＠三軒茶屋 世田谷パブリックシアター(2012/4/11-15 5テージ)
http://setagaya-pt.jp/
全指定 一般S席10000円 A席7000円 補助席9000円 友の会会員割引 S席9500円
せたがやアーツカード会員割引 S席9800円
＠全国50箇所 1月～6月 101ステージ
原作：エウリーピデース 修辞：高橋睦郎 演出：髙瀬久男[文学座]
音楽：金子飛鳥 美術：伊藤雅子 照明：勝柴次朗 音響：高橋巌
衣裳：大田雅公 ヘアメイク：Eita 振付：田井中智子 演出助手：渡邊さつき
舞台監督：井川学 宣伝美術：山本利一 制作：麻生かほり
プロデューサー：秋山佐和子 企画・製作：幹の会、(株)リリック
出演：
平幹二朗 ：妻
城全能成[文学座]：夫
石橋正次 ：乳母、土地の女
有馬眞胤[劇団昴]：守役、土地の女
三浦浩一 ：領主、土地の女
廣田高志[文学座]：隣国の太守、土地の女
斉藤祐一[文学座]：夫の家来、土地の女
南拓哉 [文学座]：夫の家来、土地の女
若松武史 ：女たちの頭
2012/4/11(水)小雨 7:05-8:54PM(1'48)2F上手 客席ほぼ満員(550?人)
客層：中高年中心に幅広く。女性7，8割。
客入れ：後方に補助椅子。2,3Fの両サイド席は使用せず。折り込みチラシ少なめ。
パンフなし。物販。パンフ A4 34ページ 2000円。読み物、写真とあれこれあれど
ちと高額。サイン入り台本2000円。クリアファイル。カーテンコール2回2分。
蜷川幸雄演出で伝説の平幹二朗様「王女メディア」。今回は「冬のライオン」
(2008年）で見事な手綱捌きをみせた、文学座・髙瀬久男の新演出で再演。
舞台。焼け跡ですか？、な壁左右、中央に鏡背景、黒光り床の小部屋。そこから
周囲は黄土色のメッシュ一面、格子内に黒色床。装置は上手にライオン？像、
下手の水場に首なしブロンズ像。 なんか
お話。イアソンの金羊毛入手を助けて、妻となった魔女・メディア。逃亡先で夫に
裏切られて怒髪天。それでも夫を愛さずおられない未練が裏返し、彼が大切とする
新妻と我が子を殺してしまう。
怒濤のドラマティック。一編の交響楽を聞いたのよな音の饗宴に圧倒され、あっと
いうまの2時間。浄瑠璃のような台詞(詩）、名歌手然と輝く口跡のいい役者、連綿と
流れる心理に即した抒情的、象徴的な音楽。ムーディを越えて迫る、勢いと密度の
濃さが凄し。原作から固有名詞を廃して普遍的な関係にというけど、逆に日本人には
理解しがたい、夫婦間の怒りと復讐の激しさ、異常性が際立った印象。
タイトルロール演じる平幹二朗様。男が演じる魔女という、ジャイアンぶりな力強さ。
そうしながら愛に囚われる弱さ。加え、殴られても好き､好きだからこそ殴りたいな
変態性。そんな複雑なキャラも頭でっかちに納まることなく、エネルギッシュで
理性では割り切れない情念たっぷりと演じて圧倒。エピローグでの王女からおののく
母たる様、とねこは観た、も余韻を残して素敵。
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