＠伊丹 アイホール(2006/10/13-15 4ステージ)
http://www6.ocn.ne.jp/~aihall/
前売・当日清算2500円 当日2800円 中高生1500円
作・演出：大竹野正典 参考文献：色川武大「生家へ」「百」「離婚」ほか
舞台監督：谷本 誠 舞台美術：武川康治 音響：大西博樹 照明：林 鈴美
小道具：秋月雁 宣伝美術：高岡孝充 制作：番長会議
出演：
戎屋海老 ：男
小栗一紅 ：妻
モリタフトシ：父
石川真士 ：母
九谷保元 ：弟
栗山勲 ：妻の恋人
川田陽子：少年
藤井美保：幻覚(ゆめ)の女
後藤小寿枝 ：弟の妻、少年２
2006/10/15(日)晴 3:07-4:47PM(1'38) 中央前方 客席ほぼ満員(130？人）
客層：老若男女、学生から中年夫婦まで町内会に幅広く。男女半々。
客入れ：横に広いアイホール客席、今回は両端を必要により追加。開演前にいつ
もの諸注意あり、マナーモードがわからない人は電源断とお願い。折り込みチラシ
それなり厚さ、不要箱設置。アンケートはボードと鉛筆付きで親切。
折り込みパンフ A4 縦折り。挨拶、写真付き配役、スタッフ掲載。次回公演不明
物販。DVD 第1回、5回と犬の事務所最終公演 2000円。VHS1000円。CD 2公演
(だっけ？）500円と1000円。 カーテンコール 1回2分 役者紹介あり。
「麻雀放浪記」阿佐田哲也で知られ、色川武大(たけひろ)名義では純文学を著した
男の生活(私小説)コラージュ。
舞台。中央に八畳間。布団とか持ち込み。
お話。父と弟夫婦が暮らす生家へ呼び出された作家。父親が百歳を前にぼけが
始まり、手に負えなくなってのヘルプ。戦時中、家の下に穴を掘り続けた意志強固も
不器用な元軍人の父。無頼の人生を過ごしてきた作家には、生家とともに揺るぎない
存在、施設にいれるなどもってのほかと猛反発。
生まれ育ったころの生家に帰りたい、終生執着したその思いともアウトロー人生を
追想する作家。一方、家では離婚した上に恋人までいる元女房が、変わらず作家の
世話もしたい願う。世間の常識を説く作家も、実は女房から離れられない。妻の
恋人もいれての奇妙な男女関係の悲喜こもごも。幻覚癖がある作家のシュールな
幻想とも描くその日常。
淡々としながら強烈、ほろ苦いユーモアとともに描く、無頼の真情。無頼漢の
作家、その独特な生き方、父や女房との異様な心のやりとりに引き込まれるねこ。
父を施設にいれるら、心ない常識平凡な感性を疑う視点にうーみねこ。犯罪者心理
から社会の脆弱さをあぶり出す、いつものくじら企画と趣違えど、骨太さ変わらず。
適度こなれた笑いとも大人の小劇場演劇を楽しむねこ。
[月間一覧］