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 マームとジプシー「たゆたう、もえる」

 @駒場東大前 こまばアゴラ劇場(2010/2/13-16 6ステージ)
 http://www.komaba-agora.com/
 全自由 予約2000円 当日券2200円

 作・演出:藤田貴大 舞台監督:森山香緒梨 照明:吉成陽子
 開場曲作曲:じゃがいもハニー(召田実子、藤田貴大) オブジェ製作:青柳いずみ
 衣裳:NINGENDAYO. 宣伝美術:本橋若子 制作:林香菜、梅村祥子、吉田聡子
 企画制作:マームとジプシー、(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 サミットディレクター:杉原邦生
 芸術監督:平田オリザ 平成21年度文化庁芸術拠点形成事業
 http://ameblo.jp/mum-gypsy/
 出演:
 尾野島慎太朗 :れん(父)
 吉田彩乃   :ゆり(母)

 とみやまあゆみ:あさ(長女)
 成田亜佑美  :ゆう(次女)
 安藤理樹   :しんや(長男)

 横山真    :そうた(あさの夫)
 吉岡由佳   :はな(しんやの妻)
 荻原綾    :くこ(はなの娘)
 伊野香織   :なな(姉妹の従姉妹)

 斎藤章子   :きく(叔母)
 波佐谷聡   :じろう(同級生)
 萬洲通拡   :ぎん(次郎同僚)
 福沢佐瑛子  :すぎ(同級生)
 緑川史絵   :しの(同級生)

 2010/2/15(月)小雨 7:04-8:32PM(1'28)中段中央 客席超満員(85人)
 客層:20-30才代中心、単独客多め、男女半々。
 客入れ:開場時20人ほど。桟敷1、ひな壇に椅子6列。通路に補助椅子出し。
 後ろで引いて見た方がいいかも。折り込みチラシ結構。ビニール袋入り。
 パンフ(写真)。コミックスサイズ 紐(毛糸)閉じ。カラーバージョンあり。
 句集カード同梱。挨拶、配役、スタッフ、予定。次回公演。5月@STスポット
 チケットが毛糸同梱の切手サイズ・プラチップ、荷物預かり札がディズニー
 トランプ、なにかとアーティスティック。
 物販。開場曲?CD1000円だったかな。カーテンコール1回。

 横浜の劇団、初見ねこ。
 舞台。紅いニット6着が天井から床まで垂れ、弧を描いて囲み。学校机と椅子
 とか調度少々。役者はニット幕の向こうの闇に待機、前方に現れる趣向。

 お話。実家と親を守る子供夫婦。家出同然に疎遠となった妹と、離れても仕切り
 たがる姉が帰省、確執が蘇る。

 追想の舞台。今とあの頃の繰り返し演じ、モザイクが晴れるように真情が浮かび
 上がる構成。瞬時に切り替える場面の連続、役者さんご苦労様舞台。顕微鏡でみる
 ように精細な心理描写、特に女子、に長けてて感心。繰り返しても変えられない記憶
 の袋小路。別れた家族の不可逆な有り様を描いて、痛く悲しく愛おしく、胸に迫り。
 なんかもう一つ、優しさがあればと嘆息に感情移入するねこ。

 ポストパフォーマンストーク 8:39-9:00PM(21)7割方居残り
 藤田貴大、杉原邦生

 覚え書きを箇条書き。正確ではないことをお断り。

 藤田 (記憶、過去がテーマ?。前作もそうだがこだわりがあるのか)前回やりきれ
 ないことがあった。個人的な記憶が入っている。じいちゃんの家の記憶(畳屋で独特
 の匂いがあったことなど)が元になっている。TVがない家の少女がさすがにいない
 が、親の話は直接ではないが入っている。

 杉原 観察力があって、緻密で面白い。しょうもない子供の残酷さとか良く描かれて
 いる。前回公演を見たときは後ろの席から俯瞰して、役者が子供なのか大人なのか
 わからない微妙さがあって、探る感じが面白かった。今回は舞台が暗くて、記憶が
 記憶でしかないようにみえる。前回は全体が白くて微妙だった。稽古場でみて爆笑
 した。ホントにポテンシャルをあげるとおもっと面白くなる。

 是非言いたいことが2つある。一つは舞台の高さ。太田省吾は舞台の高さは虚構度の
 高さだといった。今回は嘘で子供をやってますとみえる。もう一つは暗さ。記憶の
 場面としか見えないところがもったいない。曖昧なときの方が物語に入りやすい。

 藤田 センチメンタルではなく、客観視をしたかった。子供を演じても役者は20代、
 おっぱいや陰毛がみえてくる。虚構度を上げるとファンタジーになってしまう。

 杉原 今日は芝居にみえた。四面の囲み客席で俯瞰するとか、もっと面白くなる。
 これから楽しみ。

 質問コーナー
 Q1場面の繰り返しについて。台詞の繰り返しだけでなく、見せ方のアングルを変えて
 いるのか。
 A1シーンからつくっている。3時間分くらいあるのを1時間にした。シーンの繋がりを
 工夫して、カットをいれている。シーンはリフレインしているが、役者の身体は前に
 向かっている。そのせめぎ合いをみたい。テンションをあげると役者の身体がみえて
 くる。

 Q2虚構でつくっていても生々しいが。
 A2見せたい場面があるとか、うんうん。

 Q3女優さんが多いが気をつけていること、演出のメソッドは?。
 A3仲良くなろうとする。性器の名前を聞いたりする(?)。自分は追跡型で女性には
 興味がある。女性はよくわからないのがストレスだけど、わからないところが興味を
 かき立てる(?)


パンフ紐とじ・ミシン糸縫い、句集同梱。

チケットはプラチップ、毛糸同梱。

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