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 カムヰヤッセン 第八回公演「そうか、君は先に行くのか やぶからし編」

 @新宿 SPACE雑遊(2012/8/11-20 9ステージ)

 共通データ、配役ははたたがみ編レポート参照

 2012/08/20(月)晴 7:33-8:47PM(1'14)入口側下手 客席満員(60人)
 客層:20-30歳代、男女半々。
 客入れ:当日券はキャンセル待ち。ほか、はたたがみ編と同様。
 カーテンコール1回。

 はたたがみ=雷神編との2本立て。不遇の少年時代を過ごした、ヤクザの若頭を
 主人公にした、やぶからし(藪枯らし、別名貧乏葛)編。

 舞台。センターステージ。飲み屋看板を下げて、脇に風俗案内所、ドトール看板の
 飲み屋街。上手に背もたれなしベンチ、下手にソファ。

 お話。もらいッ子は長じて組の若頭。貧乏人には優しい視線の彼。歯がゆい養母と
 欲が強い同僚は結託して奸計巡らし、追い落としを企む。それを知らずの若頭は
 相次ぐ不始末に不甲斐なくも、誠は通したいと煩悶する。偶然であった同級生は
 今は担当刑事。潔癖症転じての悪性変わらず、若頭を貶める秘密を暴露する。
 今の養父は彼の実父を殺した男だと。

 貧乏故に憂き目に遭う善人と、凝らす者どもを描く残酷群像劇。藪枯らしの蔓に
 覆われ犠牲になるよな世界の裏表を陰影強く描く。愛されず、愛されて飛び込めず
 袋小路にいる、優しいヤクザな主人公が哀れなり。緊迫感溢れたハードボイルド、
 湿り気を持った繊細な心理劇 とも手応えあり。ただ、はたたがみ編を見た後だと
 一本にまとめられるな、厚みがでていいのにとも思われるねこ。

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