＠渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(2011/7/14-18 6ステージ)
http://www.shibu-cul.jp/index.php
A席（1階席）大人4800円 子ども（中学生以下）3000円
ペア（大人１+子ども１）6500円 当日学生割引4300円
B席（2階席） 全席4000円
7/30静岡 グランシップ 7/31茨城 つくばカピオホール 8/7滋賀 滋賀県立芸術劇場
びわ湖ホール 8/20高知 高知市文化プラザ 8/21高知 土佐清水市立市民文化会館
8/25愛知 豊橋市民文化会館 8/27-28愛知 愛知県芸術劇場
8/30三重三重県総合文化センター 9/9新潟 魚沼市小出郷文化会館
作：ウィリアム・シェイクスピア 〜小田島雄志翻訳による〜
脚本・演出：山崎清介 照明：山口暁 音響：角張正雄 衣裳：三大寺志保美
演出補：小笠原響 舞台監督：井上卓 衣裳進行：渡辺まり
宣伝美術：市川きよあき事務所 イラスト：100%ORANGE
制作：峰岸直子、千葉乃梨子 企画製作：
出演：
伊沢磨紀 ：ポリクジニーズ、ポーリーナ
佐藤誓 ：リオンティーズ、オートリカス
山口雅義 ：カミロー
戸谷昌弘 ：アンティゴナス、羊飼い
尾崎右宗 ：フロリゼル、クリオミニーズ
キム・テイ：ハーマイオニ
谷畑聡 ：道化、ダイオン
太宰美緒 ：パーディタ、マミリアス
山崎清介 ：医者、人形(時、ジューリオ・ロマーノ)
2011/7/17(日)猛暑 2:05-4:18PM(58/休15/58)1F最前方 客席7割？(500人?)
客層：20-30歳代中心、女性友達連れ過半数、家族連れも結構。
客入れ：1Fは9割の入り、2Fは前方位？。クローク未使用、売店なし。
折り込みチラシ少なめ。パンフなし（なんで？）。物販。パンフ B5 24ページ
800円。豆知識を含めてあれこれ。過去パンフも販売。カーテンコール3回2分。
子どものためのシリーズ最新作。ロマンス劇、冬物語を初演。開演前に、黄色い
ヘルメットのガテン扮装で役者コーラス。山口さんの長くてくどい前説後、
沢田研二「ダーリング」（口ぱく）。コンサート用ホールのため、残響長め。
響きすぎるのが気になったけど、そのうち慣れたねこ。
舞台。いつもの木製テーブル６と椅子。壇上、廊下など組み合わせて種々見立て。
お話。シチリア王は妻と親友・ボヘミア王の仲を疑い、王女を荒野に捨てさせる。
嫉妬止まらない王は神々の信託を疑い、結果王子と妻の死の知らせを聞くことに
なる。そして16年の歳月が流れ、物語は一転、和解の場へと向かう。
刈り込んで、展開がジェットコースターに早く、はらはらと気持ちいいねこ。
「時」が冒頭に登場、作家で観察者のシェイクスピア人形に語らせ。王が悋気で
狂う事の発端、その理不尽さにちょっと裏打ち。他の劇団ではありえない１人多役は
面白くも見事。とりわけ、佐藤さんの王様と山師、伊澤さんの王様（男）と侍女は
ともに堂々として◎。今回は早替えが多く、「物陰で聞かせてもらった」と
一声あって登場のお約束に場内笑い。戸谷さん演じるアンティゴナスが無惨に
殺された直後、羊飼い役で現れ。再生を描くこの作品にもつながる、演劇の奇跡な
配役が嬉しいねこ。
わかりやすく、結果的に的を射たアレンジ。「熊手」をもった「熊」は、組体操での
動きに影絵の不気味さをプラス。信託使者の話がインタビュー式なのも愉快。
ハーマイオニの復活は人間が彫造を演じている体で、王様だけがわからない設定。
「休憩」が入るのがおかしく、都度笑い上がり。知ってはいても、再生にはもらい
泣き。震災後の今見ると、どうしようもなく、胸に迫るものあり。
アフタートーク 4:28-4:57PM(29) 8，9割居残り
松岡和子、山崎清介
松岡 つくづく不思議な芝居。数10回みた（山崎がみたことがないと聞いて
びっくり） そのたびに涙が流れてしまう。ハーマイオーが動くのをみるたびに
感動する。不思議だなあと。（グローブ座で三本きたのに、山崎さんは一本も
みていない。山崎さんはルーマニア語のビデオを借りたことがあるが、なにを
言っているのかぜんぜん判らなかったとか。）
