＠吉祥寺 吉祥寺シアター(2005/7/7-11 7ステージ)
http://www.musashino-culture.or.jp/theatre/
全指定 一般 前売3000円 当日3400円 学生 前売当日2000円
小中高生 前売当日1000円
戯曲・演出：長谷基弘 演出助手：小林佐千絵[劇団レトロノート]
舞台監督：井上義幸[F.F企画] 照明：伊藤馨 照明協力：有限会社アイズ
音響：萩田勝巳 宣伝美術：岡崎伊都子 歌唱指導：青柳敦子[テアトル・エコー]
制作：ウィンドミルオフィス SUI 協力：株式会社ワコール にしすがも創造舎
企画・製作・主催：劇団桃唄309 + ウィンドミルオフィス
出演：
ほりすみこ：英子
山口柚香 ：マッチン
鈴木ゆきを：ミシン
楠木朝子 ：ボビン、ライター兼カメラマン・西、フリマの人ほか
森宮なつめ：会社をつくろうとしている人、マリー・ジェイコブほか
生井歩[劇団レトロノート]：Webデザイナー、マリーの家政婦ほか
橋本健 ：リサイクル屋？、ある会社の社長、兵士ほか
バビィ ：音楽家、ある会社の社員、工場で働く人ほか
北村耕治 ：音楽家、ある会社の社員、兵士ほか
吉田晩秋 ：洋品屋、工場で働く人ほか
佐藤達 ：パン屋、東京の会社の人、兵士ほか
貝塚建 ：自転車屋、ある会社の社員、フリマの人ほか
坂本和彦 ：ライター・保田、記者、工場で働く人、百貨店の課長ほか
藤本昌子 ：自転車に乗っている人、買い物に来た人、ある会社の社長の妻ほか
吉原清司 ：公園で絵を描いている人、郵便係、ドアほか
2005/7/9(土）曇/雨 2:03-3:58PM(1'55) 最前列より 客席9割（160?人）
客層：20-30歳代中心に幅広い年齢層。男女半々。
客入れ：当日券詳細不明、最後尾とか空席あり。B列より雛壇で見やすし。
折り込みパンフ厚、それなり。折り込みパンフ。A4縦2つ折り4ページ。配役、スタ
ッフ、挨拶、予定掲載。次回公演11/30-12/4＠中野ザ・ポケット 新作「ファイヴ
・ミニッツ」 来年夏 京都公演。物販。過去公演戯曲。
出来たてシアター、初めての部外自主公演。
舞台。素舞台。奥両側に天井までの柱２。正面奥のまの平台は移動式サブステージ
「四畳半の事務所」場面に使用。舞台縁周囲に椅子や衣装。役者は登場まで袖に
控えてというか、ずっと芝居を見守っている格好。
お話。20世紀の大戦は、女性の下着を否応なしに変えた。ゆったりと動きやすく、
機能的なものへと、コルセットからブラジャーへと。大戦の狭間のアメリカ、新型
ブラジャーで起業しようとした女性。ヨーロッパ戦線で再び創ることを夢見た
元職人の兵士達。戦後まもなくの日本、ブラパットで起業した男達。それぞれの
思いと歴史の中の有為転変。そして今の零落した商店街、オリジナルブラジャーで
起業を望む女性と共に街を盛り上げようとする人々ら。世界と歴史を巡った骨董
ミシンとボビンの回想と、彼らに出会った若者の再起を通して描く、もの作り本来
の情熱と喜びの物語。
変わる生活と時代にちと復讐、変わらないもの作りの思いを謳う。エンジニアな
ねこの琴線にうるうるとふれるものあり。素舞台に役者と照明のシンプルな道具
立て、シームレスに暗転なしで転換してく緻密な脚本演出。まるで人の記憶のよう
に柔軟で自在（今回はミシンの記憶か）。ライブ感ある劇空間が楽しく、心地良い
ねこ。前半、歴史と知識、登場人物達を俯瞰。後半、日本の商店街の奮戦にズーム
イン。時空を越え、ビジネスパートナー達を甦らすよな配役。活き活きとした姿に
再会に似た喜びを感じさせて心憎い。工業が目指す豊かさは、利潤と幸福感なの
だと改めて思われたり。
ちと欲張りすぎの感あるも丁寧な構成、突出なくも登場人物に寄り添った演技
とも○。しみじみと心に残る佳作と思うねこ。
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