かたつむりの会 第21回公演「十六夜日記」
＠渋谷 ジァン･ジァン (1999/9/8-12 8ステージ) 全自由前売り当日共3000
作：別役実 演出：村井志摩子 照明：日高勝彦 効果：深川定次
美術・舞台監督：遠藤幸男 チラシデザイン：内山森彦 制作：かたつむりの会
出演：楠侑子、伊藤惣一
1999/9/12(日）晴れ 7:05-8:05PM(1'00) 最前列から 客席満員(115人）
客層：年齢層高い、老若男女。女性過半数。
客入れ：入場時で30〜40人ほど、ゆっくり埋まる客席。演出の村井さんが常駐して
挨拶。最終公演ということで、いままでの上演記録(1978〜 A4版4ページ）が
折り込み。
別役実新作。「よろづのはばかりを忘れ、身をようなきものになし果てて」で始まる
中世の女流日記の一節から始まる舞台。劇場の閉館と共に、22年の活動に終止符
をうった、同劇団の最終公演。
舞台。ごみのように、置き去られたものが拭き溜る舞台。正面に朽ちた壁の家、
内部の椅子、赤、青、白の棒から床屋としられる。自転車、椅子、鳥かご、みんな
ぼろぼろか、空虚。
お話。紙袋をもった女、蝙蝠傘をもった男。空に十六夜の月。家をでた、実は実夫婦
らしい男女はすれ違う。共に記憶が定かでなく、帰るべき家もない。
止まったような時間、留まったような空間、のこの会この場所の舞台もこれが最後。
なんでジァンジァンやめちゃうんだよー、と哀しく思ったねこ。取り残され、途方に
くれる人達。すでに死んでいる（らしい）２人は、時の中を独り、さまよう。「昔、ここには
床屋があったんですよ。」「どこへいけばいいのか？」と劇場に放つ台詞。
そんな別れの言葉にうーん、感慨無量ねこ。忘れる事なんてできない、思いきれなさ
に人間味感じもしたねこ。
カーテンコールは演出の村井さんも入れて。渡された花束を抱き、関係者と客席に
微笑みながら感謝し、終幕。
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