幹の会＋安澤事務所Ｐ「メジャー･フォー･メジャー〜尺には尺を〜」
＠新宿・紀伊國屋ホール (1996/1/10-21 13ステージ)
前売、当日6000
原作：シェイクスピア 訳：小田島雄志 演出：栗山民也
出演：平幹二郎（公爵）、磯部勉（公爵代理）、佐古正人、たかお鷹、
渕野俊太、松橋登、高橋紀恵、梅沢昌代、山本龍二 ほか
1996/1/15(月)2:00-4:40PM(休憩15) 晴 3列目より 客席7割(300人、A-B列は
撤去、張出舞台に。後方脇列：空席多）
平幹二郎のシャイクスピア全上演シリーズ。マクベス、ハムレット、オセロー
リチャード３、ヴェニスの商人。他にも出てる？。今回、チラシの平、ひょう
きん（Ｖマークでにたり。隣では神父に扮して、手をグー。じゃんけん！？か。）
舞台。黄色ぽい。壁：焼けこげ穴ある垂れ幕。幕間を役者出入り。中央。やや
前方傾斜の作業台。天井から木根みたいツタ（ライト）、花とか下がる。現代
美術、インスタレーション風。
お話。世の腐敗を愁う公爵（平）。ある日、謹厳実直な家老（磯部勉）に政権
代理、神父として野に隠れる。家老の厳格政治にブーイング庶民。おりしも、
婚前交渉で死刑判決の男（渕野俊太）あり。その修道女・妹（高橋紀恵）は、
なんとか救おうと家老に嘆願、拒絶。がこの家老、彼女に横恋慕。どうにもと
まらないおやじのそれ。体を要求。それを聞いた（公爵）神父は一計を案じ。
注ねたばれあり。表向き、遠山の金さん。一件落着大団円。けど、権力押し
付けみたいで、いけねえやな。わだかまりちとあり。家老は無理矢理、昔の
恋人と結婚させられる。中年の恋、弱いとこつかれて、一時ぐらっときただけ
なのに。かわいそ。街のいかがわしい女衒？おやじは死刑。いいやつそう
なのに。可笑しく滑稽なのは、そうなんだけど。
確かなものはない不安。脆弱な人の本質。対して、権力、力の傲慢さ。など
など、多面を覗かせる描写は○。なるほど「問題劇」な喜劇。
演出。現代と近代ないまぜ。家老はサラリーマン風。いかがわ街はブレードラ
ンナー（それほどじゃないけど）。そこのおやじは怪しげ。熱演。音楽はマイルス
（死刑台・・のミュートプレイのとか）、フレンチ？ポップ、不気味な電子音とか。
でも、台詞はシャイクスピア。現代的なとこ、ちとはずかしい。板に付いてない
感じも。ストレートな芝居はきっかり。安心ねこ。
役者。平は洒脱。リュック背負って、自転車とか、お茶目。公爵に戻っては、
威厳あり。巧し。高橋紀恵。一本気に熱演。硬質だけど、役に合ってて○。
当日券。開演30分前から。結構いい席あり。
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