＠池袋 シアターグリーン BIG TREE THEATER(2008/5/10-25 16ステージ)
http://www.theater-green.com/
全指定 前売3300円 当日3500円
作・演出：鴻上尚史 美術：池田ともゆき 音楽：HIROSHI WATANABE 照明：伊賀康
音響：オフィス新音 衣裳：小池れい 振付：安達桂子
舞台監督：中西輝彦 牧野剛千 演出助手：松村悠実子 映像編集：新生璃人
小道具製作：川岸真由美 記録写真：阿部章仁 記録映像：板垣恭一
宣伝美術：冨田中理 制作：中山梨沙 プロデューサー：細川展裕
企画製作：サードステージ 主催：サードステージ
出演：
山崎雄介 ：沢村邦生
小野川晶 ：青木七海
大久保綾乃：石丸唯
三上陽永 ：北野良一
渡辺芳博 ：長谷川哲次
高橋奈津季：吉川麻美
小沢道成 ：住田政信
杉浦一輝 ：千葉大樹
小名木美里：堀井千春
2008/5/11(日)曇 7:05-8:56PM（1'51）中段中央 客席ほぼ満員(160人)
客層：20才代と中年層。男性過半数。
客入れ：劇場入口に細川氏、物販に鴻上氏自ら立ち。前方中央に空席ちらほら、
もったいなし。折り込みチラシそれなり。折り込みパンフ A4両面。「ごあいさつ」
は間に合わず、希望者へ郵送と掲示。出演者版がいくつかあり。次回公演。
12/11-12/20＠紀伊國屋ホール。
物販。パンフ A5 18ページ 500円。あいさつ、出演者ページ。ほか戯曲本。
カーテンコール2回 熱心な拍手続き。
鴻上尚史新劇団、20代劇団員と準備公演を経て旗揚げ＠シアグリ。
舞台。白い巨大な衝立は展開してスクリーン。等身大の人型2，3体。固定調度無し、
人型や小道具を都度使い。劇中のノートＰＣは各種VAIOでカラフルに。
お話。クレーム、誹謗中傷が日常茶飯事のネット世界。ブログ炎上、プライバシー
暴露。ネットって、人間がどこまで最低になれるか実験してるでしょ。攻撃といじめ
は日常生活にも横行。遊具・グローブジャングルは危険といわれのないクレームが
つけられ、絶滅寸前。学校では身体差別になると「こぶとり爺さん」など昔話が上演
禁止。
そんな時代の場所はロンドン、日本語学校で芝居を上演しようと集まった若者達。
彼らは言うにいわれぬ事情を抱えて、日本から逃げてきていた。しかし、WEBなど
グローバル化が進んだ今、完全な逃避行はありえない。やがて、過去の痛みと憎しみ
に否応なく直面することとなって…。
鴻上尚史・エバーグリーンの魅力。今を感じ考え、人と愛で普遍に描き、タイムリー
に伝える。役者の息づかいが伝わる小劇場空間、小気味よくスピーディな展開、真摯
な言葉、切なさにまぶす笑いと暖かな涙。うーん、原点帰還。
複雑な今を反映した物語と、ストレートに心を射抜く言葉を、若い劇団員達が前向き
な熱意と共感をもって演じて相乗、素直に感動できる舞台となり。個々個性も爽やか
に香り、魅力的。小野川さん、アイドル顔で粘り腰の力強さ、毒も吐き。小沢道成
さん。飛び道具？どっこい健気に切なキャラ、情感ある演技にもらい泣き。とか印象
早く巧くなり、客演に呼ばれる役者になってとの、鴻上氏エール文に頷くねこ。
演出、前半に工夫と賑わい。シンプルな舞台に記号化したあれこれ。ブログ炎上＝
本火の集合、匿名者＝顔文字人型、外国人＝人型＋扮装（ちとくどい）…。ＣＧが
ほどよく状況補足。ここぞとダンスで弾み。今回、演劇をモチーフにした場面多く。
劇中劇趣向や、劇団のしがらみ絡み、解散とか。始まりの場所での再出発を思えば、
感慨あり。
[月間一覧］