山崎 その代わり、先入観はありませんでした。
松岡 子どものためのは台本と演出の作り方がユニーク。今回の台本は。
山崎 リオンティーズが妄想に入る部分と最終的にハーマイオーを生きている彫像で
押し通すか、生きているとするのどちらにするか。出演者が9人の足かせで
どの役を１人でやってもらうか。
松岡 いつも以上に、「物陰で聞いておりました」が多かった。
山崎 台本造りからイメージを考えてる。
松岡 この芝居の演出のポイントは、「時」、「熊」。ハーマイオーの見せ方。
ハーマイオーを立つか、座らせるか、後ろ向きにするか、前を向かせるか、
いろいろな演出がある。
山崎 今回は「時」が大活躍でした。原作では四幕の頭だけ登場する。ヘンリー四世
の「浮気」も好きだが、「時」も好き。これは人間の俳優ではなく、人形しか
いない。まずうっておきたいと、しょっぱなに四幕のせりふをかりて登場させた。
松岡 シェイクスピア人形だったから、作家として、時としても動かしている。
大成功だったと思う。まさかジューリオ・ロマーノまで演じるとは思わなかった。
山崎 原作では名前だけ沢山でて登場しない。本人が見たかった。ポーリーナの
台詞をふった。ロマーノが動かすとして、呪文をかける。
松岡 あの場面はポーリーナが演出家で絶対打ち合わせをしている。
山崎 原作にはないが、生身の人間がやるなら休憩をいれないとといれてみた。
松岡 佐藤誓さんの2役も大きい、無言のオートリカス(佐藤）の手下(キム）は
原作にないが。
山崎 佐藤とキムさんのリオンティーズとハーマイオニは決めてあった。
ハーマイオニの出番がなく、役者が楽屋にいるのはいやなので、相棒役ででて
もらった。どんな形で演じればいいかというので、鉄コン筋クリートのシローの
イメージでとお願いした。
松岡 熊について。イギリスはリアリズムなので、リアルにやるか、音にするか、
開き直って着ぐるみにするか。まさか、「熊手」とは思わなかった。
山崎 若い方は熊手が判らなかったかも。本当は酉の市の熊手をしたかったが、
遠目にうちわにしか見えないのでやめた。熊の稽古1日目でのアイデアでした。
熊の頭が伊沢さんなのは、一番体重が軽いから。前にテーブルがあるので、照明は
自分が手でもって影絵をつくっている。
松岡 日本がひどいときに、別れるとか、天罰てきめんとかということは
意識しましたか。山崎 パーディタに手を貸した人が天罰を受けていると思う。
ハーマイオニが不義を犯したと疑った人が死んだのだろう。マミリアスも母親のこと
を疑ったのかもしれない。
松岡 天罰といいことをすると報われることが表裏一体となった芝居。信じたいこと
が信じられないという。
山崎 震災に遭った高校生が天を恨まずといっていた。王様への罰でバランスが
とれるかかどうか。何もしない人には天罰はこない。
松岡 最後のカミローの台詞は付け加え？。
山崎 ポーリーナとの婚姻を王に促されて、仰せの通りではなく、なろほどにした。
松岡 2人がこれからどうするのかと思わせていい。近づいていく距離が良かった。
山崎 初日は手を取り合ったが、笑いが起きてしまい、王の台詞とかぶってしまった
ので止めた。
松岡 ご都合主義大会なんだけど、長い目でみると自然に思える。
山崎 マンガでもいいけど、カップルが出来るといいな、幸福になれると思った.
松岡 荒唐無稽なことが奇跡になる、そんな魅力がある。
山崎 相当長い台詞を凝縮して、起伏の激しいジェットコースターになっている。
松岡 みんなが乗っているのを感じた。
山崎 シチリアの休憩の前で、どうなるのかとどきどきする。王様がどうするのか
判らないから。
松岡 東京で残り1ステージ。今回は回数が少ない。
山崎 渋谷は初めて、会場が大きいから回数が少なくなった。
松岡 客席の反応が良かった。
山崎 反応が一番気になる。初日の反応がとてもよかったの。
松岡 暗転からの始まりとか、毎回違うことにチャレンジしているなと。
山崎 暗転で板付きは今までやってなかったので、新鮮。
松岡 これからもファンを楽しませてください。
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