serial number（風琴工房改め）07「Secret War−ひみつせん−」
＠池袋 東京芸術劇場 シアターウエスト(2022/06/09-19 14ステージ)
全指定 前売り・当日共 一般6000円 障害3000円 学生4000円
作・演出：詩森ろば 舞台美術：杉山至＋鴉屋 照明：榊??美香（有限会社アイズ）
音響：青木タクヘイ（STAGE OFFICE） 演出助手：中村公平
舞台監督：田中翼（capital inc.） 宣伝美術：詩森ろば
制作：イビケイコ、及川晴日 企画・製作：一般社団法人風琴工房
出演：
三浦透子：村田琴江（登沢研究所 タイピスト）
坂本慶介：市原和真（登沢研究所 研究者）
宮崎秋人：桑沢誠次郎（登沢研究所 研究者）
松村武[カムカムミニキーナ] ：伴野繁明（登沢研究所 2科責任者）
森下亮[クロムモリブデン ] ：山喜大唐（登沢研究所 研究者）
佐野功：浦井静一（陸軍中野学校から派遣された将校）
北浦愛：綴本ゆき（琴江の同僚タイピスト）
ししどともこ[カムヰヤッセン]：古川伸子（琴江の先輩タイピスト）
大谷亮介：王浩然（中国の科学者）
三浦透子（2役）：津島遥子（科学ジャーナリスト）
2022/06/14(火)小雨 6:33-8:28PM(1'55)中段上手より 客席ほぼ満員(230人)
客層：2世代、女性過半数。
客入れ：感染対策。検温、セルフもぎり、手指消毒。当日パンフ A4両面。通常客席。
物販。パンフ 2000円 上演台本1500円。カーテンコール2回。規制退場のアナウンスが
遅く既に結構退席。カルビー公認大使の森下亮さん絡みで、終演後ポテトチップス
全プレあり
舞台。島舞台。後方下手から連なった長机と丸椅子。正面煤けたガラス窓3が吊られ。
下手手前に和文タイプを置いた机。
お話。陸軍下の登戸研究所では、国際法違反の案件を含め戦時研究が行われている。
科学を志しながら女性故に叶わなかったタイピストは、しだい秘密戦と呼ばれる研究
の影を観、きのままの研究者達と関わりをもつようになる。2001年の中国。研究所に
ついて調べている科学ライターはかつて務めていたと思われる男へインタビューを
試みるが。
二つの時間を往還しながら描く、戦争と科学、科学と人間の物語。穏やかで明せきな
語り口。ありげな感情論、反対集会めくことなく、熱くても冷静。戦争研究であろう
とそれが難題であるほど燃える、研究は研究して純粋な科学者達。輝かしく頼もしく
も危ういあり方は時代を越えて、今に共通。純粋であるが故の葛藤と悲劇もきちんと
描く。痛ましいことだがそれより興味深さ、広く深い示唆に富んだ舞台と楽しむねこ。
歴史の出来事や数字でなく、人間から描いているのに好感。演じる役者、台詞を咀嚼
して一点の曇りもなく現す。発声がとても心地好く、個性的なことが嬉しい。
二役の三浦透子さん。よく通る声で一段、言葉に奥行きを感じさせるとこも素敵。
ベテラン、松村武さん、大谷亮介さん。この二人が居てくれてよかったと思う、
味わいある演技が嬉しいところ。
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