＠京都 京都芸術劇場 春秋座特設客席（2017/11/25-26 2ステージ)
http://k-pac.org/
全自由(整理番号付)一般3000円 京都芸術劇場友の会2500円
学生・ユース（25歳以下）2000円 当日券は各＋500円
演出・振付：鈴木ユキオ
舞台監督：河内崇 照明：加藤泉 サウンドデザイン：齋藤梅生
テクスト引用：スベトラーナ・アレクシエービッチ著
「チェルノブイリの祈り―未来の物語」（松本妙子訳／岩波現代文庫）
主催：京都造形芸術大学舞台芸術研究センター
平成29年度 文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
「微分の堆積」初演：シアタートラム（2016）
出演：
鈴木ユキオ、安次嶺菜緒、堀井妙子、赤木はるか、竹内英明
2017/11/25(土）晴 3:11-4:23PM（1'11)中段中央 客席満員(140人）
客層：20-30才代中心に幅広く。女性7割。
客入れ:京都の混雑からたどり着けない複数がいるとのことで、開場開演10分押し。
開場開演10分前 80人ほど。雛壇に7列、段差があるので見易し。
折り込みチラシそれなり、ビニール袋入り。パンフ A4 3ページ。
物販、劇場関連本。カーテンコール2回1分。
原作テキストにインスパイアされた作品。若手ダンサーとの共同作業にて。
舞台。白の床、背景は剥き出しの劇場機構をビニールシートで蔽い。
構成。子供が遊んでいるような一連。原作はテープと異分子のように現れる鈴木の
生音声で差し込まれ。
・ウォーミングアップ。ユニゾンとハグレもの。
・ギャヴィン・ブライヤーズ「Jesus Blood Never Failed Me Yet」。
テキスト語り。固まって遠くを見る、互いに視線を向ける。
手を横にして飛ぶ。取り残される。4人と一人。抑制された動き、一人発話。
・リズム入り。転びまろびつするする一団／女性二人デュオ。突然、音楽が断ち
切れる。突然再開。
・無音。口を大きく、声なき声の叫び。麻痺。ラグタイム調の曲は軽やかだが。
ラヴェル。
・薄明かり、ビニール白光。影になるダンサー。一人ダイイン、ほか立ち去り。
トリオで踊る。
・オレンジ色の明かり、横からも照明。全員〜4人〜デュオ。刻むようにリズム。
叫び、倒れる。並び、走る。
・鈴木前へ。離れて5人は手を繋いで立ち。リズム入り、緊縛され。鈴木をいれて
全員で円陣。
・再び、ギャヴィン・ブライヤーズ。パンとクラップ、無音。
災禍に見舞われ、理不尽な仕打ちを受けた人々の語り文が流れ。すべてに愛情が
宿っていて知られて胸を打たれ。舞台では感情を露わにはせず、子供のように
距離をとって、様々にダンサー達が踊り抜く。直接ではないがまったく呼応しない
訳でもない。曖昧も味わいあるさじ加減に魅了されるねこ。
ポスト・パフォーマンス・トーク 4：28-5：05PM(37)50人ほど居残り
佐々木敦（批評家）、鈴木ユキオ
佐々木 原作と作家紹介。「声」の集積。鈴木、佐々木の2人は初対面。
鈴木 インタビューだけど「物語」に引き込まれて。3.11に対しての表現活動に
踏み込めない。NYではアクティビスト達が多くて表現していたが。NYにいて
客観的にみれたこともある。原作は人間の本性が炙り出されている。愛や醜さ
との関わりあいがポジティブに描かれていて、人間を見てみたいという欲求に
結びついた。
鈴木 初演は帰国して2ヶ月で慌ただしく。
佐々木 3.11は直ぐ条件反射のようにすることじゃない。内面からのものとして
描いた表現を集めて本にした。
鈴木 直接的にしたくない、どこでもある子供の遊びのようでそうではない。
ユートピアのようでユートピアではない。いろんなことが積み重なり、
遊んでいるようでヒトや時間との関わりあいを紡いでいきたい。
鈴木(原作の言葉を強く出して）リンクを酒ながら想像するラインを掠るかのどうか
曖昧が好き。誰でもできそうな動きだけどできない。鍛えた身体でなんでもない
動きを踊る。そんなことが少しずつずれて堆積しちえいく。
（ダンサーは複数の声の媒体、鈴木さんが特殊）幽霊と過去の子供たち、実態の
ないものとして。
（原作では事故から途絶して世界が変わったことを語っている。ユキオさんの
これまでの作品でも途絶を良く用いてきた。共通するものがある）
不安定な状態に興味がある。壊れる寸前は美しい。形へいく過程に細かく振付を
行う。壊れたものを見せるのには、一度完成されたものをみせないといけない。
（ギャヴィン・ブライヤーズの音楽）曲を知らなかった。振付先行で稽古して
途中で発見した。言葉も即興ではめ込んでい行った。
（再演）最近は再演できる作品になったらと思う。
（ダンサーが素晴らしい)細かいディレクションに勘のいいダンサー達が応えて
くれた。
客席から質問 後ろの幕
A 無垢質感を。病院、廃墟。照明装置としても「堆積」させたかった。床に
降りてくるところがみえるように。
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