ゴキブリコンビナート「ファミリーミュージカル・ゲノム夢の島」
麻布die pratze MSAコレクション
＠赤羽橋 麻布die pratze(2003/4/3-6 5ステージ)
http://www.ask.ne.jp/~pratze/
全自由（スタンディング 一部椅子席）前売 一般2800円学生2000円
当日一般3300円学生2500円（フェス通し券 一般8000円 学生6500円）
作･演出･美術･作曲：Dr．エクアドル 電飾製作：オメス吉祥寺 電飾操作：千鳥格子
音響：マンコN．Y． 制作：安藤ヒヤシンス子、モジャ公
出演：
古澤祐介 ：勇雄（夫）
臭麻波 ：和美（妻）
セロトニン瘍子 ：夏子（娘）
オメス吉祥寺：ピーポ君
スピロ平太 ：医者
Dr．エクアドル：大先輩
病気マン ：Ａ
スガ死顔［ピチチ５] ：Ｂ
ＪＡＮ相見［ことり事務所］ ：Ｃ
フクナガジュン［ピチチ５] ：医者
鯖州 ：マレーシア人
2003/4/5(土)雨 2:45-4:33PM（1'48) 奥正面最前列より 客席超満員（130人）
客層：20歳代中心、学生っぽい人、カップル、お友達連れ多し。
客入れ：開演定時10分前から10人ずつ入場開始。風雨の今日は早く中にいれてね！
な心境ねこ。受付で、間違いなく汚れる（泥）こと、雨合羽は全員配布することの
了解済み。荷物預かりはないので、各自の責任で処置（合羽の中かビニールでくるむ）
してほしい旨も事前注意あり。手提げバックは駅のコインロッカーに預けたほうが○。
舞台周りにオールスタンディング。怖がらず、最前列にでた方が、危険を察知してすぐ
動けるので○。見晴らしいいしね。場内誘導にあるように、入口の反対側最奥が見やす
くて○。ただし、搬出入口前は注意。雨合羽とビニールでおおよそ自衛できるけど、
靴はどうしようもなし。水たまりに入る位の備えは必要。なんにせよ、絶対安全な場所
はなし（後方にパイプ椅子席３０があるけど、あそこは見えないし、つまんないと思う
ねこ。） 折り込みパンフ。Ａ４ 1枚。キャスト、スタッフ。ゲスト澤田育子の予定掲載。
物販。新譜ＣＤ2000円。ステッカー300円。Ｔシャツ2000円。
会場。一人ずつ入場。入口から直にメイン会場ならぬ、客参加の「戦場」。そこを
見下ろす絶対安全席（30?席)が右手上方奥。招待客用（空席多。一般客も使用可？）
メッカのように、中央ステージを客が取り囲む格好。汚泥処理場設定の、◇２ｍ弱×
膝高さの泥水プールと水上床。ぼろぼろ服の役者がドラム缶に添い寝、水に浸かり。
上方の樋からは時々水が落下。お客は、1.5ｍ幅ドーナツ状スペースで、前後三重に
ひしめき。ここに、役者が乗った山車（お立ち台）と昇降台付作業車（ピーポーと
電子音を発てて走行）が強制進入。腸詰め状態で押された客は、空いたスペースへと
逃げまどい。ドーナツの縁、頭上には地上設定の第二ステージ・回廊つうか足場。
天井。中央ステージ〜ドーナツ縁にかけてウィンチ移動用のレール2本。お客背後から
中央ステージへ、逆さ吊りや檻詰めされた役者が移動。入口と反対側がその現場。
段取りが全然スマートでないので、はらはらどきどきデンジェラス。付近のお客は、
都度悲鳴、腸詰めで押し出され移動。総じて、入口側の客スペースが主戦場。泥田状態
の床上で、ずぶぬれの役者が取っ組み合い、ぶっ倒れ。さらに中央ステージや頭上
回廊では狂気芝居、走り込んでくる台車もあるので、お客は保身のため気が抜けず。
大変。でも、はらはらどきどき最高潮なのが羨ましいねこ（ねこがいた奥正面は直近
バトル少な目。）そいと、今回、生死によらず、生けだもの類の登場はなし。
お話。娘・夏子をレイプ殺人された妻・和美は精神に異常。強請るＳＥＸを絶やすと
発作を起こすので、夫は精も根も付き状態。途方にくれた夫は、医師にはみえない
医師に、出張治療を依頼。その治療とは彼女を緊縛し、下着姿のまま町でさらし、ブタ
呼ばわりで辱めるもの。汚泥処理場の作業員達に差し出し、彼女はＳＥＸを充足。
怪しみ、二人の後を付けた夫はびっくり。和美は夫のことは知らぬ存ぜぬ、邪魔をする
なと罵倒するなり昏倒、前後不覚に。
改めて医師に和美をみせると、彼女は根絶されたはずの遺伝子キャリア。ある奇病の
患者達が強力な免疫力をもつことが判明、しかしその事実を隠蔽するために、断種が
行われていた。規定により、隔離されなんとした妻を救い出す夫。しかし、どこに
逃げればいいのか。そこによくやったと、くだんの偽医者らが登場。汚泥処理場に
連れていかれる和美と夫。病んでいる作業員達は、みな禁断の遺伝子キャリア。なん
と死んだはずの娘・夏子は洗脳され、彼らの子供を孕んでいた。禁止された汚染物質
で肥料を水増し、発展途上国へ輸出する企みには、キャリア育成の陰謀が隠されて
いたのだ。衝撃を受ける夫に追い打ち。それらこれらは、予言者の血を継ぐ夫の能力
を覚醒するための荒療治。汚泥に侵され、肥大した夫の脳を串刺し、刺激するも、
だめ。さらなる衝撃を追加。実は、家族はみな偽装、夫が子供の頃から仕組まれた
プロジェクトであったという。スーツ姿の会社員＝家族ら一同をみて、夫のたがは
ついに外れてしまう。破滅的未来を予言しはじめ、プロジェクトはハッピーエンドに
完遂。よかったね。
サービスたっぷりのエンタメ演劇。否が応でも最前線に晒される、まことの参加型。
逃げまどい、汚れつ、破天荒な物語を体験。これを娯楽と、つぼにはまれば、楽しさ
この上なし。はちゃめちゃしつつ、クールな視点あり。物語のシニカルさ、絶対安全
席という傍観観客の設置とか。改めて、作家は理性の人と思うねこ。今回はいままで
の総決算である印象、次がどうするか、楽しみねこ。
役者。潔い女優、情けない男優の組み合わせ○。臭麻波こと澤田育子。堂々の汚れ役
、心意気◎、吹っ切れた演技は爽快。セロトニン瘍子。呆けた表情が可憐、一転して
狂気への切り替え、その立ち上がりやよし。
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