猫ニャー 第13回公演「夜の墓場で運動」
＠新宿 THEATER/TOPS(2000/5/26-6/4 14ステージ)
全指定 前売り2,800円 当日3,000円
作・演出：ブルースカイ 照明：山口功一 音楽：大谷智哉 音響：鏑木知宏
映像：上田大樹 衣裳：岸田朋子ほか 小道具：高橋泉 宣伝美術：ノリミズミカ
制作：磯村文希ほか
出演：
小村裕次郎 ：理子の父（２話）、ブラック（３話 誘拐犯）、他
池谷のぶえ ：看護婦（１話）、理子の母（２話）
島田圭子 ：アリサ（１話 ジェイコブの娘）、死神（３話）
池田エリコ ：クレア（１話）、順子（２話 理子の姉）
西部トシヒロ：好青年町田（２話）、ノブコの父（３話）
加藤美保 ：貧しい妻（１話）、アイ（２話 順子の従姉妹）
崎野雅司 ：エドワード（１話）、刑事（３話）
大口誠 ：元死刑囚（１話）、コージ（２話）
立本恭子 ：女王（１話）、ノブコの母（３話）
乙井順 ：理子（２話 特殊能力？少女）、幼児ノブコ（３話９
安喰健悟 ：フレデリック（１話 ジェイコブの息子）、謎の男（２話）
沖本尚紀 ：医者（１話）、警部（３話）
細川洋平 ：ジェイコブ（１話 ギロチン作り名人）
大山鎬則 ：マナブ（２話 アイ幼なじみ）、ホワイト（３話 誘拐犯）[NYLON 100℃]
2000/6/4(日)晴れ 6:10-8:10pm(2'00) 後方より 客席超満員(170人）
客層：20-30才代。学生が最多か？。男女半々。
客入れ：誘導あり。超満員もさほど混乱なし。折り込みパンフ。某ブレアウィッチ
への文句ぷんぷん文。キャスト、スタッフ、予定掲載。物販。「MY LITTLE MOLERS」
(1,000円）
TOPSで２週間公演。躍進の猫ニャー、オムニバス新作。
舞台。上手下手に壇上島。袖壁の穴は照明用。奥のは「抜け穴」。
お話。１話。死刑が廃止された国のギロチン老職人。その息子と確執あり。
冤罪妻を新型ギロチン試験がため、避けられたのに殺された息子の恨み故。
が、父親の死期が近いことを告知された息子は心改め。一目ギロチンで落とされ
る首が見たいという父親の叶わない願いに泪。その息子の気持ちにほだされた
心優しき女王。あろうことか、大事の孤児達の首を提供するという。さあ１人、
もう１人とギロチンでぽんぽん飛ぶ首。ギロチン職人はその光景をみながら、
静かに逝くのだった。
２話。妹は感情が高ぶると、「鳥取に震度３の地震」を引き起こす能力がありと
いう。地震が起こるたび、その姉に携帯する鳥取の女友達、は幼なじみの男の子
２人と友情物語まっさい中。姉妹はといえば呪い関係（変なお面、白蛇とか）で
災難続き、地震のねたに事欠かない。ところがどんでん返し。それはなぜか姉の
狂言だったのだ。その真実になぜか姉妹とも登校拒否。でも、姉妹の部屋にある
穴がお互いの抜け穴と判明、家族で交流、仲良し復活。よかったね。
３話。幼女誘拐の男２人組、ブラックとホワイト。ボスの指示待ち、そこに死神。
娘の命、いくばくもなしと告知。あれまあと２人、娘をつれて逃避行することに。
そのころ、娘宅ではやる気あるんだか？な刑事達がとんちんかん捜査中。さて、
誘拐犯の男２人は禁断なんだかな恋に目覚め、ついに廃人に。２人、やたら訛って
いるへんな顔の恋人が世話をやくも無駄。ボスはといえば、子供を逃した部下に
責任感じて、つきあい自殺をしようとして、やっぱりやめる。なんかわからない
けど、誘拐犯の２人復活。出演者全員で「シャボン玉とんだ」コーラス、客席に
呼びかけながら。なんども独りよがりに浸りきりにして、物語おしまい。
一皮むけたよにグレードアップ。演劇の風刺というより、破壊。もっともな既存
演劇顔で、中身むちゃくちゃなのが愉快ねこ。とどまることない、脈略なさが
