＠渋谷 シアターコクーン(2004/8/31-9/8 9ステージ）
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/
エリア指定席（1階席ベンチシート）7500円
S席（1階席）7500円 A席（中2階席）6000円 コクーンシート（2階席）4000円
英語上演・イヤホンガイド(預かり金1000円・使用後返却なんで実質無料）
翻訳・脚色：ロジャー・パルバース
ロンドン版脚色：野田秀樹＆マット・ウィルキンソン
美術・衣裳：ヴｨッキー・モーティマー＆ミリアム・ブータ
照明：リック・フィッシャー 選曲・効果：高都幸男 演出助手：石丸さち子
舞台監督：TOMY富川 カンパニーマネージャー：加彩エミ
宣伝美術：永石勝 制作：大宮夏子ほか 企画協力：NODA･MA
企画・製作：Bunkamura
出演：
野田秀樹 ：赤鬼
タムジン・グリフィン ：あの女
マルチェロ・マーニィ ：とんび
サイモン・クレガー ：水銀（ミズカネ）
ジェイソン・ソープ、ヨハネス・フラッシュバーガー、サマンサ・マクドナルド、
トニー・ベル：村人
2004/9/4（土）曇 2:05-3:41PM(1'34) １階サイド席 客席ほぼ満員（800人）
客層：20-30才代最多に幅広く、男女半々。男子の眼鏡率高め。
客入れ：当日券。開場後でエリア席完売、他は全席あり。センターステージ。ロビー
側8列、奥側椅子9＋ベンチ2列。2,3階は最前列のみ。エリア指定席は全120席で２〜4
列、なんにせよ舞台至近。イヤホンガイド1000円(使用後返金）やや遅れのある同時
通訳。折り込みパンフなし。物販。パンフ(A4 1500円)3バージョン共通。読み物
多め。付録で蜷川幸雄・中村勘九郎の対談収録。来年の勘三郎襲名披露公演は、
野田秀樹作演出とか。
英国役者・スタッフ版「赤鬼」、日本初演。
舞台。tpt＝ルヴォー演出舞台の美術で知られた、ヴｨッキー・モーティマー担当。
年を経た重厚な木目床、菱形の中央から両翼（控え役者用椅子を端）。下に錆びた
鉄製の水盆。それと同じ大きさの円形のシャンデリア・緑（一部茶）のペットボトル
400？ほどを吊した が上方。客席２階高さに青く光る線、ぐるり会場一周巡らせ。
天と地、空と海そして狭間の水平線。私たちが憧れて望む景色を描いたよな、
美術◎。調度はクローゼット一つのみ。立てて扉、寝せて船（オールは戸板）と
種々見立て。
お話。浜に流れ着いた異形の「赤鬼」。村民から疎まれる「あの女」と頭が足り
ないその兄「とんび」。海の向こうを夢見る、はしこい「水銀」。すれ違いと
出会いの物語。
ややゆったり、じっくり見せるロンドン版。役者芝居に力点。一人一役で個々の
力量と個性がくっきり。醸すでなく、表すな、戦略的な演技ばかり。強い意志の力
を放射するよな、あの女・タムジン嬢。機動性ある動きと豊かな表情が魅力の
水銀役・サイモン。とんびと赤鬼は難役。も、マルチェロはさらっと道化師の体、
野田はコマネズミな愛嬌ある動きで、軽やかにこなし。等々、粒立ちのよい、
いい味の役者芝居アラカルトを楽しむねこ。
波やら集団での身体表現は最小限、ここらがすごいタイ版と見比べると面白い
ところ。英訳は簡素簡略、ねこの能力では一意にしか聞こえず。野田芝居独特の
多義な言葉の広がりは△、無い物ねだり状態ねこ。
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