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 乞局(コツボネ)第14回公演「杭抗(コックリ)」

 @駒場東大前 こまばアゴラ劇場(2008/6/4-15 14ステージ)6/9休演
 http://www.komaba-agora.com/
 前売り・予約2800円 当日3200円 学生割引2300円
 喪服割引2300円(劇団予約のみ) 4〜8 喪服割引=2000円DAY

 脚本・演出:下西啓正 舞台美術:袴田長武+鴉屋
 照明:吉村愛子(Fantasista?ish.) 音響効果:平井隆史(末広寿司)
 演出助手:田中元一(田中兄弟) 舞台監督:谷澤拓巳+至福団 衣装:中西瑞美
 宣伝美術:サノアヤコ 制作:西岡よどみ、小山与枝乃(猫ノ手)
 企画制作:乞局(コツボネ) (有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
 アフタートーク
 6/11(水)s 内野 儀(演劇評論家・東大教授)
 6/12(木)s タニノクロウ(庭劇団ペニノ主宰)
 6/13(金)m 岡田利規(チェルフィッチュ主宰)

 出演:
 [平和島創成期]
 三橋良平        :茉門(まつかど 第3級戦犯)
 玄憂悠子        :椋陽(りょうか 茉門の元妻)
 池田ヒロユキ[リュカ.] :呉村(くれむら 第2級戦犯)
 野津あおい       :ヤエ(やえ 呉村の妹)
 大塚秀記        :監視員1
 佐野陽一[サスペンデッズ]:監視員2
 [平和島安定期]
 岩本えり        :モラン (茉門の娘)
 下西啓正        :尋御(ひろみ モランの息子)
 西尾佳織        :為楠(いりな モランの娘)
 野津あおい       :搗繪(つくえ 呉村の家系)
 村岡正喜[Notinservice] :侑佑(ゆうすけ 戦犯の家系)
 敷間優一[スロウライダー]:宍道(しんじ 高校教師)
 大塚秀記        :繊降(せんぶり 兄 保管所職員)
 佐野陽一[サスペンデッズ]:繊降(せんぶり 弟 保管所職員)
 三橋良平        :夫
 玄農悠子        :妻
 [平和島晩期]
 墨井鯨子        :羽無田(わんだ 為楠の家系)
 池田ヒロユキ[リュカ.] :梧亀楚(こぎそ 搗繪の家系)
 岩本えり        :刳裡子(くりこ 児埜の妻)
 敷間優一[スロウライダー]:児埜(にの 刳裡子の夫)
 木引優子[青年団]    :礼畝(あやせ 戦犯の家系)
 佐野陽一[サスペンデッズ]:バイト君1
 村岡正喜[Notinservice] :バイト君2
 大塚秀記        :バイト君3
   松村翔子[チェルフィッチュ]は体調不良に付き降板。

 2008/6/6(金)晴 7:44-9:31PM(1'47)後方中央 客席ほぼ満員(45人)
 客層:20-30才代中心、中年層ちらほら。女性7割。喪服8人。
 客入れ:整理番号順に表階段に整列、喪服係員の誘導きちんとあり。桟敷1、ひな壇
 に椅子席4.5列。最後尾に収録用カメラ。関係者席多め。折り込みチラシ1.5cm。
 アンケートはボードと鉛筆付き。 パンフ A4 挨拶、配役、スタッフ、予定。
 次回公演。11/6-19「邪沈 ヨコチン」@笹塚ファクトリー
 物販。上演台本、DVD。 カーテンコールなし。

 舞台。地下牢ですかい?。上手に2つの檻、手前は小便座が露出。舞台正面に柵の
 ドア、その向こうコンクリートの壁と廊下一部。下手手前に手洗い場。鉄格子付き
 ドアと受付カウンターがある小部屋。

 お話。元収容所、虐げられた土地と住民を主人公にした3世代にわたる暗黒大河
 ドラマ。詳細末尾。

 欲望と狂気、悲嘆と憤怒に塗れた荒んだ世界に痺れ、零れる叙情に胸を打たれるねこ。
 ダークな世界観、美術、キャラと台詞、演出に頑固職人なこだわりあり。逆説な転換
 選曲○、惨劇→HIROMI GOのゴージャス楽曲とか。人情場面→処刑瞬間とか、スパイ
 シーな絵柄○。応える役者陣は自我を捨て、滅私奉公に健闘。荒くれた世界の暴力
 ざたも、哀しさと愛情が裏打ちされ。ふと零れる叙情にたまらないものあり。どう
 しようもなくも、人間が好きなんねと思ったりするねこ。

・イベント 4〜8
 9:31-9:44PM(13) 終演後短編「グレムリンの行程」【劇王14点獲得作品】上演
 出演:
 岩本えり :女1(パート主婦。二児の母)
 三橋良平 :男1(独身)
 ゲスト・數間優一[スロウライダー](池田ヒロユキ、村岡正喜):男2(独身)
 佐野陽一[サスペンデッズ]、西尾佳織、大塚秀記 :監視員(常に彼らを監視している)
 虐める人  =加害者     :男2→女1→男2
 虐められる人=被害者     :男1→男1→男1
 そのどちらの立場でもない=中立:女1→男2→女1

 舞台。長机の作業台には、白い箱、中にはピーナッツとおかきがまぜこぜ。下手に
 作業監督の子部屋。段ボールは役割分担抽選箱。

 お話。作業工程毎の役割はくじ引きにより変わる。仕事は1人でピーナッツとおかき
 の選別。結構必死、でもないか。他の2人は自由にしてよいようで、仕事、でないか。

 不条理プロレタリア演劇。あまりに不明、あんまりに理不尽な仕打ちに苦笑ねこ。
 爆裂と収縮するラストがとほほで○。

・本編あらすじ
 罪を認めず、規律を犯し、墜ちることをよしとする屈託した兵士。彼を救おうと献身
 、拒まれた末、死を持って独占しようとする妻。抑えがたい欲望を権力をもって満た
 す看守。そんな嫌味な連中ばかりの収容所過去。

 時はすぎ、収容所は放置自転車の管理施設。土地に縛り付けたマイノリティ達、若い
 世代は現実に醒めながら、理不尽な境遇に怒りを抑えらず、凶行に及ぶ。それらが
 歴史となった今。元収容所には闇の人工受胎業者がもっともらしく商売。理想の子種
 を求める主婦達、提供する男達や変態がこそこそとやってくる。

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