ますますスムース進行。かつての怒涛ナンセンスの荒くれなほどの勢いは小。
ちと淋しさも感じるねこ。 一所に留まっておられぬな、ブルースカイ、着々と巨匠
への道を前進中、という処かしら。
１話。親子確執な感動話し体裁。なれど、死刑廃止を唱える女王が一転、孤児殺し
加担の不条理。孤児の首を死霊の盆踊りな首提灯するへんてこ。とおもうと、
ラストはとってつけたよにべたな怪談オチ。不明不安を底においたナンセンスが
いままでなくて○。
２話。動機不明、真実を告げるのは赤の他人、すったもんだも謎の抜け穴通過
（即物的メタファーぽく）であっさり解決。不合理とむだむだなガジェットだらけ
で楽しいねこ。
３話。誘拐犯、なんでかラブラブして自滅、立ち直って感動ミュージカルものを
浸りきり。もう悪趣味なんだからなあ、な笑いに笑うねこ。畳みかける勢いが
猫ニャーらしくて○。
役者。役者も巧くなって、ますます。いままで表にでなかった役者を全面にもって
きたのもふーん。キャストは増えても、池谷のぶえ、小村裕次郎らベテランは
きっちり持ち味発揮して○。
へんてこ台詞とか例、列挙。
１話。できあがったギロチンに鳥が巣を作る。職人に鳥の巣は禁物。ハマチにも
鳥が巣をつくったら大変。ティーカップ、紅茶の中に海老フライが、まあ。突然
青春の１ページするサラリーマン息子。演劇でよく使われる（だっけ）なシャチ
ハタと同じように扱われる海老フライ。賢者の贈り物。腕を売ってしまって、
妻の時計ができない、贈り物が無駄になったという教訓。頭に鳥の巣を乗せた
ギロチン親子が鳥の巣対決、息子の孔雀が勝ち。毎日ふぐを食べさせてますから。
その鳥を回転させることにこだわる息子。あっさり死期を告知する医師。絶望の
公転の中心で、反対向きに絶望の自転をする息子。煉瓦２個で地上３６Ｆ地下２Ｆ
の孤児院ビルを元死刑囚に建設させる。呆れる死刑囚、なんとかしようよと、
自分で酔っちゃって、でもどうしようもなく、無意味に希望を抱く元死刑囚。
（息子が首を切らせてくれと、孤児達に土下座してるのをみて）人に者を頼む
「姿勢がいる」。三段の鳥かごに飛び込む勢いで（だっけ）土下座するんだ。
（おじいさんをよんでこようとして孫娘は）「おじいさんをおびき寄せてくるわ」＞
鳩に餌をあげる仕草が停まらなくなる。イタリアのしまうま＝イタしま。（じいさんに
看護婦が）コーク１に対して水９の飲み物をあげる。（じいさんの）ずれた目隠し、
なんか鼻がスムーズになってよかった、と思わぬ効能発見。切られた首を自分で
提灯のように掲げる、胴体だけの孤児達。
２話。感情が高ぶると地震＠鳥取。夫に妻が、お風呂でおぼれますか…とあれこれ
世話をやく、ドッチボールだなと困る夫。便座から水を流す、センサが一番信頼
できる。たべと夕べは似ている。（柔道着のことを自分で）肩まで隠れるパンツで
すから＞（笑いながら）学生活動を思いだすなあ。（混乱する妹は）鳥取なんて
廃藩置県よ＞姉：明治維新は終わったのよ、今はパソコンの時代なんだから。
耳を引っ張れば、催眠術からさめることをおしえてしまう悪党。なんかわからない
けど、姉が妹についていたことが嘘だったと告げる謎の訪問販売員。結局わから
ない、姉が嘘をついていた理由。
３話。誘拐した娘とままごとをする。ままごとかと思ったら、店になって、次には
病院になっている。死神にピストルを撃つ、でも弾を通さない、これはそれとも
恋かしら。イカバルサン。死んだらピラミッドに埋葬、小さくてもいいからスフィ
ンクスがほしい。生魚が詰まったビニール傘が天井から落ちてくる（ホントです）
グレープ色の指。グレープと茄子がシンクロする。
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