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 メジャーリーグ+庭劇団ペニノ「野鴨」

 @北千住 シアター1010(2007/11/1-30 33ステージ)休演11/6、14、20、27
 http://www.t1010.jp/
 全指定 前売4600円 当日5000円

 原作:ヘンドリック・イプセン 上演台本:笹部博司+タニノクロウ
 演出:タニノクロウ 美術:田中敏恵 照明:榊美香 衣装:友好まり子
 音響:中村嘉宏 ヘアメイク:武井優子 小道具:酒井詠理佳 演出助手:則岡正昭
 舞台監督:矢島健 宣伝美術:オカヤイズミ 制作:野平久志
 プロデューサー:笹部博司 企画・製作:株式会社メジャーリーグ+庭劇団ペニノ
 出演:
 石田えり :ギーナ・エクダル
 高汐巴  :セルビー夫人
 手塚とおる:ヤルマール・エクダル
 保村大和 :グレーゲルス・ヴェルレ

 石橋正次 :レリング

 藤井びん :エクダル老人
 マメ山田 :ペテルセン
 鎌田沙由美:ヘドヴィック
 津嘉山正種:豪商ヴェルレ
 
 佐山こうた(ピアノ)

 2007/11/23(祝金)晴 6:00-8:41PM(76/休15/69)最前中程 客席満員(90人)
 客層:老若男女幅広く。普段演劇を見ない人も多そう。女性7割。
 客入れ:大劇場1階下の10階、ロビーで誘導あり。トイレは会場近くにないので
 ロビーにて。2辺に椅子席2,3列×19。案内あり。肌寒いので防寒要。折り込み
 チラシそれなり、パンフなし。物販。パンフ 文庫本サイズ 95ページ 300円。
 登場人物毎の解説と役者コメント掲載して充実。 カーテンコール1回1分。

 庭劇団ペニノ、手練れの役者陣をそろえデラックス公演。

 舞台。もデラックス。平床に土を敷き詰め、リアルサイズに植林5列。森が眼前に
 広がり、ほよよねこ。手前、伐採した小さな広場に切り株の椅子とテーブル。端に
 トランクを積んだ一家祖父の部屋。壁際に切り株スタイルのコンロやらキッチン。

 お話。妻の過去、その真相が暴かれ、写真家の一家は崩壊していく。止めようとした
 娘は大事の野鴨を殺し、再び家族を結び合わせようとするが、悲惨な結果を招いて
 しまう。
 
 自然体の演出、リアルな森に浮かぶ、異様な個性と相克。作り込んだ美術、ていうか
 森な空気感が素敵。周囲を闇で覆い、見せないことで深さを感じさせて○。切り株
 テーブル、調度、照明がお伽はいって、ペニノらしく愛嬌と遊び。幕間音楽は今回も
 欠かさず、ジャズスタンダードで弾みをつけ。

 役者は古典作品だけど、当て書きな適材適所。劇画に濃く確執を深める親子に保村
 大和、津嘉山正種。大人子供な危うさ、手塚とおる。これも劇画に強靱な高汐巴。
 どこまでも現実家、そこが逆に奇妙な石田えり。ほか、周知の曲者脇役達も、
 がぶりよつで作品に取り込んでいて上等。

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