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 乞局 第17回公演「汚い月」

 @笹塚 笹塚ファクトリー(2009/11/6-12 9ステージ)
 http://www.kyowakoku.net/index.htm
 全自由 前売り・予約3000円 当日3500円 学生割引2800 喪服割引2800円
  @京都芸術センター 9/18-20 4ステージ

 脚本・演出:下西啓正 舞台美術:寺田真理 照明:吉村愛子(Fantasista?ish.)
 音響効果:平井隆史(末広寿司) 演出助手:田中元一(田中兄弟) 舞台監督:土居歩
 衣装・メイク:中西瑞美 スチール:鏡田伸幸 撮影:テアトルプラトー
 宣伝美術:鈴木敏夫 WEB:柴田洋佑(とくお組) 制作:上田郁子、会沢ナオト、
 安井和恵 共催:笹塚ファクトリー 製作:乞局(コツボネ)
 助成:平成21年度 芸術創造活動特別推進事業
 出演:
 佐藤祐香 :東埜真琴ひがしのまこと(606号室住人・靜の妻)
 村上聡一[中野成樹+フランケンズ]:東埜靜せい

 伊東沙保 :東埜眞しん(靜の妹・長女)
 西尾佳織 :東埜聡巳ちみ(靜の妹・次女)
 浅井浩介 :澄(真琴の弟)

 佐藤幾優[boku-makuhari]:次場すわ(靜の同僚)
 石田潤一郎:大太(靜の同僚)
 墨井鯨子 :深波留みはる(靜の同僚)

 岩本えり :粥橘いくため(604号室住人・署名活動している主婦)
 三橋良平 :駒ヶ原くがはら(305号室住人・署名活動している青年)
 井上裕朗 :ツヅキ(105号室住人・空港職員)
 下西啓正 :祢冶ねじ(興信所職員)

 2009/11/10(火)曇 2:06-3:55PM(1'50)中段中央より 客席ほぼ満員(60人)
 客層:大人より、おじさん多めに老若男女。関係者半数?。
 客入れ:開場10分過ぎで20人強、結局結構埋まり。全パイプ椅子、平床2、雛壇に
 4,5列。ちょっと引いた方が見やすし。折り込みチラシ少な目、ボードと鉛筆付アン
 ケート。パンフ A4 4ページ オールカラー。挨拶、物語背景、写真付き配役、
 役者プロフィール、スタッフ、予定。次回公演。6/16-22「裂躯ザックリ」
 @笹塚ファクトリー。11月「果実の門」@こまばアゴラ物販。上演台本、公演DVD。
 カーテンコール、総員土下座で1回。

 土下座カーテンコールは謝罪か感謝か、な退出演出や、喪服割引ある独特の劇団、
 最新2都市公演。

 舞台。ワンションの白いリビング。アーチの下、立体的なつくりのバルコニーが下手
 上方半分。なにやら怪しいものが入った、水のない水槽が置かれ。段を降りて手前に
 シンプルなテーブルと椅子。その後ろ壁の向こう、半地下らしい見えないところに
 トイレ、洗面所。上手奥の暖簾から台所とか、手前に電話親機。下手奥から玄関。

 お話。航空機の爆音に晒され、その間に憤怒の声をあげることが主婦達の習慣となっ
 ているマンション。書名嘆願を起こす住人もいるが、なかなか名簿は埋まらない。
 住人で電車で頓死した男は臓器移植ドナー、男の意向で目は同志という愛人、臓器は
 偶然かマンションの住人移植される。なにも知らされていない妻、したり顔の愛人、
 翻弄される住人の恐れと憤り、悪心が交錯、やがて臨界を超える。

 同情も共感もし難い、酷い行状の人物ばかり。無自覚の行動範囲まで徹頭徹尾、不快
 でマイナスな方向に造り込み。些末なことを緻密に、淡々と積み上げていって、
 お見事。悪行を浪漫にせず、今生きる世界のリアルとして体感させる独特さは唯一
 無二。嫌だなあと思いながら、癖になっちゃうねこ。
 

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