点の破天荒な物語だけでも面白いのに、
夢と現実の境も怪しげと、汲めど尽きぬ味わいあり。ある女・菅原さんが見た目とか
外観だけでなく、ある女の空気感をまとって見事。
アフタートーク 8:32-8:50PM(28) ほぼ居残り
松井周氏[サンプル]、岩井秀人 （24天野天街、25岩井秀人ひとりトーク)
メモと記憶によるので不正確なことをお断りします。
岩井 客席からの質問に回答します。
（SEX教室はあるのか）六本木のとあるビル、2時間で四万円。電話してもハイと
しかいわない、いえない。普通のマンションでやっているので。
(実話はどの位）60-70％。でも、今までの作品で一番低い。
(なぜダブルキャスト)いままでは公演まで準備期間を設けて、もう大丈夫とわかって
から出演していた。今回はそれを１回でやってみた。菅原さんが素晴らしい話。
（取材した内容はどのくらい）聞いた話はほぼ全部つかっている。教室の人は
全身性感帯になっている。2，3時間ずっと手を触られていて、気持ちよくなって
くる。
松井 自分はくすぐったところが性感帯、笑いたくなって気持ちいい。
岩井 信じられない、自分はやっぱり股間。
（岩井さんの回の結末は違う？）一緒です。
（どこまで現実か夢か）混ざり具合がどこまでかハッキリしない、森は砂漠から嘘。
これは定食屋のおやじが書いた物語かもと思っている。タカコが18歳の時、胸に
空洞ができたとき、埋めるために勝手につくったのがおやじ。引きこもりの娘が
つくった女がタカコ。実はおやじもタカコもダブルでいないのかもしれない。
（松井 えー、ダブルでですか？）
岩井（それで手すりがぐにゃりと）柔らかい手すりにしたら、猪股さんがどう
演じるかと思って。
岩井 演出で変わっていったのは初めて。
松井 全体面白いけど、最後が印象的。好き勝手にみられた。
岩井 自由度が高くて、初日の2，3日前まで不安だった。今までは嘘が明確だったが
今回は違う。取材をして、みな不倫を知られたがっている印象とうけた。
松井 みな自分の物語をつくっている。
岩井 単純に不倫でなく、憶えていてもらえるよう物語をつくっている。
松井 メールのやり取りとか、尖っているところは岩井さん独特でいけてる。
岩井 あそこは実話ではないけど、知られなくないのに急にそうなるような手法は
過去からる。今回は不倫からスタートにはしたくなかったので。18歳から始まり
東京のイメージがあって、近づこうとして不倫になっていく。
松井 映像をここまで使ったのは初めて。クオリティが凄く髙い。
岩井 ここまで凄いのができるとは思わなかった。
質問コーナー
Ｑ１静止画はビデオ？、写真？。
写真。今のデジカメは動画もこれくらいのスクリーンなら十分きれいに撮れる。
Ｑ２美術について
タカコの部屋、壁に床が続いているイメージ。若干だらしなさがある。
岩井 SEX教室は一人から東京のイメージを俯瞰するところ、自分の価値をあげる
ため、教室に通っているという女性のインパクトが強かった。取材にいったときは
女の人が二人、一人はモデルで劇中のセイヤにあたる。ホームページで風俗店では
ないと書いてあるが、接触して、最後はする。
松井 それで一本書けそうですね。
松井さんからサンプル次回公演のこと。今回はかたつむりの交尾。そのメカニズムの
合理性を説明しておしまい。
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