演劇集団キャラメルボックス 1998クリスマスツアー
アコースティック・シアターVol.5 「My Belle」
＠池袋・サンシャイン劇場 (1998/11/28ー12/25 31ステージ)
全席指定前売り当日共4000
作・演出 真柴あずき＋成井豊 美術：キヤマ晃二 照明：黒尾芳昭
音響：早川毅 振付：川崎悦子 舞台監督：村上晋ほか
宣伝デザイン：ヒネのデザイン事務所 制作：加藤昌史
出演：説明はねこ勝手。
坂口理恵 （離婚を機に女優に復帰すべく、上京。ちょっとドジなママ：冴子）
中村亮子 （冴子の娘、積極的で賢い子：みちる）
西川浩幸 （劇作家、冴子の兄：修造）
岡田さつき（修造の妻：夕佳）
岡田達也 （舞台プロデューサー：五木）
大内厚雄 （新進気鋭の演出家：城山）
大森美紀子（ベテラン女優：多岐川）
南塚康弘 （若い男優：哲郎）
前田綾 （若い女優：晴子）
田嶋ミラノ （ＴＶの人気女優、今回舞台初体験：しおり）
岡内美喜子（なんか大仰演技の女優：真紀 浅岡陽子とダブルキャスト）
清水誉雄 （制作助手：野坂）
近江谷太朗（舞台監督：早乙女）
1998/11/29(日)晴れ 2:10-4:10PM(2'00) １Ｆ後方より 客席超満員(830?人)
客層：20才代中心に幅広く。中心層は学生劇団の年齢層より若そう。
客入れ：半額チケットは今回パス（10AMから東武ぴあにて販売）。劇場で当日券。
販売時で２０人ほど列。釣り椅子が用意されていて親切。販売前に配席とキャンセ
ル待ち可能なことを説明。本席は中段より後方に20-30席あり。補助椅子席は中央
通路に一列(30席）。開場、開演１時間前からは人によっては親切。折り込みパン
フはきっちりした内容、ページ数多で○。the brilliant greenの3人と役者達の対
談収録。物販。グッズは多数。チラシ、ポストカードがフリーで置いてるのは親切
たまごっち託児所、まだあるのね。加藤さんの前説(15分)。公演の特徴。ちゃんば
らが出ない、台詞が多いとか。出てない役者情報。上川さん、いろいろいわれっぱ
なし。グッズ。ビデオは高い、５５人で買えばOKは、おなじみのギャグね。新グッ
ズはぶたボールペン(400)とか。携帯×、写真×、おしゃべり×。常識をいちいち
懇切丁寧にいわなきゃいけないの？、なんか悲しいねこ。終演後、使用曲目リスト
が置かれていて、これまたありがたい心遣いなり。
真柴あずき、１年半ぶり書き下ろし作品。「ブリザードミュージック」以来、丁度
４年ぶりにキャラメルを観るねこ。スパイラルライフの曲が４年前同様に掛かった
りして、うーん感慨。
舞台。花束を抱いた小チャペルな白い劣塔が上手下手に８つ。中央弧上に１人掛け
丸椅子７、ベンチ３。清潔で慎みと温かみを感じる美術が心地よい。
お話。離婚を機に娘・みちるとともに上京、6年ぶりの女優復帰に賭ける冴子。おり
しも、劇作家でもある実兄・修造はプロデューサー・岡田と共に若草物語をモチー
フとした舞台を制作中。再会話しもそこそこに、岡田はみちるを末娘役にぴったり
と一目ぼれ、鶴の一声とともに抜擢しちゃって・・。一つの舞台をともにつくりあ
げてく「小さな貴婦人たち」の稽古場面を中心に、人を思いやる大切さを描いてく。
素直に拍手したくなる、キャラメルらしい心優しきテーマがストレートに伝わる作品。
それぞれ主義主張あれど、よりよき舞台をの志を同じ役者達。彼らがしだいまとまり
共鳴してゆく過程を、現実と舞台の役者をオーバーラップさせて描いてく。
不安に揺れる心情や気遣う想いを丁寧にすくいあげる、女性らしい細やかさと暖か
みがあるホンに好感ねこ。善き人ばかりの世界なれど、気持ちをしっかり受け止め
通じ合い、必要とされることの喜びが共感でき、心地よさとともに元気が沸いてくる
よう。舞台とお客に誠実、伝えたい想いを大切にする作品造りは、ねこ初見の11
年前と同じ。４年ぶりのキャラメル、舞台製作のお話に変わらないことの素敵さも
想ったりしたねこ。
バックステージものらしく、エチュードやら稽古趣向あれこれ。テンポよくみせて
楽しい。演出家やスタッフの役割なども判り易く添えて、親切。芝居好きには愛情
がもてる、苦楽共にな内容も○。全体、力み過ぎ一本調子の演技があまりなく、ナ
チュラルで安心。西川さんのお茶目ギャグも過ぎない位で○。
役者。きりりとした、演出家役・大内さんの演技に好感。たまに登場、気が利いた
お兄さんキャラが美味しい舞監役、近江谷さんはいい感じ。平和堂ミラノ改め、客
演の田嶋さん。激しめ気性な役がお似合い、他キャラとの違和感がスパイスとなっ
てて○。
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